SAPCOL
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 02:06 UTC 版)
写研の電算写植機では SAPCOL(サプコル)と呼ばれるページ記述言語を用いた。日本語組版に最適化されたもので、出版社ごとに異なる複雑な組版規則(ハウスルール)にも対応できた。1969年にミニコン上で編集処理をするために作られたソフトウェアを30年にわたって更新して構築したプログラムで、「究極の組版プログラム」とも呼ばれた。DTPで主流を占めるPostScriptはデータの後に命令を記述する形式だが、SAPCOLは「ファンクションコード」というコマンド文字で組版情報を設定しテキストデータと混在させるマークアップ方式となっている。ただしPostScriptと異なり、プログラム言語に不可欠な繰り返し処理や変数/関数定義などの機能は持っておらず、任意の値を相対的に変化することはできない。この点ではSAPCOLは柔軟性に欠け、手作業に代わってパーソナルコンピュータなどでファンクションコードを自動挿入するプログラムを組む例がよく見られた。
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