左金寺一統とは? わかりやすく解説

左金寺一統

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 01:08 UTC 版)

風の市兵衛シリーズの登場人物」の記事における「左金寺一統」の解説

左金寺 兵部(さこんじ ひょうぶ) 北十間堀にかかる押上近くにある骨董店、「天の木堂」店主水戸学藤田幽谷高弟である左金寺某の縁につながると自称している。常州鹿島出身で、本名は兵太(ひょうた)。20歳になる前に江戸出てきて、目利きの才を生かして財をなしたと言われているが、実は妻たちを通じて九郎平つながり持った左金寺は、九郎平から提供され資金元手金貸し始め、それによって大金を得るようになった俳句茶道など趣味会合主催していて、そこに集う人々から資金募り投資行なうこともしている。 ところが、元勘定吟味役中川細田松平指南に従って投資した大名為替大きな損失被ってしまう。そのため、出資者への利息配当窮し御家人たちに対す投資詐欺手を出すことになった。充広や八重一家もその被害者である。 充広が投資話に乗ってしまった事情について尋ねるために訪問した市兵衞について、彼を警戒すると共に妙に肯定的な印象抱いた。 事が露見する坂内助力逃亡を図るが、市兵衞阻止され捕縛された。 九郎平(くろべい) 本所入江町にある岡場所、別名「鐘の下」のふせぎ役で、千2,3百人いると言われる女郎たちから夜ごとに4文ずつ口銭徴収し莫大な利益得ていた。 40代半ば年齢で、左金寺とは妻同士姉妹という間柄。 左金寺が御家人対す投資詐欺始めると、投資話を持ちかけたり投資のための資金貸し出したりする役回り演じた。しかし、変な欲を出して本来全員始末すべき百助一家のうち江だけを生かして水戸岡場所売り飛ばしたり、瑠璃身売り画策したりしたことで、左金寺の計画ほころびが出、真相露見つながってしまった。そして捕らえられ渋井によれば妻や手下どもと共に死罪間違いないという。 お蓮(おれん) 九郎平の妻で菜々緒の姉。九郎平と左金寺とは、互いの妻を通じて義兄弟ということになる。お鈴に会うため2日連続して駒吉」を訪れた市兵衛元に多七郎差し向けて懲らしめようと九郎平提案したが、逆に勘ぐられても困るといったん拒否された。 菜々緒(ななお) 左金寺の妻。事件の全容明らかになった際、左金寺が逃げるのに足手まといだとして、坂内に斬り殺された。 お熊(おくま) 入江町次郎兵衛店に住む、九郎平の息のかかった金貸しで腕のいい取り立て屋でもある。九郎平斡旋で充広に30両を貸し付け、その取り立てのために連日追い回す。そして、瑠璃身売り話を持ちかけたところ、激高した充広に殺されてしまった。 中山 半九郎なかやま はんくろう) 元勘定吟味役で、3年前嫡男柿右衛門かきえもん)に家督役目譲った59歳隠居後は、かつての経験知識生かして老舗商家指南役につき、左金寺が差配している出資仲間相談役務めている。細田 栄太郎(ほそだ えいたろう)、松平右衛門まつだいら さんえもん)も同様である、 左金寺が投資詐欺始めると、その投資間違いないことを3人が保証することで、対象者信用させた。 信正私的に中山宅を訪問して、充広が手を出した投資話について尋ねたことで、目付捜査していることを悟って3人とも大い狼狽し、左金寺に叱咤された。そして、これまで騙した御家人たちにそれぞれ私財から出資額と同じ金額配り他言無用願って歩いた事件の全容明らかになると、彼ら3名の罪を記した老中からの召喚状送られてきた。すると、家督継いだ息子たち密かに談合しその後九郎らは3人とも病死として届けなされたその結果それぞれの家がとがめを受けることは免れた徳山 坂内とくやま ばんない本名板助(ばんすけ)。水戸にいたとき、鬼神呼ばれていた鹿島流の道場主に学んでいて、後に左金寺兵部となる兵太とは道場仲間。師からは「勝てば良い思っている卑しい剣術」として評価低かったが、16歳時に師を打ち倒した。そして、20歳になる前に兵太と共に江戸出てきて、その後彼の手伝いをすることに生き甲斐を見いだしていた。普段は「天の木堂」の下働き行なっていて、彼を見下している菜々緒お蓮料理の腕だけはほめる。 江と梅之助生きていることを知った左金寺から、水戸逃亡するのための時を稼ぐため市兵衞亡き者せよとの命を受け、3人の用心棒と共に市兵衞長屋襲撃した峰岸を斬った市兵衛対峙し、自身も斬られる。その際死んだ思われていたが、息を吹き返し翌日検死前に逃亡、左金寺の元に向かった。そして、左金寺に逃げよう言い、足手まといだとして菜々緒を斬った。その後、左金寺脱出時を稼ぐために屋敷火を放って死んだ峰岸 小膳(みねぎし しょうぜん) 左金寺が九郎平元手浪人への貸し付け始めたとき、もめ事処理や取り立てのために抱えた用心棒。他の2人用心棒と共に、左金寺から八重一家全員殺害を命ぜられたが、江だけは生かして水戸遊郭売り飛ばそう考えた九郎平から金をもらってその通りにした。 市兵衞長屋襲撃した際、髙木と共に部屋突入したが、用意万端待ち構えていた市兵衞に斬られてしまう。 高木 東吾(たかぎ とうご) 峰岸と同じ用心棒市兵衞長屋襲撃した際、たまたま宿泊していた弥陀ノ介に斬られた。 校倉 源蔵あぜくら ぜんぞう峰岸と同じ用心棒。7尺(約212.1cm)近い巨漢梅之助を川の中に投げ込んだ市兵衞長屋襲撃した際は、弥陀ノ介の刀を弾き飛ばし、その体格生かして格闘圧倒するが、最後に弥陀ノ介の反撃遭い、首の骨をへし折られて斃されてしまう。 多七郎(たしちろう) 九郎平一家若頭市兵衞武家女の身売りもっぱら請け負っている女衒について尋ねるため「駒吉」にやってきたのに怒った九郎平が、彼を懲らしめるために10名ばかりの手と共に送り込んだ。しかし、物干し竿一本簡単に撃退されてしまった。

※この「左金寺一統」の解説は、「風の市兵衛シリーズの登場人物」の解説の一部です。
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