山口百恵宅のゴミ漁り
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「Jam (自販機本)」の記事における「山口百恵宅のゴミ漁り」の解説
山口百恵宅のゴミ漁りは1979年1月下旬から2月上旬にかけて複数回に分けて行われ、その中から選りすぐりのゴミを選んで誌面に掲載している。ちなみに採集されたゴミは申し込んできた読者にプレゼントされたのち、翌1980年に開催された『HEAVEN』創刊記念イベント「天国注射の夜」(1980年6月6日/新宿ACB会館)でオークションにかけられた。なお、誌面に掲載されたゴミは以下の通りである。 誕生日ケーキの食べ残し セブンスターの吸い殻(母親のもの) ダスキンハンディモップのパッケージ しおれたカーネーション 天津甘栗の皮 薬の容器 粗品の封筒 書き初め 毛筆の筆慣らし紙 ストッキングの包み紙 東京放送制作局長から山口百恵に送った祝い状 破かれた電波系ファンレター 拝啓 百恵ちゃん、手紙が、あて先の近代映画プレセット・カセットに漢字の文句は、少×な、文字は書いた、失礼に在じます。百恵ちゃんじゃない、大人の成長する万一、“反省深い”一番大切のに破壊身絶滅する命ない。!百恵ちゃん、世界へ夢はなく、飛躍する一×に一人も、不運する。飛行機の中、機体と体の破壊するバラバラげつつきするだろう!死と命の一命。 百恵ちゃんへ、御守り、ご用心にして下さい。 ね。!また、落難事故を防ぐて─!御気をつけて下さいませ、三蒲友和クンも、よろしく執念を×ります。 私も、万全の運命か×一人も、あります。百恵さんも! さようなら。M・Nより。 中古エリザベス2世女王銀貨パルコ記念マジカル7大冒険ぺンダント付より、岩手テレビ( l )6番チャンネル・贈品祈念御中(原文のまま、×は解読不能) — 『Jam』創刊号「芸能人ゴミあさりシリーズ」 高1の時の生物のテスト67点 妹の歴史のテスト28点 妹宛のホリプロの封筒 ファンクラブ宛の封筒 明星チャルメラの袋 1日のスケジュールを書いたメモ 「毎朝5時起床 マラソン1周」と書かれた紙 「ワンステージ ワンテスト完全燃焼!!」と書かれた紙 グリコセシルチョコレートの箱 雪印皮なしウインナーの袋 日立電球の容れ物 大阪現代詩人会の同人誌『大阪』1978年8・9月合併号 ワリチョー債券代金計算書 うなぎ屋のはし袋 Gパンのポケット シャネルNo.5のパッケージ 毛皮バーゲン案内状 脱ぎ捨てられたパンティストッキング タンパックス・タンポン(スーパー)の空箱 タンポンの使用説明書 タンポン挿入用筒 使用済みナプキン 元々この芸能人ゴミ漁り企画はアメリカ西海岸のアンダーグラウンド・マガジン『WET(英語版)』 が先行してボブ・ディラン邸のゴミ漁りを行ったのが元になっており、これにヒントを得た美沢真之助(隅田川乱一)が「それを日本でやったらどうなるか」と提案し、編集長の高杉弾が実行に移したという(ただし高杉は『WET』誌を特別意識していた訳でもなかった)。なお美沢はこの企画を立案した理由について「ゴミから始まった雑誌だから、という当然の発想なんですよ」と晩年のインタビューで語っており、ゴミを通じた大衆文化への社会学的アプローチからインドの乞食における秘密売買に至るまでゴミ漁りの持つ多面的な側面についても指摘していた。 ちなみに山口百恵側からのクレームは一切なかったようで、高杉曰く「黙殺したほうが良いと思ったんでしょう。正しい判断だよ」、美沢曰く「まあ、売れてる雑誌じゃなかったし、変にことを荒立てて、他の雑誌に関連記事が載った方がイメージ的に損だと判断したんでしょう。結構、頭いいと思いますよ。百恵のプロダクションの社長は」、佐山曰く「とにかくあの頃の芸能界はいろんなスキャンダルに揺れてたからね。本屋にも置いてない自販機本には手が回らなかったんだろう。なんでも聞くところによると百恵の事務所の社長が『Jam』を見てさ、論外だ!と叫んだきり、絶句したらしいよ。で、それっきり(笑)。訴えるにも値しないってやつじゃないの」とのことである。
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