初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩みとは? わかりやすく解説

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初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩み

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 09:21 UTC 版)

PC-9801シリーズ」の記事における「初期の8086・GDCのみ搭載モデル、FDD内蔵への歩み」の解説

PC-9801 1982年10月 1982年10月13日発表され初代機PC-9801」(シリーズ名区別するため「初代」無印」とも呼ばれる)は、16ビットCPU Intel 8086互換NEC μPD8086を5MHzで駆動し、128KBのRAM最大640KBまで拡張可能)を搭載するグラフィック画面解像度640ドット×400ドット8色。当時水準としては高精細かつ高速グラフィック処理のために、自社製の汎用グラフィックコントローラGDCGraphic Display Controller μPD7220)を2個、テキスト用とグラフィック用にそれぞれ使用している。また、テキストGDC付随してテキスト表示滑らかなスクロール実現するカスタムチップ(μPD52611)を搭載している。このモデルPC-8800シリーズ周辺装置流用することを考慮して設計されており、新規ユーザー高価な8インチフロッピーディスクドライブ (FDD) か小容量の5インチ2D (320KB) FDD別途購入する必要があった。また、基本構成では数字英文字半角カナしか表示できなかったため、日本語ワープロソフトなどを使用するには漢字ROMボード増設する必要があった。カセットテープ録音再生装置補助記憶装置とするためのカセット・インターフェースボードとして、PC-9801-03 CMTインターフェースボードがあった。 初代機以降CPUを8MHzに高速化してグラフィック画面2画面に増強したPC-9801E、PC-9801Eと同様の変更加えて5インチ2DD両面倍密度倍トラックFDD本体内蔵し、さらにJIS第1水準漢字ROM標準搭載したPC-9801Fが発売された。 PC-9801F 1983年10月 μPD8086-2 8MHz、グラフィック画面2画面、5インチ2DDドライブ内蔵、5インチ2D FDD I/F搭載漢字ROMJIS第1水準搭載 …(JIS第2水準漢字表示にはオプションROMのPC-9801-12/Kが必要。拡張漢字表示にはオプションROMのPC-9801-18が必要) PC-9801E 1983年11月 μPD8086-2 8MHz、グラフィック画面2画面、5インチ2D FDD I/F搭載漢字ROM搭載…(漢字表示にはオプションのPC-9801-10ボードが必要。JIS第2水準漢字表示にはオプションROMのPC-9801-12/Kが必要。拡張漢字表示にはオプションROMのPC-9801-18が必要) これらの機種開発1983年2月頃に始まったその時点ではPC-9801発売してからまだ間もなくPC-9801対す市場の反応定まっていなかったため、世間注目を集めるような新しマシンを出すか、PC-9801延長機能強化するか、2つの案が上がっていた。結局パーソナルコンピュータ販売推進本部長浜田俊三は「今後ソフトウェア資産蓄積活かせないコンピュータ生き残れない」という考え至りソフトウェアとの互換性重視しつつ既存機種強化する方向になった両者とも初代PC-9801の2倍のVRAM搭載してグラフィック画面2画面とすることで、画面ちらつかせることなくグラフィック描画するダブルバッファリング可能にしている。一方で多数汎用ロジックIC構成されていたアドレスデコードやVRAM用の回路12個のカスタムチップ (ASIC) に統合され信頼性の向上消費電力製造コスト削減貢献した。PC-9801Eは初代PC-9801同じく外付け8インチFDDとの使用想定され一方、PC-9801Fはそれまで周辺装置ラインナップになかった新しい5インチ2DD (640KB) FDD内蔵した。PC-9801FにはFDDを1台内蔵したF1と2台内蔵したF2の2つのモデル存在したが、F1よりF2の需要圧倒的に上回った製品計画担当した小澤昇はPC-9801Fで2DD (640KB) のFDD採用した理由について、「9801クラスパソコンでは業務に使うオフコンクラスのアプリケーション中心になる上、日本語処理都合もあるため、320KBでは少ない。640KBでギリギリ。本来は1MBが望ましい。ただ、1MBの8インチFDD高価で、5インチFDD信頼性低くて特殊なフロッピーディスク必要になるその意味では640KBがベストチョイスだと思います。320KBのデータそのまま読み取れますし。」と述べたまた、キーボード本体比べて大きいことについて、「指の大きさや膝に乗せて使う人など操作性考慮してキー配列キー同士間隔決めている」と説明した。 PC-9801F/Eに続き富士通のFM-11BS対抗のため、2HD両面高密度)フロッピーディスクドライブ(以下FDD)とマウスインタフェースボードを搭載したPC-9801Mも登場した。PC-9801Mは2DDフロッピーディスク読み取れないため、既存PC-98ユーザーには不評であったが、後年2HDフロッピーディスク供給されるソフトが普及すると、中古市場において2DDフロッピーディスクしか読み取れないPC-9801VFよりもPC-9801Mの方が高値取引される状況になったPC-9801M 1984年11月 μPD8086-2 8MHz、グラフィック画面2画面、5インチ2HDドライブ内蔵、5インチ2D FDD I/Fマウス I/F搭載漢字ROMJIS第1水準搭載RAMは256KB搭載…(JIS第2水準漢字表示にはオプションROMのPC-9801-12/Kが必要。拡張漢字表示にはオプションROMのPC-9801-18が必要) 1984年10月には、PC-9801F1にハードディスクドライブSASI HDD容量10MB)を搭載しRAMを256KBに増量したPC-9801F3が、1985年5月にはPC-9801M2FDDを1台に減らしてハードディスクドライブSASI HDD容量20MB)を搭載したPC-9801M3が発売されている。

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