禄剛埼灯台

- 所在地:
- 石川県珠洲市
- 点灯年月日:
- 明治16年7月1日
- 塗色:
- 白色
- 構造:
- 円形・石造
- 光り方:
- 等明暗白光
明3秒暗3秒 - 光りの強さ:
- 55,000cd
- 光りが届く距離:
- 19.0海里
- 構造物の高さ:
- 12.0m
- 海面から光りまでの高さ:
- 48m
- レンズ:
- 第2等レンズ
電動しゃへい式回転機械 - 電源:
- 商用電源
能登半島の最果ての地,禄剛埼周辺海域は古くから海難事故が数多く,北回り廻船の要衝を占める地として宝暦6年(1756年)に焚き火常夜灯設置の要望がなされ,背後の山伏山の一角に灯明台を築き,火皿に油を浸し,火を点じ海難防止を図っていたと伝えられている。
灯塔は,石造で良材を求め,海路約60km離れている七尾湾に面した穴水町から小船で運び,岬に索道を掛け人力で現場へ引き揚げるという難工事で完成まで約2年を要した。
灯塔入り口上部にある記念額には菊の御紋章があり,これは,全国の灯台のなかでこの禄剛埼灯台だけである。
禄剛埼灯台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/15 13:23 UTC 版)
禄剛埼灯台 | |
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![]() | |
航路標識番号 [国際標識番号] | 1123 [M7196][1] |
位置 | 北緯37度31分44秒 東経137度19分35秒 / 北緯37.52889度 東経137.32639度座標: 北緯37度31分44秒 東経137度19分35秒 / 北緯37.52889度 東経137.32639度 |
所在地 | 石川県珠洲市狼煙町 |
塗色・構造 | 白色 塔形(円形) 石造[1] |
レンズ | 第2等不動フレネル式 → LED化に伴い撤去 |
灯質 | 等明暗白光 明3秒暗3秒 |
実効光度 | 55,000[1] cd |
光達距離 | 18海里(約 33 km)[1] |
明弧 | 95度から312度まで |
塔高 | 12.0[1] m (地上 - 塔頂) |
灯火標高 | 48.0[1] m (平均海面 - 灯火) |
初点灯 | 1883年(明治16年)7月10日[1] |
管轄 |
海上保安庁 第九管区海上保安本部 |
禄剛埼灯台(ろっこうさきとうだい)は、石川県珠洲市に位置する灯台。地元では、設置されている町の名前から「狼煙の灯台」と呼ばれている[1]。歴史的・文化的価値の高さから、Aランクの保存灯台に指定されているほか、「日本の灯台50選」にも選ばれている。通常の灯台は、レンズを回転させることにより光を点滅させるが、この灯台では、レンズを固定し灯火の遮蔽板(しゃへいばん)を回転させることによって点滅させている。
日本で唯一、菊の紋章が入ったプレートがあるが、これは灯台に建設を記念して下易されたものである[1]。
周辺は、能登半島国定公園に指定されている風光明媚の地である。海抜50mほどの断崖絶壁が続き、崖下には「千畳敷」と呼ばれる海食棚が発達する。また、2017年には恋する灯台に認定されている。[2]
2024年1月1日、能登半島地震で、灯台の心臓部であるフレネルレンズが損傷[3]。製造技術が途絶えているため、修復も作り直すのも不可能に近く、国は電球+レンズからLEDへの変更を計画[4]。2025年(令和7年)3月25日に光源のLED化を含めた復旧工事が完了した[5]。
歴史
- 1883年(明治16年)7月10日 - 設置、初点灯[6]。当初から白色塔形(円形)石造だが、石材は穴水町から船で運び、崖下から索道を架けて、人力で引き上げるという難工事で、完成までに2年を費やした。
- 1915年(大正4年)7月22日 - 燭光数、光達距離変更[7]。
- 1933年(昭和8年)3月30日 - 灯質変更[8][9]。
- 1940年(昭和15年)3月24日 - 電灯化、燭光数変更[10][11]。
- 1963年(昭和38年)- 機器の自動化により、無人化される。
- 1998年(平成10年)-「日本の灯台50選」に選定。
- 2008年(平成20年)4月10日 - 無線方位信号所(レーマークビーコン)廃止[12]。
- 2009年(平成21年) - 「近代化産業遺産」に認定。
- 2017年(平成29年)- 「恋する灯台」に認定[13]。
- 2024年(令和6年)1月1日 - 能登半島地震により、フレネルレンズの上部が粉々に割れた[14]。
- 2025年(令和7年)3月25日 - レンズ及び電球の撤去と、LED光源(海上保安庁が独自に開発)の設置が完了。翌3月26日に海上保安庁が復旧の完了を発表した[5]。
交通アクセス
- バス
脚注
- ^ a b c d e f g h i 『灯台旅 -悠久と郷想のロマン-』(2023年11月18日、藤井和雄著、成山堂書店発行)72頁。
- ^ https://romance-toudai.uminohi.jp/toudai/rokkouzaki.php
- ^ “さいはての灯台、曇る未来 能登から日本海を照らし140年、国内最大の不動レンズが地震で破損” (2024年4月29日). 2024年6月9日閲覧。
- ^ “灯台守が磨き140年継いだレンズ 地震で壊れLED化計画、でも…”. 朝日新聞デジタル. 2024年12月21日閲覧。
- ^ a b 『北日本新聞』2025年3月27日付26面『能登地震被災の灯台復旧』より。
- ^ “法令全書. 明治16年”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第588号. 官報. 1915年07月28日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第237号. 官報. 1933年02月09日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月20日閲覧。
- ^ “逓信省告示第771号. 官報. 1933年04月05日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月20日閲覧。
- ^ “逓信省告示第217号. 官報. 1940年02月02日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月20日閲覧。
- ^ “逓信省告示第839号. 官報. 1940年04月01日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月20日閲覧。
- ^ “無線方位信号所(レーマークビーコン)の廃止について” (PDF). 海上保安庁交通部 (2007年1月24日). 2013年11月17日閲覧。
- ^ “恋する灯台 禄剛埼灯台”. 一般社団法人日本ロマンチスト協会・日本財. 2024年12月6日閲覧。
- ^ 2024年7月26日読売新聞夕刊4版10面「しあわせ小箱 灯台どうだい?」
- ^ “「灯台を巡ろう!」キャンペーンがスタート!!”. 海と日本PROJECT in いしかわ. 2020年12月27日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 禄剛埼灯台 - 第九管区海上保安本部
- 石川県観光情報ホームページ ほっと石川旅ねっと 禄剛埼灯台
- 禄剛埼灯台のページへのリンク