御前埼灯台とは? わかりやすく解説

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御前埼灯台

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所在地
静岡県御前崎市
点灯年月日
明治7年5月1日
塗色
白色
構造:
円形レンガ造
光り方:

単閃白光
毎10秒に1閃光
光り強さ
560,000cd
光りが届く距離:
19.5海里
構造物の高さ:
22.47m
海面から光りまでの高さ:
54m
レンズ:

第3大型レンズ
水銀回転機
電源:
商用電源

灯塔は,レンガ造のく体に白漆喰塗り目地入れ石造のように見せている。

出入口・窓の周囲階段踊場の床は伊豆石材使用設計者はR・H・ブラントンである。

寛永12年(1635年)幕府により,灯明台現在の御前崎灯台の場所に建てられ見尾火(みおび)灯明台」と呼ばれていた。構造は,高さが2.8mで3.6m四方小さなもので, 海上から見え三面油障子囲み中央に油灯をおいた。灯明番として村民2人づつ交代賦役出て いたので人夫賃は要せず,油代と障子張紙代が幕府から支給されていた。この灯明台240年続いたのである海難絶えず,ことに南風激し3月9月には必ずといってよいほど難破船があり,灯明台崖下には身許分から ず引取手のない遺体埋葬した無縁墓並んでいた。

昭和58年耐震補強合わせた保全実施された。

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御前埼灯台

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 07:32 UTC 版)

御前埼灯台
航路標識番号
[国際標識番号]
2495[1] [M6228]
位置 北緯34度35分45.0秒 東経138度13分32.6秒 / 北緯34.595833度 東経138.225722度 / 34.595833; 138.225722座標: 北緯34度35分45.0秒 東経138度13分32.6秒 / 北緯34.595833度 東経138.225722度 / 34.595833; 138.225722
所在地 静岡県御前崎市御前崎1581
塗色・構造 白色、塔形、レンガ造[1]
レンズ 第3等大型フレネル[1]
灯質 Fl W 10s(単閃白光 毎10秒に1閃光)[1]
実効光度 56万カンデラ[1] cd
光達距離 19.5海里(約36km)[1]
明弧 221度から104度まで[1]
塔高 22.47 m (地上 - 塔頂)
灯火標高 54.00 m (平均海面 - 灯火)
初点灯 1874年明治7年5月1日
管轄 海上保安庁
第三管区海上保安本部
清水海上保安部
区分重要文化財(建造物)
指定日2021年8月2日
指定コード02724
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御前埼灯台(おまえさきとうだい)は、静岡県御前崎市御前崎に立つ灯台

概要 

国の重要文化財[2]や、日本の近代化産業遺産に認定されており、日本の灯台50選にも選ばれている[3]ほか、歴史的・文化的価値の高さから、Aランクの保存灯台に指定されている。

なお地名は「御前(おまえき)」だが、灯台名は「御前(おまえき)」である。

歴史 

昔から遠州灘は航海の難所でこの沖の岩礁で座礁難破する船も多かった[4]。特に御前崎周辺は、黒潮駿河湾の瀬流が激しくぶつかり合う上に、御前岩という東西150m、南北1,100mにもおよぶ暗礁群があり[5]、この中で大根・ドイ根・傘島・赤島などと呼ばれる露出岩が干潮時には波頭の間に時々見られる[5]など、昔から海の難所として船人に恐れられていた[2]。さらに御前岩の周辺はちょうど、名古屋港清水港四日市港を結ぶ重要航路の変針点に当たり、これまで海難事故が絶えなかった[5]明治18年から昭和33年までの海難記録によると、150隻余の船が暗礁に乗り上げ多くの犠牲者を出している[5]

1635年寛永12年)現在御前埼灯台がある場所に高さ2.8mで3.6m四方の見尾火灯明台が作られた[2]。見尾火灯明台は海上から見える三面を油障子で囲み、中央に油灯を置いたというものだった[2]
しかし1871年明治4年)4月8日江戸幕府が建造した軍艦が、岬の沖合のセイゴ根に座礁する事故が発生したため、明治政府は事態を重視して高さ5mの台に2.6mの八角形ガラス張りの灯室のある灯明台に改良し、灯明台専任の勤番を置き、下役5名を灯明堂近くの五軒長屋に住まわせるという対応を取った[2]

1872年(明治5年)に、「灯台の父」と呼ばれる英国人リチャード・ヘンリー・ブラントンの指導のもとに工事が開始され、1874年(明治7年)5月1日に点灯を開始した[1]。その後、第二次世界大戦中の1945年(昭和20年)7月24日、艦載機と艦砲射撃によってレンズや灯器が破壊され、 灯塔も銃弾を浴びた[2]ため、戦災復旧工事が行われ、建設当初のレンガ造の灯塔を保ったまま美しい灯台に復元された[注 1]

年表

構造

灯台の高さは、地上から塔頂までが22,47m[1]、平均海面から灯火までが54m[1]、地上から灯火までが17m[2]。白亜の塔形をしたレンガ造の大型灯台である[2]
付属施設として、無線方位信号所(レーマークビーコン)と御前埼灯台資料館が設置されている。

観光

灯台上から見下ろす御前崎、海岸線を通る静岡県道357号佐倉御前崎港線太平洋
一般公開
一般公開されている参観灯台で、小学生以下は無料、中学生以上は300円の参観寄付金を支払うことで上まで登ることができ[2]、灯台上からは太平洋を一望することが出来る。周辺は御前崎遠州灘県立自然公園に指定されている。
灯台周辺
灯台周辺には御前崎グランドホテル、旅館潮見荘、民宿みつる、おまえざきユースホステルなどの宿泊施設がある。

交通アクセス

公共交通機関 

車 

海岸線を通る静岡県道357号佐倉御前崎港線と御前埼灯台

登場する作品

脚注

注釈

  1. ^ ただし、レンズは第3等大型フレネル式レンズに変わった[5]
  2. ^ 牧之原市との共同運行[10]

出典 

  1. ^ a b c d e f g h i j k 清水海上保安部管内の沿岸灯台”. 海上保安庁第三管区海上保安本部清水海上保安部. 2018年4月6日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l のぼれる灯台16 御前埼灯台(おまえさき)”. 燈光会. 2025年3月23日閲覧。
  3. ^ あなたが選ぶ「日本の灯台50選」”. 燈光会. 2025年3月23日閲覧。
  4. ^ 見尾火燈明堂”. 静岡県文化・観光部文化政策課. 2018年4月6日閲覧。
  5. ^ a b c d e 灯台を支えてきた技術”. 株式会社フェイス. 2025年3月23日閲覧。
  6. ^ 『茶業界』第23巻第9号(静岡県茶業組合連合会議所、1928年8月)45頁。
  7. ^ 『茶業界』第24巻第6号(静岡県茶業組合連合会議所、1929年6月)12頁。
  8. ^ 運輸省告示第171号. 官報. 1945年12月03日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
  9. ^ 灯台もと危うし『朝日新聞』1970年(昭和45年)6月27日朝刊 12版 22面
  10. ^ 自主運行バス/御前崎市公式ホームページ”. 御前崎市. 2025年3月24日閲覧。
  11. ^ 御前埼灯台(omae saki toudai)/御前崎市公式ホームページ”. 御前崎市. 2025年3月23日閲覧。

関連項目

外部リンク




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