パロディから反官僚へとは? わかりやすく解説

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パロディから反官僚へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:55 UTC 版)

宮武外骨」の記事における「パロディから反官僚へ」の解説

讃岐国阿野郡小野村現在の香川県綾歌郡綾川町小野)に庄屋宮武家の四男として生まれた幼名は亀四郎一生農家果てるのを嫌って高松義塾漢学学び明治14年1881年)、14歳時に上京し文学舎においても漢学を学ぶ。東京多く出版物触れて記者著述家ほど愉快な職業はないと感じ、『朝野新聞』の成島柳北、『近事評論』の林正明 (肥後熊本藩士)、『東京新誌』の服部誠一らに憧れ18歳から執筆活動始める。 17歳時に戸籍上の本名を "外骨" に改める。幼名の亀四郎の亀が "外骨内肉" の動物であることに因んだ物である。正式の本名であるにもかかわらず、号のようにしか受け止められないことが多く役所図書館窓口などで「号ではなく本名お願いします」などとたびたび言われるのが癪だと言って、「是本名也」と彫った印鑑用いたことも少なくなかった。なお、晩年は「外骨」の読みを「とぼね」に改めている。 当初比較穏健だったが、反骨精神富み自ら新聞・雑誌刊行し政治権力批判行ったためたびたび発禁差し止め処分受けた明治22年1889年3月4日、『頓智協会雑誌』で大日本帝国憲法発布パロディ化して(戯画頓智研法発布式研法」)不敬罪問われ禁錮3年実刑判決受けた10月)。未決勾留日数刑期算入認められず、投獄3年8ヶ月及んだ。それからは官僚宿敵見なし活発な権力批判を行うようになったその後検挙投獄3回及んだ。また雑誌数多く創刊したが比較短命なものが多く1号のみの廃刊誌は実に17数える。 警察署長の不正や悪徳商法の主(野口茂平)を長期間紙面晒し上げ一方で日露戦争対す社説翻した万朝報』を批判するなど、批判精神忘れて権力世論迎合するジャーナリズム対す批判行い反権力を貫く一ジャーナリスト当時訳語では「操觚者」)として徹底した行動取りつづけた。もっとも日露戦争自体については主戦論ではないが反戦論でもなく、戦争協力誌面説いたこともある。たとえばニコライ教はロシア正教会ニコライ・カサートキンによる伝来であったから、「愚民を惑はすのみならず、常に賣国奴養成して居る」と非難しニコライ逮捕退会しない信徒国外追放ニコライ堂破壊などの弾圧を行うよう主張した。 特に、自らの力を悪用し私欲を働くマスメディアには「ユスリ記者」と呼び激し批判行った(『滑稽新聞』では「ユスリ」に特注極太ゴシック体使用して強調した)。ただし、その主張中には味の素の原料青大将」など、後に結局デマ分かったものもあった。 外骨の厳しさ読者親族にも及んだ。『滑稽新聞明治40年1907年11月20日号で吉田東伍の『大日本地名辞書』の誤り指摘し版元冨山房ともども文壇山師」と批判した読者に、この記事出版社ユスろうとしているのではないか批判投稿した者がいた。12月20日号で採用した上でこの読者対す反論行い、さらに「間抜け」な批判をした読者を磔にした挿絵付け文字通さらし者したことがある。この読者からは冨山房店員拡販員と思われる)から『滑稽新聞』の記事について「善悪とも交渉すべからず」といわれたため疑念抱いたのだという返信が来たため、外骨は冨山房抗議した上で大日本地名辞書批判をしばらく続けたまた、著書つむじまがり』で「予の先祖備中穢多(えた)であるそうな」と書いたところ、「未だ穢多の子孫と云ふ事は耳にしたる事無之候、(中略宮武一門三百人の大迷惑」と抗議した親類があった。外骨は「予の親族中にも今尚斯る舊弊きゅうへい思想脱しない者がある位だから、予は飽迄も穢多の子孫なりと叫ばねばならぬ」(『スコブル大正6年1917年第10号)と反論した部落差別解消されていれば穢多の子孫」と自称しても全く意味はないはずだから、抗議した親類態度こそ差別であると主張した一方桃中軒雲右衛門否定的な意味で「穢多芸人」と呼ぶなどの差別発言行っていたことも指摘されている。

※この「パロディから反官僚へ」の解説は、「宮武外骨」の解説の一部です。
「パロディから反官僚へ」を含む「宮武外骨」の記事については、「宮武外骨」の概要を参照ください。

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