WXシリーズとは? わかりやすく解説

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WX シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/09 15:49 UTC 版)

WX シリーズ(ダブルエックスシリーズ)はエー・アイ・ソフトが開発した日本語入力システム(日本語入力FEP/IMEなど)。 WX, WXS, WXP, WXII, WXII+, WXIIIを経てWXGへと進化した。

他のFEP/IMEの辞書をインポートしたり、独自のユーザ辞書を作成できる、弄れる/遊べる辞書や、ローマ字入力やキーのフルカスタマイズという機能に加え、MAPI(マルチアプリケーションインターフェイス)を装備することで、FEPを限定していたアプリケーションでも使用できたことから、利用者は複数のFEPの辞書をそれぞれ鍛えるという非効率や、FEP/IMEの異なる操作性への習熟といった苦痛から解放された。

商用パソコン通信NIFTY-Serve(現@nifty)などのフォーラム(後にステーション)で活発な意見交換が行われ、ユーザが作成した辞書や、カスタマイズツールなども公開されるとともに、WX 本体も改良が加えられ着実に進歩を遂げた。また、約20,000人(?)の OS/2ユーザの署名活動によって、WX for OS/2が開発に至った。

@Nifty のステーション閉鎖後、インターネット上にサポートページ「e言葉」が開始されるとともに「WXG for Linux/FreeBSD 1.0β」が自由ソフトウェアとして公開され大きな話題になる。しかし、正式版の公開を待たずして閉鎖に至った。

「訳せ!!ゴマ バイリンガル Ver.3」の日英翻訳エンジンを搭載し、入力された文章をIME上で英文翻訳できるWXG Ver.4を発売したものの、製品は廃止されてしまった。

なお、エー・アイ・ソフトは2006年11月にエプソン販売に吸収合併され解散した[1]。以降、一部製品については、エプソン販売がサポートを継続していたが、WXシリーズも含め、エー・アイ・ソフト製品のサポートはすべて終了となっている[2]

歴史

1986年12月
1988年2月
  • 『創文α』で、かな漢字変換機能を WX として独立させる。
1989年5月
  • 『創考』に WXS を搭載。
1989年6月
1991年2月
1991年7月
  • WXII+ にバージョンアップ。
1991年10月
  • MS-Windows3.0対応版 WXII+WIN をリリース。
  • 東芝J-3100版 WXII+ をリリース。
1991年12月
  • DOS/V版 WXII+ をリリース。
1992年11月
  • WXII+Ver2.50 PC-9800版、東芝J-3100版、DOS/V版をリリース。
1993年7月
  • MS-Windows3.1対応版 WXII+WIN Ver.2.0をリリース。
1994年3月
  • WXII+Ver2.70 PC-9800版、東芝J-3100版、DOS/V版をリリース。
1995年1月
  • WXIII Ver.3.0 PC-9800版、DOS/V版をリリース。
  • WXIII for Windows Ver.3.0をリリース。
1995年12月
  • WXIII Ver.3.0 OS/2版をリリース。
1996年
  • Boon Editorをリリース。WXIII for Windows 95が付属された。
  • 辞書構造を全面的に見直し、WXGに改称。Windows 95対応版をパッケージ販売。
1999年1月
1999年7月
  • WXG Ver.4 for MacintoshをMac OS 8.6対応製品としてリリース。
2000年11月
  • WXG for Linux/FreeBSD 1.0βを自由ソフトウェアとして公開。

その他、WXII+機能限定版がHP200LXの日本語化キットにバンドルされた[3]

Microsoft Passport Kit for WindowsにWXII-Win/Compactが附属していた。

対応OS

Windows 2000/Me/XPMac OS X/macOSに正式対応した製品の発表はされていない。(しかし、WXGをWindows 2000やXP、32ビット版のWindows VistaやWindows 7で使うことはできる)

関連項目

Microsoft IME(初代はWX2 for WindowsのOEM、Microsoft IME 95以降はWX3をベースに開発された。)

脚注

  1. ^ 「エプソン、エー・アイ・ソフトを吸収合併」”. Impress (2009年6月29日). 2013年10月12日閲覧。
  2. ^ エー・アイ・ソフト製品 サポート情報”. エプソン販売. 2021年12月9日閲覧。
  3. ^ 寺崎和久、関谷博之. "HP 200LX日本語化キット連動ページ". Impress. インプレス. 2013年10月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月12日閲覧言及があるのは、「第4回 HP 200LX DOSの日本語化」、「第5回 DOS環境とシステムマネージャ環境の融合」、「最終回 200LXと日本語化キットの発売」の3ページ。

外部リンク


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