八つの塔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 15:42 UTC 版)
本館の前方に八つの塔があり、それぞれ違う役割を担っている。八つの塔は仏教の基本教義、即ち八正道を象徴する。八つの塔のそれぞれの役割は以下の通りである。 一教塔 一教とは、1つの人間仏教。星雲曰く、「人間仏教は仏様の言うことであり、みんなが欲しがるものでもある。人間仏教は清浄で善美を尽くす。人生を幸せにする教えであれば、すべてが人間仏教である」とのこと。一教塔は研修、会議、教室、イベントスペースなど多目的に使えるレンタルスペースになっていて、学校や各種団体からの使用申請を受け付けている。 二衆塔 二衆とは、出家者と在家信者のこと。二衆塔は子供の遊び場としてデザインされ、星雲が提唱する三好運動を主旨としての「三好こども館」である。二衆塔の中には三好シネマと三好学園がある。 三好塔 三好とは、身口意の三業のこと。善い行いをし、善い言葉を発し、善い心構えをするということ。三好塔はオフィスとして使われる多機能でモダンな空間であり、会議室や応接室も備えている。 四給塔 四給塔は「人に自信を与え、人に喜びを与え、人に希望を与え、人に利便性を与える」という佛光山(中国語版)の信条から名づけられた文化広場であり、読書を通して心が静かに落ち着いていく。塔内には子供専用エリアが設置され、親子ともに楽しめる学習空間を提供する。 五和塔 五和塔はお祝い事のための空間であり、仏前式をはじめとして、子供の成長祝いや成人式、長寿祝い、卒業式など、おめでたいことを祝うときに利用される。塔内の至る所に幸せそうな雰囲気が伝わる。ここには記念撮影もできる。 六度塔 六度塔は仏教の「布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧」の6つの修行徳目から名づけられ、中には「公益信託星雲大師教育基金」や星雲の「一筆字」書道作品などの常設展があり、3D映画も鑑賞できる。星雲は90歳にもかかわらず、「心の目」と「仏の目」によって独自の書の道を拓き、人々を驚嘆させる「一筆字」という書体を創出した。 七誡塔 七誡とは、「タバコや麻薬を吸ってはいけない、不倫をしてはいけない、暴力をふるってはいけない、盗みを働いてはいけない、ギャンブルをしてはいけない、お酒を飲んではいけない、人の悪口を言ってはいけない」のこと。7戒を行うことによって、個人や家庭、社会における善美清浄のポジティブなエネルギーが生成される。七誡塔は来館者のための空間になっていて、ここに入って一休み、お茶を飲んだり話をしたりすることができる。 八道塔 八正道とも言われる八道は、「正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念および正定」であり、涅槃に至る修行の基本となる。八道塔は来館者のための空間になっていて、ここに入ると佛陀記念館の紹介ビデオを見ることができる。 八つの塔は同じ工法で建てられ、外観は全て同じような四角七層の楼閣式で、高さ37メートルの鉄筋コンクリート構造である。基礎部分は黄色い砂岩で飾られ、玉垣付きで外壁材は小理石であり、屋根瓦は飛鳥瓦が使われる。
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