モビルスーツの世代別分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 02:46 UTC 版)
「モビルスーツ」の記事における「モビルスーツの世代別分類」の解説
第1期モビルスーツ 一年戦争において、宇宙世紀における主力兵器の座を確立したMSは、その後も発展を続けていく。以下に述べる第5世代までのMSを、その後の第2期MSに対して「第1期MS」と呼ぶ。第1世代モビルスーツ のちの第2世代MSの登場に際し、それ以前のMSが分類されたものである。機体構造は、ジオン公国軍が開発したMSは(フレームレス・)モノコック、連邦軍のMSはセミ・モノコックを採用している。後者のほうがやや構造重量が大きいものの、装甲板がいくつかの共通パネルに分割されているため、交換が容易である。 装甲材は、公国軍MSはおもに超硬スチール合金(「超高張力鋼」とも呼ばれるが、前者に名称統一されている)が使用されているが、連邦軍のV作戦によって開発されたMSにはより堅牢なルナ・チタニウム合金が採用され、同機体群の高性能化の一端を担っている。しかし、量産には向かない材質であるため、ジムなどほかの機体にはチタン・セラミック複合材が使用されている。 第2世代モビルスーツ ルナ・チタニウム合金の改良型である新素材、ガンダリウムγが用いられたMSで、0080年代半ばにアナハイム・エレクトロニクス (AE) 社が開発したリック・ディアスがその祖とされる。これにより機体の重量および剛性の問題が解消され、高性能のジェネレーターやスラスターの搭載を可能としている。また、同時期に実用化されたムーバブルフレームという装甲とフレームを完全分離した機体構造、および全天周囲モニター・リニアシートというコックピット・システムの導入を条件とする資料もある。0087年から0089年にかけて実戦投入され、総生産数は4,000機を超えるとされる。以降もジェガンなどが、総力戦の主力として不可欠な地位を占めている。 第3世代モビルスーツ 第2世代MSの条件を満たしつつ、可変モビルアーマーでつちかわれた技術をムーバブルフレームを利用してスケールダウンした可変モビルスーツを指す。単に可変機能だけでなく、第2世代MSをすべての点で上回ることから分類される。開発の難しさとコストの問題から多くは作られなかったとされ、開発されても実戦投入されなかった機体が相当数あるといわれる。 第4世代モビルスーツ 飛躍的に出力の向上した熱核反応炉と、メガ・コンデンサーによる直結型メガ粒子砲(ハイ・メガ・キャノン)を搭載したニュータイプ (NT) パイロット対応MSを指す。サイコミュの安全性が高く、高度なNT能力をもたないパイロットにも操縦可能な点も条件として挙げられる。ネオ・ジオン軍が開発したドーベン・ウルフやゲーマルクを代表に、0088-0089年の第一次ネオ・ジオン抗争後半に登場する大型MS群がこれに該当する。敵対するエゥーゴ側では、バイオセンサーを搭載したΖΖガンダムがこれに当たるが、同機は第3世代MSの要素も満たしている。第3世代MSと同様に、コストと運用上の問題からそのほとんどがワンメイク機であるが、以降も戦局を決定する戦闘に投入されている。なお、0093年の第二次ネオ・ジオン抗争に実戦参加したνガンダムやサザビーは第4世代MSであるとする説と、第2世代MSとする説がある。 第5世代モビルスーツ 小型化されたミノフスキー・クラフトを搭載し、非変形での単独飛行を可能としたMSを指す。0105年に実戦投入されたΞガンダムとペーネロペーがこれに当たる。大気圏内でのMSの運用を一変させると考えられていたが、破格の高コストや機体の著しい大型化のために普及していない。 上記のほか、小説『ガイア・ギア』に登場するゾーリン・ソールは、宇宙世紀0110年にロールアウトした第5世代MSの発展型とされる。 なお、第2期MSを第5世代MSに分類する資料もある。 第2期モビルスーツ 宇宙世紀0100年代以降、新規に開発された15メートル級の小型MSを指す。宇宙世紀0120年代から少なくとも0150年代までは、第2期MSが主力となっている。開発経緯については、「ヘビーガン(設定解説)」および「ガンダムF90(設定解説)」を参照 スペック面の特徴としては、旧来型MSより小型かつ軽量な機体、高出力なジェネレーターとスラスター、旧来機に劣らない火力型MSの兵装などがある。これらによりパワーウェイトレシオ(出力重量比。単位重量あたりの出力・推力)や姿勢制御バーニアの搭載数では第1期MSを上回っている。結果、第2期MSは旧来型MSと同等以上の火力を維持しつつ、より強力なパワーや機動・運動性を発揮した。 その後のモビルスーツ 0169年を舞台とする漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』では、コロニー間の紛争状態の長期化によってMSの製造や維持が難しくなっており、既存の第1期・第2期MSの数機種を「ミキシング・ビルド」したものが主流となっている。詳細は「機動戦士クロスボーン・ガンダムの登場兵器 (DUST)」を参照 0200年代を舞台とする小説『ガイア・ギア』では、モビルスーツに代わって「マン・マシーン」と呼ばれる人型兵器が主流となっている。詳細は「マン・マシーン」を参照 0223年を舞台とする実写ドラマ『G-SAVIOUR』ではMSが運用されており、頭頂高は第2期MSよりやや大型の16-18メートル程度となっている。主推進器(スラスター)推力が以前のMSより格段に上昇しており、特殊なシステムを用いずに単独での長時間飛行が可能となっている。また、議会軍の主力MSであるブグには腰部のフロント・アーマーに外装式推進機を追加装備するためのジョイントが設置されている。 また、MSを無人機化したモビル・ウェポン (MW) の運用が試みられている。同型のMS(有人機)を隊長機とし、その司令をもとに自律行動をとる。本編ののちの出来事を描いたゲーム版『G-SAVIOUR』に登場するレイブンは、ほぼ完全な単独自律行動がおこなえる。
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