力士の待遇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 12:53 UTC 版)
力士には、地位によって以下の待遇の違いがある。 地位幕内(横綱 - 前頭)十両幕下三段目序二段序ノ口髷大銀杏 丁髷(十両との対戦時および弓取式、巡業中の初切出演、床山の練習台、引退時の断髪式の際は大銀杏容認) 服紋付羽織袴 着物・羽織(外套・襟巻も着用可) 着物・羽織 着物(浴衣もしくはウール) 帯博多帯 ベンベルグ 傘番傘・蛇の目傘 洋傘 履物足袋に雪駄(畳敷き) 足袋に雪駄(エナメル製) 素足に雪駄(エナメル製) 素足に下駄 稽古廻し白色・木綿 黒色・木綿 取り廻し博多織繻子(色は事実上自由) 黒色・木綿 下がり取り廻しの共布 紐 足袋の色白 黒 控えの敷物私物の座布団(色・デザインは自由) 共用の座布団(紫一色) 畳に直座(幕下上位五番および十両との対戦時は十両と同じ座布団) 月ごとの収入月額給与 - 場所ごとの収入力士褒賞金 場所手当・奨励金 このほかにも以下のような違いがある。 大関以上の力士 国技館の駐車場に直接乗り入れることができる。 巡業の支度部屋は個室が用意される。 協会の公式の移動においては、飛行機はファーストクラス、鉄道(新幹線)では、グリーン席に座ることができる。 化粧廻しの馬簾の色に紫を使える。 師匠の了承があれば、引退後1年以上の経過をもって部屋を新設できる。 三役以上の力士 初日と千秋楽に行われる協会挨拶で理事長と共に土俵に上がる。 幕内以上の力士 横綱土俵入りで露払いや太刀持ちを務めることができる。 夏場(5月場所から9月場所)は染め抜き着物を着用することができる。 十両以上の力士 一人前の力士として扱われ、敬称である「関取」「**関」と呼ばれる。力士会に参加できる。 幕下以下の力士が付け人として付く。ちゃんこ作り、掃除、買出しなどの部屋の雑用も原則免除。 相撲部屋において個室が与えられるか、別居が許される。 起床時間など生活の自由度が飛躍的に増す。 結婚が許される。 巡業・本場所などの興行で自分の名前が入った幟を立てることができる。 化粧回しを締めて土俵入りを行う。 支度部屋に明荷を持ち込むことができる。 取組では、力水、力紙、塩を使用する。 優勝力士に頼まれて優勝旗を持ち、優勝力士と一緒にオープンカーに乗って優勝行進できる。 本場所や公式の場では髷を大銀杏に結う。 個人のサインを書くことが協会から許される。
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