伊豆アンディランドとは? わかりやすく解説

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iZoo

(伊豆アンディランド から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/14 16:03 UTC 版)

体感型動物園 iZoo【イズー】[1]
施設情報
愛称 イズー
前身 伊豆アンディランド(1986 - 2012)
専門分野 動物園(爬虫類館)
所有者 有限会社レップジャパン(静岡市
園長 白輪剛史
面積 約2万m2[2]
頭数 1500匹(オープン時)[3]
種数 300種(オープン時)[3]
主な飼育動物 世界の爬虫類[3]
開園 2012年(平成24年)12月15日
所在地

413-0513
静岡県賀茂郡河津町浜406-2

位置 北緯34度43分51.1秒 東経138度59分41.0秒 / 北緯34.730861度 東経138.994722度 / 34.730861; 138.994722座標: 北緯34度43分51.1秒 東経138度59分41.0秒 / 北緯34.730861度 東経138.994722度 / 34.730861; 138.994722
アクセス 伊豆急行線河津駅より車3-5分[1]
公式サイト izoo.co.jp
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サバクツノトカゲの展示

iZoo(イズー)は、静岡県賀茂郡河津町南部の浜地区、菖蒲沢(しょうぶざわ)エリアにある動物園爬虫類館)。

2012年(平成24年)12月15日に開館[4]。前身は伊豆アンディランド後節参照)。

姉妹施設として、同町北部の梨本地区(河津七滝付近)にあるカエル館「KawaZoo(カワズー)」がある。

また、南伊豆町の「波勝崎モンキーベイ」も同じ事業主が運営している。

沿革と施設概要

亀専門の伊豆アンディランド(2012年8月20日に閉館)が4か月間のリニューアル工事を行い、爬虫類をコンセプトにして開園した[5]。爬虫類館として、世界中からさまざまな種類の、カメトカゲワニカメレオンヘビなど爬虫類を集める。また、カエルなど両生類、及びダンゴムシなど昆虫類()に加え、ビーバーなど哺乳類フクロウなど鳥類猛禽類)を展示する。爬虫類の豊富さは日本トップクラスである。 日本最大のゾウガメを飼育しており、[3]また70頭以上のアルダブラゾウガメを展示し、繁殖を行う日本最大のゾウガメ牧場(繁殖地)[6][7]である。 2013年4月25日からはミミナシオオトカゲの世界初の生体展示をしている。ミミナシオオトカゲ(Lanthanotus borneensis)は地球上で最も珍しいトカゲとされ、世界で唯一iZooで生体展示が行われ生態の解明をしている[8]

また、「体感型動物園」を謳っているように、爬虫類などと触れ合える「ふれあいコーナー」が数か所設置されている[3][9]リクガメのふれあいやエサやり体験は、アカアシガメキアシガメアルダブラゾウガメエロンガータリクガメヘルマンリクガメパンケーキガメホシガメホウシャガメが行え[10]、記念撮影が行える種もある。

園内の通路は全てブラックパイン(黒松)と呼ばれるウッドチップが敷き詰められている[9]。これは来園者に「ジャングルに来た気分」にさせる工夫と紹介されている。[9]

一般家庭で飼えなくなった爬虫類や両生類を、特定外来生物を除き引き取る活動を行っている[11]。さらに園長の白輪剛史は外来種問題の解決策としてアカミミガメ無制限引き取りを宣言した[12]

敷地内に爬虫類・両生類に特化した動物病院「iZooの病院」が併設されており、治療のほか爬虫類ドックを導入した健康診断も行っている。

館内に、「DRAGON Lunch(ドラゴンランチ)」というレストランがあり、ワニ料理などがメニューにある[9]

2013年12月30日、世界最大の「オオアナコンダ」の展示がスタートした。体長約6.8メートル、胴回り最大約80センチ、体重約104キロのオオアナコンダは、正式な記録として残っている飼育下で世界最大と伊豆新聞は伝える[13]

2014年7月10日に世界で初めてミミナシオオトカゲの飼育下での産卵に成功した。縦26mm、横16mmの卵、6個が確認されたと静岡放送は伝える[14]。2014年12月7日に世界で初めてミミナシオオトカゲの人工ふ化に成功したと共同通信が報じた[15]

2019年5月には、2018年に亡くなった漫画家のさくらももこが生前飼っていたビルマホシガメを譲受、園内で展示している[16][17]

2023年3月23日、ウクライナの動物園から避難してきたオスとメスのペアのアルマジロトカゲが一般展示された。経済産業省によると、 紛争地から生き物を避難のために受け入れた事例は極めて珍しいという[18]

CMソング

「iZooはいずこだ!? 伊豆! iZoo!」
ヒャダインの歌う[19]CMソング。iZooの売店「ジャングルギフト」のみでの販売[20]
また、着うた用の30秒バージョンが公式サイトで無料配布されている。
当館は2012年のCMに関して、CMの映像は爬虫類だらけであり見るのも嫌だという者も多いと推測し何件かクレームもあるとした上で、「爬虫類を好きになってと強制はしないけれど、先入観で嫌いっていうのを緩和するのがiZooの仕事。」と、公式フェイスブックに記した[21]

主な展示

営業時間

  • 9:00〜17:00(最終入園 16:30)
  • 年中無休

料金

  • 大人(中学生以上) 2,000円(団体割引 1,700円)
  • 小人(小学生) 800円(団体割引 600円)
  • 幼児(6歳未満) 無料

伊豆アンディランド

前身の「伊豆アンディランド」は1986年4月に開館し、日本で唯一のカメ専門水族館として「亀族館」(きぞくかん、かめぞくかん)と称した[24]。館の展示動物はガラパゴスゾウガメアルダブラゾウガメなどの陸カメ類[25]スッポンマタマタワニガメなど淡水カメ類が主で、これは創設者がスッポンの健康食品会社「宝仙堂」であるため[24][26][27]。カメのコレクションは日本一で[28]、約100種100匹以上を飼育し、26年間存続した[24]。館の名物は「カメレース」で[29]、また、「亀は万年」にちなみ「も千年」で飼育した。2005年には保護したウミガメの卵を孵化させ、河津町の今井浜で放流も行った[30]。映画『小さき勇者たち〜ガメラ〜』(2006年)で使われた実物模型は角川ヘラルド映画より譲渡されたものである[7]

日本テレビここ掘れ!ワンワン!』によると、伊豆アンディランドは奥行きを感じさせるレイアウトや、動物の生態を見せる行動展示などの工夫がなく、タンチョウウサギがいるなどコンセプトがずれていた[28]。そこで、専門家による再生の為に事業譲渡が計画された。

2012年春、白輪剛史が買収し引き継ぐ[4][24][31]。2012年8月20日、リニューアルのため、「伊豆アンディランド」は一時閉鎖し、新施設「iZoo」へ改修作業に入った。同年12月15日、河津町の相馬宏行町長や、どうぶつエッセイストのダックス小峰も来館する中、開業した[32]

伊豆アンディランドのキャラクター名になった開園時から飼育されたゾウガメ「アンディ」は1997年に死亡したが、同じくキャラクター名となった「キャッシー」は2012年現在、健在である[31]

伊豆アンディランドは「ゾウガメ牧場」として、日本で初めてアルダブラゾウガメの人工繁殖に成功し、1994年に繁殖賞を受賞し、その後、何度も繁殖に成功した[7]

ガラパゴスゾウガメ「ラック」

伊豆で飼育される「ラック」は、ガラパゴス諸島サンタ・クルス島ガラパゴスゾウガメ亜種サンタクルスゾウガメの雄であり、甲長110cm超、体重200Kg超で日本最大であり、1886年以前産まれ(推定126歳以上、2012年現在)という個体で、1985年7月19日米国より輸入された。2012年8月、ラックは日本テレビ「ここ掘れ!ワンワン!」に出演し、逸走してスタジオを沸かせ、開園予定のiZooのPRに一役買った[28]。また他のイベントにも出演した[33]。ラックはカメラを向けると、ポーズを取り[31]、あごの下をなでられると喜ぶなど、人に慣れた個体である[7]

この館のガラパゴスゾウガメ「ラック」は日本国内全3頭のうちの1頭である。なお、日本にいる個体は全てオスである(2012年現在)。また、この館のアルダブラゾウガメで一番大きな個体はオスの「ロッキー」である(2012年現在)[31]

テレビ番組

テレビ東京モヤモヤさまぁ〜ず2』の2012年元日スペシャル「モヤさまアワード2012」において、モヤさまアワード2012「ナイスキャラ2012」部門の大賞に「奇跡の素人」とされた伊豆アンディランドの「カメボーイ」こと渥美良(キーパー:飼育員)が選ばれた(2013年1月1日 12:30〜14:00放送)[31][34]。渥美のカメレースの実況が話題となった[31][32]

2010年のTBSNスタ』において、諫早湾で発見された生物につき、「伊豆アンディランド」が取材をうけ、写真から「ニホンスッポン」と思われるとし、諫早湾周辺にはスッポンが多く生息していると紹介した[35]

脚注

  1. ^ a b 体感型動物園 iZoo【イズー】 静岡新聞SBS静岡新聞社WEB 2012年12月26日現在
  2. ^ 15日オープン 体感型動物園「iZOO」 河津-静岡のニュース-都道府県別-47NEWS(よんななニュース)2012/12/14 09:30 静岡新聞 2013-4-2閲覧
  3. ^ a b c d e f 爬虫類触れる体験型動物園 静岡・河津にオープン朝日新聞デジタル2012年12月15日01時02分
  4. ^ a b 閉館惜しむ地域住民らも訪れる、12月に爬虫類動物園に 河津町2012年8月21日 10:41 伊豆新聞ニュース (cache)
  5. ^ 伊豆アンディランド|WEB水族館
  6. ^ izoo【イズー】の主な生体のご紹介
  7. ^ a b c d 伊豆アンディランド きらら動物病院のブログ2012/06/03 19:10
  8. ^ 希少種に興味津々 ミミナシオオトカゲ−河津・イズー
  9. ^ a b c d 日本初☆エキゾチックアニマルに触ろう2013年3月公開 静岡大好き。しずふぁん!! 2013-4-2閲覧
  10. ^ イズー(体感型動物園 iZoo)公式フェイスブック 2012年12月29日発表,ツイッターツイッター
  11. ^ izooの社会貢献活動”. izoo. 2018年4月24日閲覧。
  12. ^ インタビューしずおか
  13. ^ 世界最大のアナコンダ 「イズー」で展示スタート−河津
  14. ^ 世界初 ミミナシオオトカゲの産卵を確認
  15. ^ ミミナシオオトカゲ、人工ふ化 静岡、世界で初めて成功
  16. ^ アットエス『体感型動物園 iZoo【イズー】 さくらももこさんの愛ガメ一般公開』”. 静岡新聞SBS. 2022年1月22日閲覧。
  17. ^ 故さくらももこさんの愛亀「カメミ」産卵 河津「iZoo」”. あなたの静岡新聞 (2022年1月6日). 2022年1月22日閲覧。
  18. ^ 夫婦トカゲ ウクライナの動物園から戦禍逃れ河津に 一般展示開始 「命考えるきっかけに」:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2023年10月28日閲覧。
  19. ^ 静岡限定CMソング歌ってます2013-01-26 22:54:13 ヒャダイン オフィシャルブログ 「ヒャダインのチョベリグ★エブリディ」 2013-4-2閲覧
  20. ^ ヒャダインさんが歌う「iZooはいずこだ? 伊豆! iZoo!」のCDが完成しました!!|iZoo【イズー】
  21. ^ イズー(体感型動物園 iZoo)公式フェイスブック 2012年12月4日発表
  22. ^ 日本初!体感型動物園iZoo【イズー】|izoo【イズー】の主な生体のご紹介
  23. ^ アフリカマナティー到着 iZoo公式ブログ2012-10-29 21:37
  24. ^ a b c d 伊豆新聞「亀族館26年の歴史に幕」2012年08月21日掲載
  25. ^ カメのご紹介 (cache)
  26. ^ 価格.com 「別冊アサ(秘)ジャーナル」2010年9月27日放送内容 テレビ紹介情報
  27. ^ 大成建設 実績紹介 伊豆アンディランド
  28. ^ a b c 価格.com 「ここ掘れ!ワンワン!」2012年9月16日放送内容 テレビ紹介情報
  29. ^ カメレースの案内 (cache)
  30. ^ アンディランドのある河津町でウミガメが産卵! (cache)
  31. ^ a b c d e f さよなら伊豆アンディランド きらら動物病院のブログ2012/08/15 23:48
  32. ^ a b 伊豆アンディランドから イズー iZoo へ(iZooグランドオープン 2012.12.15) きらら動物病院のブログ2012/12/27 22:43
  33. ^ ジャパンレプタイルズショー2012 (11th JRS2012) きらら動物病院のブログ
  34. ^ 価格.com 「モヤモヤさまぁ〜ず2 〜元日スペシャル「モヤさまアワード2012」〜」2013年1月1日 放送内容 テレビ紹介情報
  35. ^ 価格.com 「Nスタ」2010年7月28日放送内容 テレビ紹介情報

関連項目

外部リンク


伊豆アンディランド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/23 02:45 UTC 版)

iZoo」の記事における「伊豆アンディランド」の解説

前身の「伊豆アンディランド」は1986年4月開館し日本唯一のカメ専門水族館として「亀族館」(きぞくかん、かめぞくかん)と称した。館の展示動物ガラパゴスゾウガメアルダブラゾウガメなどの陸カメ類スッポンマタマタワニガメなど淡水カメ類が主で、これは創設者スッポン健康食品会社「宝仙堂」であるため。カメコレクション日本一で、約100100匹以上を飼育し26年存続した。館の名物は「カメレース」で、また、亀は万年」にちなみ「千年」で飼育した2005年には保護したウミガメの卵を孵化させ、河津町今井浜で放流行った映画『小さき勇者たち〜ガメラ〜』2006年)で使われ実物模型角川ヘラルド映画より譲渡されたものである日本テレビここ掘れ!ワンワン!』によると、伊豆アンディランドは奥行き感じさせるレイアウトや、動物生態見せ行動展示などの工夫がなく、タンチョウウサギがいるなどコンセプトがずれていた。そこで、専門家による再生為に事業譲渡計画された。 2012年春白輪剛史買収し引き継ぐ2012年8月20日リニューアルのため、「伊豆アンディランド」は一時閉鎖し、新施設iZoo」へ改修作業入った同年12月15日河津町相馬行町長や、どうぶつエッセイストダックス小峰来館する中、開業した。 伊豆アンディランドのキャラクター名になった開園時から飼育されゾウガメアンディ」は1997年死亡したが、同じくキャラクター名となったキャッシー」は2012年現在健在である。 伊豆アンディランドは「ゾウガメ牧場」として、日本初めアルダブラゾウガメ人工繁殖成功し1994年繁殖賞受賞しその後何度も繁殖成功した

※この「伊豆アンディランド」の解説は、「iZoo」の解説の一部です。
「伊豆アンディランド」を含む「iZoo」の記事については、「iZoo」の概要を参照ください。

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