初期における研究史とは? わかりやすく解説

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初期における研究史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 05:53 UTC 版)

豊浦層群」の記事における「初期における研究史」の解説

横山又次郎による1904年明治37年)の報告によると、豊浦地域平たく圧縮されアンモナイト1887年西中山付近新しい道法面現在の豊浦層群西中山層)において木村教諭により見出されたのが山口県最初アンモナイト発見であり、1895年井上禧之助によって学術界知られるようになったとある。 1896年明治29年)の井上禧之助による報告において、ヨーロッパのHarpoceras bifronsやH. exaratumなどに比較される種やArietites、Lytocerasといった23種のアンモナイト識別され、これらがライアス統(=下部ジュラ系の上部に属することが明らかにされた。 1899年明治32年)には、岡田英夫により石町アンモナイト産地見出され1904年横山によりアンモナイト新種として井上岡田両氏にちなむ種名与えられた。これらのアンモナイト含有層は当時Rhaetic plant-bed(現在の三畳系美祢層群)を覆う硯石統に属するものとされ、井上により硯石統が下部のNon-Schalstein Part(非輝緑凝灰岩部)、すなわち現在の豊浦層群、とその上部のSchalstein-bearing Part輝緑凝灰岩挟在部)、すなわち赤色頁岩山口県伝統工芸品赤間硯原石輝緑凝灰岩とも呼ばれる)を挟在す現在の関門層群とに識別されとされる下部のclayslate(粘板岩)が風化した頁岩からの産出としてHarpocerasの2種を除く4属6種の新種アンモナイト記載され、これらが上部ライアス統と密接な関係があることが確かなものとなった。 後に、硯石層の存在しない下部の非輝緑凝灰岩部は、矢部長克によって豊浦統と称されることになる。 1904年横山により記載されアンモナイト現在の学名を右に記す<西中山層の項目を参照>)は以下の通りである。 Hildoceras chrysanthemum Yokoyama(= Cleviceras chrysanthemum) Hildoceras densicostatum Yokoyama(= Cleviceras chrysanthemum) Hildoceras Inouyei Yokoyama(= Harpoceras inouyei) Grammoceras(?) Okadai Yokoyama(= Polyplectus okadai) Harpoceras sp.(= Cleviceras cf. exaratum) Harpoceras sp. Coeloceras subfibulatum Yokoyama(= Peronoceras subfibulatum) Dactylioceras helianthoides Yokoyama 1907年明治40年)には、農商務省鈴木敏により東長野現在の東長野層)から六放サンゴ1種のCyclolites sp.(=Chomatoseris cyclitoides)が報告された。 1922年大正11年)には、地質調査所小倉勉により歌野川上流現在の歌野層)からの産出としてInoceramus (?)が報告され1926年小林貞一によってイノセラムス二枚貝類新種Inoceramus utanoensis Kobayashi(=Retroceramus utanoensis)および報告者の名にちなむInoceramus Ogurai Kobayashi(=Retroceramus ogurai)が記載された。また、下関市旧制長府中学校現在の豊浦高等学校)のT. Nakano教諭から豊浦地域植物化石(Onychiopsis elongata、Cladophlebis denticulataなど)が研究室送られ横山又次郎によって報告され手取植物群との大きな共通性見出されたことで、ジュラ紀トリゴニア層、上部ライアス統のアンモナイト層、イノセラムス層準、および植物化石層の間の関係を明らかにするために豊浦地域詳細に調査されることとなった。この調査により矢部による豊浦統は、下位より東長野層西中山層歌野層七見層(原典では豊浦統はToyora Formation各層Groupとして記される)に区分され現在の豊浦層群原形構築された。南部地域では、小林により西中山層下部および中部現在の豊浦層群阿内層分布域)からの産出として以下の植物化石(右に木村・大花による改訂参照される学名などを記す)が報告されている。 シダ Onychiopsis elongata Cladophlebis denticulata(Cladophlebis sp. B) Cladophlebis argatula(?:鳥山による報告もある) Ruffordia goepperti(Sphenopteris sp. C) イチョウ類 Baiera gracilis?:鳥山による報告もある) ベネチテス類 Zamiophyllum buchianum(Zamites sp. B) Williamsonia cf. pecten(Ptilophyllum cf. cutchense) Otozamites spp.(?) ソテツ類 Nilssonia nipponensis(Nilssonia sp.) Nilssonia orientalis(Nilssonia cf. densinervis) Nilssonia mediana(?:鳥山による報告もある) Nilssonia compta(?:高橋による報告もある) 球果類 Podozamites lanceolatus(? :高橋による報告もある) これ以降研究史各層の項目(東長野層西中山層歌野層阿内層)を参照

※この「初期における研究史」の解説は、「豊浦層群」の解説の一部です。
「初期における研究史」を含む「豊浦層群」の記事については、「豊浦層群」の概要を参照ください。

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