バンパイア関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 07:11 UTC 版)
「ダレン・シャン (小説)」の記事における「バンパイア関連」の解説
バンパイア 10年に1歳しか歳をとらない生物。掟を重視する高潔な種族であり、伝説とは以下のような違いや特徴がある。伝承では不死の悪魔とされているが、人間の血を飲むために人間よりは生命力があるというだけで不死ではない。 人間や犬、牛、羊動物の血を飲んで生きるが、ある程度加減して飲み、殺すことはない。大抵は週に一度の割合で吸う。しかし、死んで一日以上経過して悪くなった血を飲むと頭をやられて死ぬことがあるほか、猫、猿、蛙、蛇、大抵の魚の血は飲むことができない。また、相手の血を飲み干した場合は、相手の魂を一部取り込むことができる能力がある。しかし、基本的には血を吸う相手から頼まれない限り行うことはない。 日光に弱い。ただし、長時間浴び続けると危険というだけで、伝承のように浴びた瞬間に灰になるようなことは無い。 テレパシー、「フリット」と呼ばれる高速移動、催眠術、治癒力のある唾を持つなど様々な能力がある。 鏡には映るが、体を形成する原子が人間とは違うため、写真には写らない。 子供を作ることができない(エラが言うには女性のバンパイアが少ない理由の1つらしい)ため、体の一部(ほとんどは手の指10本)に傷をつけて相手(たいていは人間だが、半バンパニーズの場合も同様)に自身の血を注ぎ込むことで仲間を増やす。 棺で寝ることを好むが、あくまで嗜好であり、寝場所に決まりはない。 なお、この能力や特徴の大半は、後述のバンパニーズと共通している。後に、バンパイアの能力はミスター・タイニーがバンパイアを闇の世界に閉じこめるために授けたことが明かされる。半バンパイア バンパイアの血を受けながら完全に本物になっていない状態。人間の血が残っているので昼間でも活動する事が出来るが、バンパイアの技を使う事が出来ない他、写真ではわずかにぼやける程度になるなどの違いがみられる。純化作用が進むにつれ、本物に近づいていく。半バンパイアの時にバンパニーズの血を流し込めば、半バンパニーズになる。逆に半バンパニーズにバンパイアの血を流し込むことも可能。ただし血を入れ替えた直後は互いの血が毒になるため、双方とも苦しむ上、成功する確率はかなり低く、失敗すると両方共死亡する(バンチャ曰く「死ぬとしたら一度目の発作」)。ちなみに、ダレンとダリウス、パリスとバンチャの2組が作中で語られるが、2組とも成功している。 バンパイア将軍 バンパイアマウンテンで重要な会議に参加したりできる官職。人間で言う警察のような存在で、掟を破ったり正気を失うなどしたバンパイアを裁く権限を持つ。バンパイア将軍になるには、ある程度の功績を積んだ上で力量の試練を受けて自分の力量を他のバンパイアに示さなければならない。また、バンパイア将軍の中でも特に優れていると認められたものはバンパイア元帥に昇格する事もある。クレプスリーも以前はバンパイア将軍だったが、元帥への昇格の話が出てきた頃に将軍を辞めてしまった。 バンパイア元帥 全てのバンパイアを束ねる王のような存在。唯一、掟に縛られない存在で、力量の試練に失敗しても処刑されない(だが試練に失敗した元帥は大概、死を望む)。バンパイア元帥になるには、まずバンパイア将軍になり、その後は多くの功績を積んで誰からも尊敬されるようなバンパイアにならなければならない。ダレンの場合は例外的にバンパイアマウンテンでのバンパニーズとの戦いに大きく貢献したため、その功績を称えられて元帥となった。 純化作用 半バンパイアが、徐々に本物に近づいていく現象。バンパイアの細胞が人間の細胞よりも優勢なうえ、それが人間の細胞をバンパイアの細胞に変換していくために起きる。ダレンは作中で2回純化作用に見舞われている。純化作用の間は、体毛が急激に伸びたり体力が有り余ったりするほか、味覚以外の感覚が異常に鋭敏になるため生活しづらい状況になる。味覚はなくなり、何を食べても段ボールを噛んでいるように感じる。また、一度に2~3年分身体が成長する。なお、半バンパニーズも同様の現象が起こる。 バンパイア・マウンテン 12年に一度、世界中のバンパイアが集まる「バンパイア総会」が開かれる場所。人にその存在は知られていない。元帥などはここで暮らしている。道のりは険しく、道具や乗り物を使ったりフリットしてはいけない掟がある(傷ある者の戦が始まってからは、情報伝達を速やかに行うため掟が緩められ、フリットは許可された)。広間や部屋が数え切れないほどあり、それぞれが迷路のような通路で結ばれている。広間の一つ一つには歴代の勇敢なバンパイアの名前が冠されている。常に工事で広間や通路が増え続ける反面、時には落盤の発生等で使えなくなる場所もあるため、誰一人として全てを把握しきれてはおらず、カーダが地図を作ろうと努力していた。 血の石 はるか昔にミスター・タイニーから贈られた石。実は竜の脳。伝説ではバンパイアが滅んでもこの石があれば復活できるといわれているが、血の石の中に入っているバンパイアの血の遺伝子を使い、ミスター・タイニーが再生させるというだけの話。もし再生させてもタイニーは細工をして元のバンパイアとは違う凶暴で知能の遅れたバンパイアにしてしまう。 力量の試練 バンパイア将軍を志すバンパイアが受ける試練。だが実際にはバンパイア将軍を志していなくとも、自身の力量を周囲に示すために受けるバンパイアも多いとされている。数ある課題の中から5つをくじのような物で選び、体力と勇気、運を量る。内容は、激流の中に沈む大きなメダルを取ってくる、炎が縦横無尽に吹き出す部屋で炎を避け続けるなど様々で、一つとして楽にこなせるものは無い。試練に失敗した場合、ほとんどはそのまま命を落とし、仮に死ななかったとしても掟により処刑される。当然、棄権なども許されないため、成功させる以外に生き残る術は無い。元帥に限り処罰とは無縁のため処刑の対象にならず、ダレンは2度受け、2回目に成功した。 大王ハンター バンパニーズ大王を唯一倒すことができる者たち。ダレン、クレプスリー、バンチャの3名。ミスター・タイニーがバンパイアマウンテンまで来て直々に指名した。バンパニーズ大王とは3回接触のチャンスがあり、3回の内どこかで大王を倒せばバンパイア一族の勝利となるが、全て逃すとバンパニーズ一族の勝利となる。他のバンパイア達はバンパニーズ大王を倒す旅には関わってはならない(ただし、他のバンパニーズと戦うことはできる)。バンパイアでなければ力を貸してもらってもよいため、リトル・ピープルのハーキャットや人間のデビー、アリス警部はバンパイア側に立って戦いに参加した。大王ハンター以外のバンパイアがバンパニーズ大王を倒してしまった場合はバンパイア一族の勝利は失われるが、一方でバンパニーズ側からしても大王ハンターを倒せるのはバンパニーズ大王のみであり、他のバンパニーズが手を下した場合はバンパニーズ一族の勝利は失われる。エバンナの予言によると、バンパニーズ大王を倒せなかった場合ハンターは3名中2名は死ぬ運命にあるが、残る1名は滅びゆくバンパイア一族を見届けなくてはならない。 バンピライツ バンパイアの基礎を教え込まれた武装集団。後述のバンペットに対抗して生まれた。リーダーはデビー・ヘムロックとアリス・バージェス。メンバーにはアリスが引き入れた軍人や警官もいるが、大半はバンパニーズの犠牲となっていたホームレスで構成される。バンペットと同じで、バンパイアではないので、銃火器やボウガンなどの飛び道具を使える。 楽園 まっとうな人生を送ればたどり着けると、バンパイアたちが信じているところ。宇宙の彼方にあると言われている。人間のいう天国のような所。
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