打設 (だせつ)
コンクリート
(打設 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 00:43 UTC 版)
コンクリート(英: concrete)は、広義には骨材を結合剤(セメント、石灰、石膏、アスファルト、硫黄、プラスチックなどを利用)によって固めた複合材料の総称[1]。結合剤の種類によりセメントコンクリート、アスファルトコンクリート、レジンコンクリートなどという[1]。狭義には結合剤にセメントを用い、骨材をセメントペースト(セメントに水を加えたペースト)で固めた複合材料(セメントコンクリート)をいう[1]。この項目では特にセメントコンクリートについて述べる。
注釈
- ^ 質量・体積の大きいコンクリートで、ダムや橋桁などの大規模な構造物に用いられる。
- ^ セメントに対する水の比率をある程度まで減ずる事ができるという意味は、コンクリート中でセメント水和物を得るだけの水があればコンクリートは十分に固まるという意味であり、それ以上の水は流動性に確保のために加えられている。水はコンクリートに流動性を与えるのには安価で良いが、時間と共に蒸発すると固化したセメントや骨材の間に間隙を作る事になるため、強度低下の要因となる。高強度のコンクリートを得るには、セメント水和物への反応に必要な量の水だけを加えるようにして、失われる流動性を補うためにセメント粒子を分散させる減水剤と呼ばれる混和剤や、蒸発せずに流動性がありそれ自身も化学反応によって固化する、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフュームなどを加えている。こういった混和剤の使用によって最大200N/mm2程度の高強度コンクリートが作られている。
- ^ 締固め作業での過剰な振動は、材料の分離を招いてコンクリートの均一性が損なわれるので、避けられなければならない。
- ^ コールドジョイントが起きないようにするために、打ち重ねの層は2-2.5時間以上の間をあけないように計画的な作業管理が求められ、それ以上の時間間隔があく場合には「管理された打継面」にする。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m “基礎講座シリーズ コンクリートの基礎講座”. 一般財団法人建材試験センター. 2020年8月15日閲覧。
- ^ 一般財団法人セメント協会
- ^ 身体防水について(はじめに)
- ^ a b コンクリートの歴史
- ^ “コンクリ、2000年の計 火山灰で耐久力アップ”. 日本経済新聞朝刊. (2017年3月19日)
- ^ The Roman Pantheon: The Triumph of Concrete
- ^ Lancaster, Lynne (2005), Concrete Vaulted Construction in Imperial Rome. Innovations in Context, Cambridge University Press, ISBN 978-0-511-16068-4
- ^ D.S. Robertson: Greek and Roman Architecture, Cambridge, 1969, p. 233
- ^ Henry Cowan: The Masterbuilders, New York 1977, p. 56, ISBN 978-0-471-02740-9
- ^ Robert Mark, Paul Hutchinson: "On the Structure of the Roman Pantheon", Art Bulletin, Vol. 68, No. 1 (1986), p. 26, fn. 5
- ^ https://web.archive.org/web/20110221204004/http://www.allacademic.com/meta/p_mla_apa_research_citation/0/2/0/1/2/p20122_index.html
- ^ http://www.djc.com/special/concrete/10003364.htm
- ^ “現代の戦場で最も効果的な兵器は「コンクリート」”. GIGAZINE (2016年11月17日). 2017年2月13日閲覧。
- ^ 女性に継承、生死を分けた下穿きの有無『都新聞』昭和7年12月28日(『昭和ニュース事典第4巻 昭和6年-昭和7年』本編p57 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
- ^ a b c d e f 土木学会関西支部編、『コンクリートなんでも小事典』、講談社、2008年12月20日第1刷発行、ISBN 9784062576246
打設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 11:58 UTC 版)
打設あるいは打込みとは、実際に型枠内にコンクリートを流し込む作業である。 まず、打設を行う前には 打設計画の確認 型枠・支保工の検査 鉄筋を用いる場合は、配筋のチェック ゴミなどの不純物の清掃 などの準備をしっかりと行う。その後、実際に流し込む際には 鉄筋に直接コンクリートを当てないようにする 落下高さを1.5[m]以内にする 1層40-50[cm]の層を連続して打ち込み続ける 側圧に注意しつつ、時間経過による品質劣化を防ぐため手早く打込みを終える などに注意しつつ打設を行う。 特に、側圧については外気温によって概ね1.0-1.5[m/h]の打設速度になるように注意する。また、側圧の推定にはいくつかの算定式が提案されており、例えば以下のような式が用いられる[要出典]。 P = 7.8 × 10 − 3 + 0.78 R T + 20 {\displaystyle P=7.8\times 10^{-3}+{\frac {0.78R}{T+20}}} ( P {\displaystyle P} :側圧 [N/mm3]、 R {\displaystyle R} :打設速度 [m/h]、 T {\displaystyle T} :コンクリートの温度 [℃]) 積算 コンクリート打設の対象は、 無筋構造物と鉄筋構造物、 小型構造物のごとに大別される。一般的に、無筋構造物には「18-8-40」 と呼ぶ規格のコンクリートを使い、鉄筋構造物には「21-8-25」、「24-8-25」、場合によって「27-8-25」「30-8-25」という規格を使う。 左の数値がコンクリート強度、 真ん中がスランプ値、右が最大骨材粒径を示す。 コンクリートの材料規格「24-8-40」ならば、コンクリートの強度が24N、スランプ値が8cmで、24Nとは圧縮強度であり、橋台や橋脚など、大きな荷重を受ける重要構造物に使う規格。スランプは、生コンと呼ぶレディミクストコンクリートの流動性を示す値で、数値が大きくなるほど流動性が高い。通常は8cmのものがよく使われる。 最大骨材粒径について、国交省の仕様書に書かれているのは40mm以下の骨材を使用する構造物は、一般的に「無筋」の構造物である。 高い圧縮強度を必要とする鉄筋構造物には、最大骨材粒径25mm以下の骨材を使わなければならない。 また、コンクリートの単価は、 粗骨材25mmに比べて40mmの方が同等もしくは安くなるので、留意する必要がある。地域によっては、最大骨材粒径25mm以下の骨材を使うコンクリートしか流通していないこともある。
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