初期の運用
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「ミッドウェイ (空母)」の記事における「初期の運用」の解説
ミッドウェイは1943年10月27日、バージニア州ニューポート・ニューズのニューポート・ニューズ造船所で起工した。本級の革新的な船体設計は、未着工に終わったモンタナ級戦艦を基にした物であった。ブラッドフォード・ウィリアム・リプリー・ジュニア夫人によって1945年3月20日に進水し、ジョーゼフ・F・ボルジャー艦長の指揮下で1945年9月10日に就役した。 ミッドウェイは就役時にはCVBG-74が配備され、CVBG-74はF4U-4/F4U-1D (FG-1D) Corsairを96機、SBW-4E (SB2C-4E) Helldiverを46機の計142機で編成されていた。 CVBG-74編成配備数指揮官機F4U-4×1機 1機 VF-74AFG-1D×1機 + F4U-1×4機 + F4U-4×18機 23機 VF-74BFG-1D×4機 + F4U-1D×10機 + F4U-4×10機 24機 VBF-74AFG-1D×2機 + F4U-1D×12機 + F4U-4×10機 24機 VBF-74BFG-1D×3機 + F4U-1D×10機 + F4U-4×11機 24機 VB-74SBW-4E×24機 24機 VT-74SBW-4E×22機 22機 合計FG-1D×10機 + F4U-1×4機 + F4U-1D×32機 + F4U-4×50機 + SBW-4E×46機142機慣熟訓練をカリブ海で行った後、ミッドウェイは大西洋艦隊に加わり、ノーフォークを母港とする。1946年2月20日から第1空母部隊の旗艦を務め、3月に寒冷天候下での試験「オペレーション・フロスト・バイト」を北大西洋・グリーンランド沖で行う。東海岸およびカリブ海での訓練は1947年9月のオペレーション・サンディーがハイライトとなった。ミッドウェイは同オペレーションにおいて、捕獲したドイツのV2ロケットを飛行甲板から発射し、最初の移動発射台となった。 1947年10月29日、ミッドウェイは第6艦隊に配属され、地中海への最初の航海を行う。海/空軍力の強力な拡張が行われ、ミッドウェイもより大型な航空機を運用するための補強と、通信設備の増強が行われた。1952年にミッドウェイはNATO軍との北海演習に参加し、10月1日に艦種番号が CVA-41へ変更された。 ミッドウェイは1954年12月27日にノーフォークを出港し、喜望峰を経由して台湾に向かう。台湾では西太平洋での作戦参加のため第7艦隊に加わり、1955年6月28日まで活動した後ピュージェット・サウンド海軍工廠でオーバーホールに入る。オーバーホールは1957年9月30日まで行われた。その間に広範囲な近代化計画 (SCB-110) に基づき、ミッドウェイの艦首はエンクローズ化された「ハリケーン・バウ」となったほか、ジェット艦載機搭載のためにエレベーターの大型化および設置位置変更、アングルド・デッキや蒸気カタパルトの設置(艦首に2基、アングルド・デッキに1基の計3基)などの改装が施された。 ミッドウェイは1958年に第7艦隊に配属され、カリフォルニア州アラメダが母港となる。1961年春のラオス危機では南シナ海に展開する。1962年にはその艦載機が日本本土、朝鮮半島、沖縄、フィリピン、台湾の防空システムをテストした。 ミッドウェイは1965年3月6日に再び極東へ展開し、4月中旬から南北ベトナムに対する艦載機による攻撃を行う。ベトナム戦争において当時ミッドウェイに展開していた第2空母航空隊 (CVW-2) は、6月17日に2機のMiG-17戦闘機を撃墜した。これは東南アジアにおいて確認された、最初の戦果であった。 1965年11月23日にアラメダに帰港し、ミッドウェイは1966年2月11日にサンフランシスコ湾海軍造船所のドックに入る。ここで大規模な近代化 (SCB-101.66) が行われるが、非常に高価な物となり論争の的となった。この近代化によりフライトデッキは11,412m2から16,268m2まで拡張され、エレベータは可搬重量が約34tから約59t(130,000lbs)に増強、再配置された。また、カタパルトや着艦制動装置は新型に更新され(アングルドデッキに設置されていたカタパルトは長さ不足のため撤去され、以後ミッドウェイのカタパルトは2基となる)、エアコンの集中化が行われている。改造費用は当初の予定であった8,800万ドルから最終的には2億200万ドルまで超過し、このためフランクリン・D・ルーズベルト(CV-42)のために計画された同様の近代化はキャンセルされた。ミッドウェイは1970年1月31日に再び作戦行動に入る。
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