フレイル
英語:frailty
老衰の過程のうち、生活習慣などの改善によって身体機能や認知機能の回復が見込まれる状態のこと。英語のfrailtyをもとにした造語であり、従来の老年医学では「虚弱」などと訳されてきた。なお、一般社団法人日本老年医学会は2016年5月に、「frailty」の訳語として関連学会で「フレイル」を使用する宣言文を出している。
フレイルの医学的な定義は定まっておらず、診断基準の整理が進んでいる。また、複数の研究結果から、運動、適切な配分の栄養摂取、社会的活動への参加がフレイルの予防・改善に繋がることがわかっているため、疫学などの観点も含む多面的な診断基準が必要とされている。
精度の高いフレイルの診断結果は高齢者の身体状況を詳細に表すので、外科手術後に予想される合併症の予防や早期退院の推奨などに役立つと期待されている
flail
「flail」の意味・「flail」とは
「flail」は英語の単語で、主に二つの意味を持つ。一つ目は、農業において穀物の脱穀を行う道具である「フレイル」を指す。二つ目は、手足を乱暴に振り回す、または無秩序に動かすという動作を表す動詞である。具体的には、パニックに陥った人が手足を振り回す様子や、バランスを失った人が体を制御しようとする様子を表現する際に用いられる。「flail」の発音・読み方
「flail」の発音は、IPA表記では /ˈfleɪl/ となる。IPAのカタカナ読みでは「フレイル」となり、日本人が発音するカタカナ英語では「フレイル」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。「flail」の定義を英語で解説
「flail」は、英語で定義すると、"a tool used in farming to separate grains from their husks" または "to wave or swing wildly" となる。前者は農業用具としての「フレイル」を指し、後者は手足を乱暴に振り回す動作を指す。「flail」の類語
「flail」の類語としては、「thrash」、「swing」、「wave」などがある。これらはいずれも何かを振り回す、揺らすといった動作を表す動詞である。具体的には、「thrash」は乱暴に振り回す、または打つことを、「swing」は大きく揺らすことを、「wave」は手を振ることをそれぞれ表す。「flail」に関連する用語・表現
「flail」に関連する用語や表現としては、「flail about」、「flail around」などがある。これらは「flail」の動詞形を用いた表現で、どちらも手足を無秩序に振り回す様子を表す。具体的には、パニック状態の人が周囲に手足を振り回す様子や、水泳が苦手な人がプールで手足をバタつかせる様子を描写する際に用いられる。「flail」の例文
1. He flailed his arms in an attempt to keep balance.(彼はバランスを保つために腕を振り回した)2. The bird flailed its wings desperately.(その鳥は必死に翼を振り回した)
3. The drowning man was flailing about in the water.(溺れている男性が水中で手足をバタつかせていた)
4. The child was flailing around on the floor in a tantrum.(子供が床で癇癪を起こし、手足を振り回していた)
5. The wind caused the tree branches to flail wildly.(風で木の枝が乱暴に揺れ動いた)
6. He used a flail to separate the wheat from the chaff.(彼はフレイルを使って小麦ともみ殻を分けた)
7. The flail is an old agricultural tool.(フレイルは古い農業用具である)
8. The flail was commonly used in the Middle Ages.(フレイルは中世によく使われた)
9. The boxer flailed his opponent with a series of punches.(ボクサーは一連のパンチで相手を乱打した)
10. The dancer's arms flailed as she spun around.(ダンサーの腕が彼女が回転するときに振り回された)
frail
「frail」とは・「frail」の意味
「frail」とは、物理的または精神的に弱い、脆いという意味を持つ形容詞である。人間に対して使われる場合、健康状態が良くない、体力がない、精神的に不安定であるといった状態を表す。また、物や状況に対して使われる場合、壊れやすい、安定していないといった意味合いを持つ。「frail」の発音・読み方
「frail」の発音は、IPA表記では /freɪl/ となる。IPAのカタカナ読みでは「フレイル」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「フレイル」が近い。「frail」の定義を英語で解説
「Frail」 is an adjective that describes someone or something as being physically or mentally weak. It can be used to describe a person who is not in good health, lacks physical strength, or is mentally unstable. When used to describe an object or situation, it implies that it is easily broken or unstable.「frail」の類語
「frail」の類語としては、「weak」、「fragile」、「delicate」、「feeble」などがある。これらの単語も同様に、物理的または精神的な弱さを表す。「frail」に関連する用語・表現
「frail」に関連する表現として、「frail health」、「frail constitution」、「frail heart」などがある。これらの表現は、具体的にどの部分が「frail」であるかを示している。「frail」の例文
以下に、「frail」を用いた例文を10個示す。 1. He is too frail to play outside.(彼は外で遊ぶには体力が足りない)2. The old man's frail health worried his family.(老人の弱々しい健康状態が家族を心配させた)
3. The frail structure of the building was a concern.(建物の脆弱な構造が懸念された)
4. Her voice was frail and shaky.(彼女の声は弱々しく震えていた)
5. The frail economy is a major issue.(脆弱な経済状況が大きな問題だ)
6. The bird's frail wings could barely lift it off the ground.(鳥の脆弱な翼は、なんとか地面から持ち上がることができた)
7. The child's frail constitution made him susceptible to illnesses.(子供の弱々しい体質は、病気になりやすくした)
8. The frail peace agreement was easily broken.(脆弱な平和協定は簡単に破られた)
9. The frail heart of the old woman could not withstand the shock.(老婦人の弱々しい心臓はショックに耐えられなかった)
10. The frail boat was tossed about in the storm.(脆弱なボートは嵐の中で揺さぶられた)
フレイル
老年医学における「フレイル」は、英語では frailty(フレイルティ)という。日本語の「フレイル」は、frailty を日本語で表現する際に用いることにした用語であり、すなわち frailty の訳語である。
frailty は frail(虚弱な)+ -ty(状態)という構成の語彙である。frail の発音は日本語の「フレイル」と一致するが、英語の frail には形容詞の用法しかない。
日本老年医学会雑誌51巻6号に掲載された「フレイルの意義」(荒井秀典, 2014)では、フレイルを次のように定義している。
フレイルとは,加齢に伴う様々な機能変化や予備能力低下によって健康障害に対する脆弱性が増加した状態と理解される ―― 「フレイルの意義」(PDFファイル)
フレイル
フレイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 17:36 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動
フレイル(英:flail)は、連接棍(れんせつこん)もしくは、連接棍棒(れんせつこんぼう)と訳される、柄の先に鎖などで打撃部を接合した打撃武器の一種。元々は、農具で穀物の脱穀に使われていた穀竿が原型となっている。
武器の形態と特徴
柄となる長い棍棒と、穀物と呼ばれる打撃部分、それらを接合する継手(つぎて)から構成される。継手には鎖や金属環が使われるが、皮や紐を使用したものもある。多くのフレイルでは穀物は柄と一対一組になっているが、複数の穀物を一つの柄に繋いだ物もある。特に穀物が棒状のものをフレイルとし、球形の穀物と長い継手をもった種類をモーニングスターと呼び区別する場合もある。
穀物の柔軟性のある動きが武器として大きな特徴となっている。柄を持ち振り回して叩きつけることで穀物は継手を軸として加速される。それにより高い打撃力を生み出すと同時に、防御しづらい攻撃ともなっている。ただしこの動きは短所でもあり、普通の殴打用の棍棒類と比べて扱いが難しく、操作を誤ると周囲や自分自身すら傷つけることもある。特に継手を長くすれば威力はあがるが扱いはより難しくなる。また、その武器としての構造上、集団での密集戦法や乱戦には不向きと言える。
このような打撃武器は頑丈な鎧を身に着こんだ相手にもダメージを与えることができる。フレイルはフス派のような農民軍が騎士に対抗する際重要な役目を果たした。
武器としての成立と発展
元々は、穀物の脱穀に使われていた唐棹が起源で、米、麦を主食とする文化圏で用いられていた農具である。中国において武器としての設立は早く、『墨子』には当時の紀元前の戦国時代において攻城戦での防御武器として本格的に用いられていた記述がある。西欧では11世紀に入り本格的な武器としての発展を見る。
11世紀の西欧では防具の重装化が進み、より強力な武器が求められるようになった。そこで硬い防具に対しても効果を発揮する打撃武器の開発が進む中、フレイルも本格的な武器として発展した。金属での補強や、穀物の総金属化、スパイクを付けるといった打撃力を高める改良が行われ、発展型として軽量化と打撃力強化を両立させたモーニングスターが生まれた。その後、より騎兵戦に向いたパイクなどの武器があらわれ戦場の主武器としては用いられなくなっていった。ただし、農具として使用され続けていた事もあり、補助武器や農民の武器として近代まで命脈を保っている。
非実在説
フレイルの内、刺のついた鉄球状のものは多くの漫画や映画、ゲーム等で中世の典型的な武器として扱われているものの、実戦での使用例についてはそれ程定かではない。 博物館等に所蔵されている実物はその殆どが単なる美術品や後世に作られた模造品である可能性が指摘されている。絵画等には鎖付きの鉄球を武器として使用する兵士の姿が描かれた物がいくつか現存しているが、それらは全体的に騎士道物語や神話上の英雄譚を題材にしたものに偏っている。また、武器の使用法を記した当時の指南書等でも、本来の形状である長柄のフレイルは記述があるのに対して、モーニングスター状のものについての記述は確認されていない。
こうした幾つかの論拠から、一部の研究者や武器愛好はモーニングスタータイプのフレイルの存在そのものは認めつつも、戦場での使用については懐疑的な見方をしている。
備考
中国では梢子棍、長いものを長梢子棍と呼び、その構造から軟兵器として分類し宋の時代によく用いられた。また、二本の同じ長さの棍棒を繋げた両節棍や三本の棍棒を繋いだ三節棍等、さらに節の多い多節棍などもある。日本ではフレイルは用いられなかったが、乳切木と呼ばれるモーニングスターに近い形のものがあり、分銅鎖などフレイルの系統である鎖物は登場している。
類似武器
関連項目
フレイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 04:19 UTC 版)
「聖剣伝説DS CHILDREN of MANA」の記事における「フレイル」の解説
※この「フレイル」の解説は、「聖剣伝説DS CHILDREN of MANA」の解説の一部です。
「フレイル」を含む「聖剣伝説DS CHILDREN of MANA」の記事については、「聖剣伝説DS CHILDREN of MANA」の概要を参照ください。
- フレイルのページへのリンク