VJEとは? わかりやすく解説

VJE

フルスペル:Vacs Japanese Entry system
読み方ブイジェーイー

VJEとは、VACSが開発した日本語入力ソフトシリーズ名である。口語体文章変換など、流暢な変換機能定評がある。

製品には、Windows用の「VJE-Delta」シリーズLinux用の「VJE-Delta for Linux/BSD」を始め携帯電話PDA組み込むことのできるほどデータサイズが抑えられた「Compact-VJE」、あるいはヘビーユーザー向けに処理の速さ軽さについて特化した「VJE-Pen」など、多様なバリエーションが並ぶ。


参照リンク
VACS
ツール・ユーティリティのほかの用語一覧
日本語入力:  単漢字変換  単文節変換  トグル入力  VJE  Wnn  WXG  ユーザー辞書

VJE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/06 08:44 UTC 版)

VJE
MS-DOSで動作するVJE-β
開発元 バックス
初版 1984年 (39年前) (1984)
対応OS MS-DOSNeXTSTEPWindowsUnix系PalmOS
サポート状況 開発終了
種別 インプットメソッド
ライセンス プロプライエタリ
テンプレートを表示

VJE(ヴイジェイイー)は、バックス(VACS)が開発したかな漢字変換ソフトウェア(日本語入力システム)。VJEの名称は、「VACS Japanese Entry system」の頭文字から取ったものである[1]

概要

当初より特定のアプリケーションに依存せず、独立した日本語入力プログラムとして開発された。

MS-DOS環境では、当初OSベンダーがMS-DOSに添付した能力の低い日本語入力システムか、アプリケーション内蔵か、一体でしか使用出来ない日本語入力システムが幅をきかせており、アプリケーションを選ばず日本語入力の出来るVJEはパーソナルコンピュータを高度に使用するユーザの強い支持を得た。

当時の文献では、動作が比較的軽い、半角かなからの漢字変換ができ、日英混在する文章を書く時に有利であるなどと評されている[1]

MS-DOSの時代からWindowsの時代に移行するにあたり、VJEのWindowsへの実装が遅れ、まともに動くVJE-Deltaが出るころにはOSに標準で付属するMS-IMEもあるレベルの精度に達し、一般ユーザが日本語入力システムを自ら選ぶということは少なくなった。

これに伴い、バックスはVJEの一般向け販売を2005年7月に終了した。

2008年にはYahoo!デベロッパーネットワークならびにYahoo!ノートパッドにVJEが提供された[2]

歴史

  • VJE-86 (1984年) - 1文節最長一致
  • VJE-II (1985年) - ローマ字入力
  • VJE-α (1985年)
  • VJE-Σ - αをアスキーで販売したもの
  • VJE-β (1986年) - アスキーと共同開発 2文節最長一致 連文節変換 逐次自動変換 EMS
    • 1.2 (1987年) - スペースキーでの変換に対応
    • 2.0 (1989年)
    • 3.0 (1991年)
  • VJE-γ (1991年) - Windows 3.0対応、3文節最長一致
    • 1.2 (1992年)
    • 2.0 (1993年)
  • VJE-γ - NeXTSTEP対応。 ワープロソフト「VJE-Pen Super」にバンドルされていた。
  • VJE-Delta (1994年) - AI変換。Windows 3.1対応
    • 2.0 (1995年) - 32bit UNICODE/XKP 入力補正
    • 2.5 (1997年) - 住所入力アクセサリ
    • 4.0 (2001年)
  • MacVJE - ダイナウェア製。エンジン部のみVACS
  • MacVJE-β
  • MacVJE-γ
  • MacVJE-Delta 1.0 (1996年)ダイナウェア
    • 4.0 (2002年)
  • VJE-Delta 2.5 for Linux/FreeBSD (1998年)[3]
    • 2.5 for MkLinux/LinuxPPC (1999年)[4]
    • 3.0 (2000年)
  • Compact-VJE (2001年) - 携帯電話(主に京セラ製ツーカー向け端末)、PDA
    • 1.0 for Palm (2002年) - Palm OS 4.0J対応。ダウンロード販売
    • 3.0 (2002年) - OEM販売のみ
    • 4.0 (2004年) - OEM販売のみ

脚注

  1. ^ a b 『電脳辞典 1990's』
  2. ^ Yahoo!、VJE漢字変換機能を独自に搭載したウィジェットを公開”. internet.watch.impress.co.jp (2008年6月18日). 2019年5月10日閲覧。
  3. ^ バックス、Linux/Free BSD用VJEを商品化”. PC Watch (1998年7月16日). 2012年8月30日閲覧。
  4. ^ マッキントッシュ Free UNIX 対応日本語入力ソフト「VJE-Delta Ver.2.5 for MkLinux/LinuxPPC」1999年1月中旬発売予定”. web.archive.org (1999年4月20日). 2022年11月8日閲覧。

参考文献




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「VJE」の関連用語

VJEのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



VJEのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
IT用語辞典バイナリIT用語辞典バイナリ
Copyright © 2005-2024 Weblio 辞書 IT用語辞典バイナリさくいん。 この記事は、IT用語辞典バイナリの【VJE】の記事を利用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのVJE (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS