時坂探偵事務所関係者
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時坂 玲人(ときさか れいじ) 声 - 高橋がならない / 髭内悪太(REMASTER版) 主人公の一人。新宿に事務所を構える私立探偵で、紫の兄。大正15年生まれ。約二年前に誘拐され行方不明となった冬子を探し続けつつ、人探しや警察の下請けをしている。妹が助けた住所不定無職の真之(理人)を助手として雇い、こき使う。表面には出さないが、年月が経ちながら冬子の手掛かりを全く見付けられていないことに暗澹としており、杏子との刹那的な情交に慰めを見出している。地方に飛ばされた(左遷ではなく栄転であるらしい)友人の刑事・魚住夾三から譲られたワーゲンを乗り回しているが、運転技術は絶望的で同乗者を恐怖に陥れる。ミーハーな面もあり、新規発行された百円銀貨を入手するため朝早くから銀行で行列に並んだり、改訂された旧札を「そのうち価値が上がるかも知れない」と保存しようとしたりしている。 時坂 紫(ときさか ゆかり) 声 - かわしまりの 玲人の妹で、櫻羽女学院高等部一年。美術部員。少々おっとりしたところがあるものの、時坂家の家事を仕切るしっかり者である。井の頭公園で倒れていた智之(理人)を偶然見つけ、救急車を呼んでその一命を救った。クラスメイトの小羽・雪子や後輩の歩とは特に仲が良く、自宅に招いて泊まらせることもある。虫好きは更に度が進んで、自作弁当の素材の大部分が虫という段階に到達しており、友人から兄に苦情が行く事態になっている。約二年前の事件で友人知人が多数犠牲になったことから、身近な人間の安否に対して過敏に反応する。また兄と杏子の関係に気付いており、肉親ゆえに女の体で兄を慰められないことを歯痒く感じているが、せめて帰る家を守ることで尽くそうと決心している。なお櫻羽女学院には元々中等部にも高等部にも美術部は無く、どちらの美術部も紫が創設したものである。 雪子に羨望され「取り込みたい人間」の対象とされ殺されかかるが、彼女が未散(皐月)との対話で自我を取り戻したため難を逃れる。自責の念にかられた雪子の自殺を体を張って阻止し、警察に連行される彼女に対しこれからも変わらぬ友情を誓った。 真崎 智之(まさき ともゆき) 声 - 道出翔(ゲーム本編)/ 河村眞人(REMASTER版) 主人公の一人。大正15年生まれ。東京の画廊で働いており、朽木病院で短期間ながら西藤環(六識命)に精神の治療を受けていた。西藤環(六識命)が逮捕された後も朽木病院に通院していたが、担当の看護婦・繭が殺害される事件が発生し、彼女と最後に会った人物であると推定されたことから犯人として逮捕されてしまう。警察から依頼を受けた探偵・玲人の調査のおかげで釈放されたものの、勾留中に仕事を解雇されてしまい、人生に嫌気がさし身辺整理をした上で井の頭公園で手首を切り自殺を図るが、倒れているところを偶然通りがかった紫によって発見され病院に運ばれ、駆けつけた玲人からの輸血で一命を取り留めた。仕事も住む所も無くなってしまっていたため、助手兼事務所の留守番として玲人に雇われ、時坂探偵事務所の一員となる。物腰は基本的に穏やかで、同い年の玲人はもとより年下の紫たちにも敬語で接する。頭が悪いわけではないが若干間が抜けており、口数が少ない割りに失言が多い。戦地で軍用車両を運転していたことはあるが、乗用車の運転免許は持っていない。 本名は雛神理人。復員後、人形集落へ帰郷した折に伯母に当たる小夜を殺害して東京へ逃亡、戦地で病死した戦友「真崎智之」の名を騙って戸籍を偽造し、潜伏生活を送っていた。朽木病院で精神治療を受けていたのは、殺人の罪悪感に苛まれたためである。玲人の助手として働く内、殺されたと思っていた恋人の砂月(理子/冬見)が生きていたこと、彼女との間に娘がいることが判明して生きる喜びに目覚め、自殺を阻止してくれた紫に対し多大な恩義を感じるようになる。砂月(理子/冬見)や彼女の養女・雪子が関わっていた天恵会を巡る事件が解決した後も「雛神理人」には戻らず「真崎智之」として生き続けると決め、同じように「茅原冬見」として生きる決断をした砂月(理子/冬見)とは恋仲には戻らず、親しい友人として関係を再構築した。なお以前から因習に囚われた雛神家を継ぐことを拒否し出奔していた身だが、「ヒンナサマの祟り」事件解決後、祖父・秀臣の危篤に際して人形集落を訪れた際に、彼から正式に勘当されている。「雛神理人」として生きていた頃の詳細は後述。 なお道出翔が声優業から引退したため、2016年8月発売のドラマCD以降の作品では河村眞人が演じている。雛神 理人(ひながみ あやと) 声 - 国分浩一郎 秋弦と理花との間に産まれた息子で、花恋の双子の兄。実際には秋弦の弟・弓弦と理花との間に生まれた息子であり、血縁上は尚織の異母弟、砂月(皐月)の異父弟に当たる。仲間内での愛称は「リヒト」。人形集落を支配する大家・雛神家の跡取り。尚織・めぐり・憂とは幼馴染で仲が良く、花恋を含めた5人でいつも一緒に遊んでいた。一族に纏わる因習については詳しく聞かされておらず、将来の集落の支配者という自覚に欠けていた。良家の子息らしく世間知らずで、いささか幼稚な面もある。祠草家の客として集落を訪れていた砂月(理子/冬見)と恋仲になるが、彼女が殺害されてしまった(実際に殺されたのは理子ではなく皐月の方であったが)ことで自暴自棄となり、死地を求めて軍に志願し集落を離れる。フィリピンで終戦を迎え復員して集落に戻るが、砂月(皐月)が殺害された事件を調べる内に、伯母の小夜が母・理花や砂月(皐月)の四肢を保存し慰み物にしていることを突き止め激昂、彼女を絞殺してしまい、以降は身上を偽って逃亡生活を送る。
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