ひ‐ざら【火皿】
火皿
火皿
火皿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 16:19 UTC 版)
最も美しいとされた火皿は、「赤い石」を削ったもので、この石はミネソタ州の特定の場所からしか採れない。この採掘場は現在では「パイプストーン」と呼ばれており、ここでは一切の争い事は許されない。長らく白人たちの不法占領状態が続いたが、1970年代以降、インディアンの権利回復運動によって占有権が返還され、現在ではスー族とオジブワ族インディアンだけがこの赤い石「カトリナイト」を採掘することが出来る。カトリナイトの火皿は、大平原地方全域で重要な交易物となって使用された。 「赤い石」は採掘直後は柔らかいので、火皿加工を専門にしている者たちがこれを小刀で削り、様々な形に加工し、模様を削り込んで、特殊な水草で磨きあげ、バッファローの脂で表面をコーティングする。疾走する馬やバッファローを模ったもの、トマホークを模したものも人気があった。火口が二連になったタイプは「二連の馬の背(タンデム)ボウル」と呼ばれ、負傷した仲間を馬の背に乗せて助けた戦士がこれを使っていたためこの名がついた。酋長や敬意を集めたものには、美しい象眼を施したボウルが贈られた。特別な儀式に使うパイプには、黒い凍石が使われた。サウスダコタには青いカトリナイトが採掘される場所もあり、青い火皿もスー族の間に見られた。 チェロキー族やチカソー族など東部の部族は粘土を素焼きした火皿や、アパラチア山脈から採れる青い石を使った。コロラドのユテ族は紅いアラバスター(サーモン・アラバスター)を使う。
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