ソフトウェア資産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 01:24 UTC 版)
「PC-9800シリーズ」の記事における「ソフトウェア資産」の解説
PC-98はNEC自社開発のN88-BASIC(86)をROMで搭載し、同社の8ビットパソコン、PC-8800シリーズと言語レベルで高い互換性を持つ。また、当時としては強力な日本語処理機能を持ち、さらにNEC自身が積極的にソフトウェア開発の支援を行なったため、多数のPC-98専用アプリケーションが登場した。1992年9月の時点で、PC-98に対応する約16,000本のソフトウェアのうち、60%がCADを含む業務用アプリケーション、10%がオペレーティングシステムや開発ツール、10%が教育用ソフトウェア、残りの10%はグラフィック、ネットワーク、ワープロ、ゲームを含むその他で構成されていた。 1985年から発売されている一太郎はPC-98のキラーソフトと見なされ、1991年までにシリーズ累計100万本が販売された。また、1986年にLotus 1-2-3の日本語版がPC-98へ最初に移植され、1991年までに累計50万本が販売された。 また、非常に多くのOSが移植されており、NEC自身により、MS-DOS、CP/M-86、OS/2 1.x/2.11/Warp V3/Warp Connect/Warp 4、Windows 1.x/2.x/3.x、Windows 95/98/98SE、Windows NT/2000、PC-UXが、サードパーティーにより、UNIX SVR4が、ユーザーコミュニティにより、386BSD、FreeBSD、NetBSD、Linux、FreeDOSがそれぞれ移植されている。 ホビーユースにおいても多数のゲームソフトが発売され、日本独自のパソコンゲーム文化の形成に大きく影響した。 これらの圧倒的なソフトウェア資産を背景に、日本国内市場においては、一時期はほぼ寡占状態に近く使われていた。 N88-BASIC、MS-DOSなどには、NEC純正の日本語入力システムが付属していた。時代が下るにつれてかな漢字変換能力が向上し、それにつれて名称がNECDIC(単文節変換)、NECREN(連文節変換)、NECAI(AI変換)などと変わっていった。 また、サードパーティーの日本語入力システムも、主にワープロソフトに付属する形で普及した。代表的なものにATOK、VJE-β、松茸、WXシリーズなどがある。
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