原町無線塔とは? わかりやすく解説

原町無線塔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 14:50 UTC 版)

憶・原町無線塔」の記事における「原町無線塔」の解説

1921年大正10年7月現在の福島県南相馬市原町区高見町二丁目(.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯3738分8.58秒 東経140度58分55.73秒 / 北緯37.6357167度 東経140.9821472度 / 37.6357167; 140.9821472 (原町無線塔))に完成した原町無線塔は、底面直径17.7メートル突端直径1.18メートル尖塔高約201メートル鉄筋コンクリート製の電波塔で、1928年12月依佐美送信所鉄塔250メートル)が完成するまでアジア最も高い建築物であった設計・施工については、1921年11月10日発行の『震災予防調査会報告97号(甲)』に収録されている「原ノ町無線電信振動ノ験測」(大森房吉著)に詳しいので以下に述べる。なお、1フィート=0.3048メートル1インチ=0.0254メートル、1尺=0.30303メートル換算した逓信省所管のもと、東京帝国大学(現・東京大学工学部の3人の教授たち(柴田草間永山)によって設計された。円錐形をした鉄筋コンクリート造構造物で、寸法は高さ約201.168メートル660フィート)、直径根本部分で約17.6メートル57フィート9インチ、高さとの比は11対1)、頂上部分で約1.37メートル(4フィート6インチ根本部分13分の1)である。内部中空となっており、壁の厚さ根本部分で約0.83メートル33インチ)、頂上部分で約0.15メートル(6インチ)である。開口部根本部分の狭い出入口と、高さ約40.2メートル132フィート)ごとに約0.61メートル(2フィート)角の窓が4つあるのみである。 当地地盤第三紀層の丘を流れ新田川の狭い沖積層で、表面から深さ1.2メートル(4尺)が黒色土、その下約1.2メートル(4尺)が砂、さらにその下約0.6メートル(2尺)が粘土、その下約3メートル10尺)が砂礫となっており、これらが水平に地層成していることから、巨大な構造物建設適していると判断された。 施工東洋コンプレッソルが担当1919年大正8年5月23日起工した工法は高さ約1.37メートル(4フィート6インチ)ずつ井戸状にコンクリート打設するというもので、1920年大正9年9月26日までの間、これを147繰り返した当初鉄塔になる予定だったが、第一次世界大戦の影響値段高騰したため、鉄筋コンクリート製に変更無線施設には201メートル主柱の他に、60メートル木製の副18本が主柱から400メートル離れた場所に設置され、傘型の空中線構築していた。出力は450kW。1928年昭和3年)には、木製の副代わり、高さ200メートル鉄製の副5本が主柱から500メートル離れた場所に設置され出力も750kWに改善された。 1923年大正12年9月1日関東大震災発生した際に、第一報無線通信によってアメリカ打電し、これにより震災ニュース世界中伝わった関東大震災によって原町無線塔が注目され以後日本各地ラジオ普及していった。1958年昭和33年12月23日開業した東京タワーが「テレビ時代」の到来象徴であったに対して、原町無線塔は「ラジオ時代」の到来象徴であった。しかし場所を取らず高出力短波時代到来により終焉までスピード意外なまでに早かった1931年昭和6年)に原町送信所廃局1960年昭和35年)には放置されていた無線塔活用しようNHKラジオ電波中継局設置されるが、活用されないまま1973年昭和48年)頃から、原町無線塔のコンクリート壁の崩落ニュース流れ風化劣化進んで危険度が増し保存撤去かが非常に大きな問題になっていった。結局1981年昭和56年6月から1982年昭和57年3月にかけて解体撤去された。

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