各爵位とは? わかりやすく解説

各爵位

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 00:07 UTC 版)

爵位」の記事における「各爵位」の解説

Duke 語源古代ローマ有力者与えられる称号で、後に地方司令官を指す言葉となったラテン語ドゥクスDux)。帝政後期に入るとローマ帝国異民族首長Dux称号与えようになった4世紀には文官武官分かれDuxそれぞれの軍団司令官職名使われた。同様のComes mei militarisはdux部下であり、のちCountとなる。 この事象一端であったフランク人ローマ影響受けてDux/Duces(将軍)を用いようになったDux軍団司令官であり、同時に郡の執政となったシャルルマーニュ辺境平定したのち諸氏族の氏族長にもDux/Ducesの称号与えられフランク王国宗主権認めさせた。これらの称号世襲され公爵領となったいっぽうでDux/Ducesは王子にも用いられる習慣広がった。この制度フランク以外の地域にも広がりイングランドではエドワード黒太子が初の公爵コーンウォール公となったMarquess Marquessゲルマン語称号Markgraf(marka 境界線+Graf 伯)に由来し、しばしば「辺境伯」と訳される英語ではMargrave綴る。はじめはカロリング朝フランク辺境を守る武将役職名フランク王国東部ローマ帝国との国境線多く配された。しだいに貴族称号となってゆきDukeの次、CountないしEarlの上という序列つくられた。その後ヨーロッパ各国もこれを導入し13世紀から14世紀にかけてMargraveMarquess貴族称号として一般的に定着していった。 Earl 9世紀スカンジナビアデーン人が非王族指揮官として任命したのが始まりである。石碑出土した武器などからHerul/Jarl文字が見つかっているが、そもそも北欧神話の神・Rígの伝説リーグルの詩)に端を発する。 Rígは旅の途中で農民老夫婦の家に泊まり老夫婦はRígに粗末な食事出した。9ヶ月後に夫婦の間に子ができ、褐色の肌を持つ子はThrallserf名付けられた。これが奴隷slave)の祖先である。次に辿りついたのは工芸職人の家で彼らはRígにより上質な食事提供した。やはり9ヶ月後に職人夫婦の間に子が生まれKarl呼ばれるようになった赤毛赤ら顔Karl農民職人始祖となった最後に泊まったのは豪邸豪邸若夫婦すばらし食事出したその後同様に子ができた。その赤子金髪碧眼Jarl名付けられ貴族祖先とされた。 デーン人イングランド移住してからもEarl用いた。「太守もしくは「伯」と訳され各州配置されて州の統治任務だった。当初一代かぎりの役職だったが、すぐに世襲されるようになった。のちにヨーロッパ各国Count同じよう用いられるようになり、12世紀以降役職名ではなく称号として用いられた。 Count ローマ帝国Comes廷臣階級のひとつであった文官Comes武官Comesがあり、Dux部下として指名した中世フランク王国ゲルマン地域ではCount Palatineパラティンよばれる自治州領有しそのなかではほぼ完全な自治権有していた)、Comes Sacrarum Largitionum(王室財政管掌する職)などがあった。当初任命制だったが、その強大な権力により次第世襲されるようになった中世になると伯爵領はCounty呼ばれるようになり、これが現在の州カウンティ」に受け継がれている。領主としての伯爵地位近世以降しだいに称号化し、他の爵位あわせて社会序列をあらわす名称へ変化していった。 Viscount 「副伯」というニュアンスフランススペイン等で使われていた。イングランドではシェリフ当の爵位として14世紀創設された。ドイツ語圏では城伯都市伯)Burggrafがこれに相当すると言える。またドイツ貴族であってもフランス王による冊封を受けViscount(Vizegraf)の爵位を持つ例もある。 Baron 自由民を表す言葉で後に領主一般を指す言葉となり、最終的にViscount上の爵位持たない領主爵位男爵となったドイツ語圏やスコットランドでは男爵相当するものにFreiherrやLord of parliament使われBaronそれより低い称号になっているスコットランド語でBaronyは荘園意味し荘園領主小規模領主Baron用いられた。

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