初期のDTPに対する電算写植の利点
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「電算写植」の記事における「初期のDTPに対する電算写植の利点」の解説
1980年代から1990年代にかけての初期のDTPに対する電算写植の利点は、以下のようなものがあった。 写研のSAPCOL(サプコル)に代表される組版プログラムの開発は、日本語組版のルールに基づくページレイアウトを可能にし、DTPよりも「美しい」組版ができた。 DTPでは希望する書体が使えない、和文の組版ルールへの対応が甘い、あるいは数式と和文の混在したページを満足に組めない 対話型の組版(マウスやキーボードでフォントや位置をいちいち指定するような組版)では大量のページ物を組む効率が悪く、「コード」を使った自動組みでは電算写植に一日の長がある 一方で、上記のDTPの欠点は1990年代から2000年代にかけて解消されていった。電算写植からDTPの移行においては、電算写植機の「コード」をAdobe InDesignの「スクリプト」やXMLで置き換える試みがなされ、また日本語の大量ページ物の組版の効率化への要求に対しては、モリサワがMC-Smartを用意した。 なお電算写植は1960年代には旧来の写真植字の機構を電算機で管理・制御する形式であったが、1990年代には市販のサーバーやPCベースのシステムとなり、PostScriptへの対応やWYSIWYGを実現したシステムも登場するなどDTPに近い機能を備えるようになり、DTPとの差はあまりなくなっていた。
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