トレーン_(玩具メーカー)とは? わかりやすく解説

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トレーン (玩具メーカー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/18 23:56 UTC 版)

株式会社トレーン
TRANE Co.,Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本
130-0005
東京都墨田区東駒形2丁目9番2号[1]
設立 1983年8月[1][2]
業種 その他製品
法人番号 5010601013857
事業内容 玩具の企画・開発、製造、卸売[1]
代表者 代表取締役社長 五十嵐誠[1]
資本金 1,000万円[1]
関係する人物 五十嵐清(創業者)[2]
外部リンク https://www.trane.org/
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株式会社トレーン: TRANE Co.,Ltd.)は、東京都墨田区本社を置く日本玩具メーカーである[1]。社名の英文表記は "TRANE" であり "TRAIN" ではない[3]

1983年の創業時から生産している鉄道玩具「Nゲージダイキャストスケールモデル」シリーズをはじめ、バスダイカストミニカーフェイスフルバス」シリーズなど、鉄道・バスのダイカスト玩具など乗り物玩具を中心に、玩具の企画・製造、卸売小売を一貫して行う。

概要

1983年8月に創業者の五十嵐清が東京都墨田区立川で会社を設立[2]。現在に至るまで看板商品となる、鉄道車両スケールモデルNゲージダイキャストスケールモデルシリーズ」の製造・販売を開始する[2]

同製品は玩具店、家電量販店百貨店スーパーマーケットホームセンター売店ファミリーレストランなど、さまざまな場所で販売されている。販路の広さと多彩なラインナップ、手頃な価格から、かつてダイカスト製鉄道玩具のトップシェアを占めていた「ダイカスケール 電車シリーズ」を少数生産に追い込んだ。

また1999年からは、バスのミニカーとして「ポケットバス」シリーズを発売[2][4]。「ダイカスケール バスシリーズ」と同様に、全国のバス事業者の塗装を再現したミニカーを多数ラインナップした[4]。ポケットバスシリーズが廃番となったのち、2008年からは「フェイスフルバス」シリーズを発売し、現在も製造・販売が継続されている。

直営オンラインショップとして、Yahoo!ショッピングで「電車とバスのおもちゃ屋さん」を運営しており[5]、「フェイスフルバス」の修理用交換部品としてゴム製ミラーとタイヤも販売している[6]

事業所

沿革

製品

製品は基本的に日本製であるが、蒸気機関車などの一部車両は中国製である。

鉄道玩具

Nゲージダイキャストスケールモデル

鉄道車両を模したダイカスト製玩具。同社の創業時から製造・販売が継続されている主力製品である[2]

TRAM'S(トラムズ)

ダイカスト製鉄道玩具の路面電車版シリーズ。

プレオ ロコC-58

国鉄C58形蒸気機関車をかたどった鉄道玩具。税抜価格4980円(2018年現在)。

汽笛と同時にライト点灯、本体下のボトルに水を入れて煙突から水蒸気を出す「煙出しエントツ」、障害物に当たるとターンして走行する「ミステリーアクション」、電池がなくても遊べる「コロガシ装置」のギミックがある。

過去の製品は煙突から煙を出すために食用油を使っていたが、安全上の理由から加湿器の原理で水を使う方式に改良された。水蒸気は熱を持たないため、手を触れてもやけどの心配はない。

ストラップライト

新幹線の車両をかたどったストラップライト。スイッチを押すと車両の写真が映って光る。

ラインナップ(全5種)

鉄道シールコレクション

新幹線とJRの鉄道車両シール。

ラインナップ(全5種)

バスミニカー

ポケットバス

1999年6月にバスミニカー「ポケットバス (Pocket Bus) 」シリーズとして新規発売され[2]、「ダイカスケール バスシリーズ」と同様に、全国のバス事業者の塗装を再現したミニカーが販売された[4]。初回に12種を発売し[2][4]、その後も多数の事業者のバスが追加発売された。

縮尺は1/80クラス(HOスケール相当)[4]。路線バスと高速バスの2タイプで[4]、プロトタイプとされる特定の車種はなく[4]、事業者ごとの仕様などは一切造り分けされていない。

金属(ダイカスト)製であったことから「ダイキャスト製ポケットバス」シリーズとも呼ばれる。

ポケットバスシリーズがいったん廃番となった後に、バスのダイカストミニカー商品は「フェイスフルバス」シリーズとして復活し、よりリアルな製品となった。

ラインナップ

価格は1,000円[4]。全国の玩具店や百貨店で販売された[4]

社局名表記は、市営バスはフェイスフルバスでは「○○市交通局」であるが、ポケットバスシリーズでは「○○市営バス」となっている(都営バスでも同様)。また一部事業者で正式名称や一般に呼ばれる名称と異なるものがある。

通常販売品
  • 1999年6月に初回発売
    • No.01:ようちえんバス(高速仕様)
    • No.02:都営バス(路線仕様、ナックルライン塗装)
    • No.03:京成バス(路線仕様)
    • No.04:東武バス(路線仕様、新塗装)
    • No.05:神奈川中央バス(路線仕様)
    • No.06:大阪市営バス(路線仕様)
    • No.07:名鉄バス(路線仕様、基幹バス塗装)
    • No.08:阪急バス(路線仕様)
    • No.09:JRバス(高速仕様、車体にはJR BUSとのみ表記)
    • No.10:はとバス(高速仕様)
    • No.11:空港リムジンバス(東京空港交通、高速仕様)
    • No.12:東急バス(路線仕様)
  • それ以降に追加発売
    • No.13:小田急バス(路線仕様)
    • No.14:京王帝都バス(路線仕様、CI新塗装)
    • No.15:名古屋市営バス(路線仕様)
    • No.16:京都市営バス(路線仕様)
    • No.17:神姫バス(路線仕様)
    • No.18:西日本鉄道バス(路線仕様、赤バス塗装)
    • No.19:北海道中央バス(路線仕様)
    • No.20:仙台市営バス(路線仕様)
    • No.21:近畿日本鉄道バス(路線仕様、新塗装)
    • No.22:京阪バス(路線仕様)
    • No.23:国際興業バス(高速仕様)
    • No.24:横浜市営バス(路線仕様)
    • No.25:西武バス(路線仕様、笹カラー)
    • No.26:京浜急行バス(路線仕様)
    • No.27:(不明)
    • No.28:ラッピングバスA(路線仕様、トレーン広告ラッピング)
    • No.29:ラッピングバスB(路線仕様、らーめん「元楽」広告ラッピング)
    • No.30:西武観光バス(高速仕様、ライオンズカラー
    • 番号なし:読売新聞ヨミーバス(路線仕様、都営バスに読売新聞の黄色い広告ラッピング)
限定販売品
  • No.18:西日本鉄道バス 限定版「博多祇園山笠」(路線仕様、赤バス塗装に「博多祇園山笠」の文字)
  • 番号なし:関東鉄道 高速夜行バス(高速仕様、事業者限定版)

フェイスフルバス

2008年9月に「フェイスフルバス (Faithful Bus) 」シリーズとして新規発売され、初回5種が発売[2]。トレーン社のバスミニカーラインナップが復活した。翌2009年9月、5種類が追加発売された[2]

商品名は英語で「忠実な、正確な」を意味する「faithful」に由来する。

対象年齢3歳以上、STマーク付き。中国製である。幼児が手に取って遊んでも怪我しないよう、ミラーは柔らかいゴムでできている。

縮尺は「ポケットバス」と同じ1/80クラス(HOスケール相当)。トミーテックバスコレクション80京商の1/80スケール ダイキャストバスシリーズなどと同じスケールで、クラブバスラマの1/76よりやや小さい。

ただしあくまでも子供が遊べる安価な玩具としての位置付けであり、これらバス模型として発売された製品ほどの精密さはなく、事業者ごとの仕様の差異なども再現されていない。また事業者ごとの社番・局番は車体に印字されておらず、バスコレクションのようにモデルになった車両は特に存在しないため、あくまでも「タイプ」である。

手頃な価格のわりには、塗装や社名ロゴや小さな文字、ノンステップバス車椅子マークなどのピクトグラムまで、細部もよく再現されており、金属製のためバスらしい重量感もある。子供が遊べる安全性と低価格、大人のバスファンの鑑賞にも耐える完成度を両立させた、バランスの取れた製品となっている。

梱包は、折り畳みできるプラスチック (PVC) 製の箱に入っており、中にブリスターが入って固定されている。箱のデザインはシリーズ共通で、店頭で吊り下げて販売することもできるようになっている。

紙製の方向幕シールが付属しており、複数の系統と社名表示から好きなものを貼ることができる。ナンバープレート(事業用の緑ナンバー)のシールも複数用意されており、系統に合わせた地域のシールを貼ることもできる。また特にシールを貼らなくてもナンバープレート部分は緑色に塗られている。なお「シールは保護者の方が貼ってあげてください」と注意書きがある。

入口・出口の表示は車体に直接印刷されているが、その事業者で標準的な乗降方式を再現していると思われる。事業者によっては系統や地域により乗降方式が前乗り・中乗りと異なる場合があるが(例:No.11 国際興業バス)、入口・出口のシールは付属していないため、そこまで詳細に再現することはできない。

車種は、路線バスいすゞ・エルガ(初代)、高速バス観光バス日野・セレガ(2代目)に統一されている。エルガのシャーシ部分には「ISUZU ERGA」のロゴがある。

2009年にNo.7として発売された小田急バスのエルガは、2018年以降の導入車両では省略された、リアの「人に優しいノンステップバス」の文字と樹木のシルエットを描いたマークが再現されている。

また同年にNo.8として発売された北海道中央バスのエルガは、屋根上ファンのない北海道仕様(寒冷地仕様)となっており、他社局の車両とは造り分けられている。一時は品切れとなり公式サイトの商品一覧からも削除されていたが、2018年9月17日に再発売された[9]

エルガでは、事業者の仕様にかかわらず中扉は引戸に統一されているが、2012年にNo.14として発売された東急バスで初めて、車体と屋根上に虹が丘営業所の社番「NJ1156」と登録番号が印刷され、同営業所の仕様である4枚折戸が再現された[10]。価格は他社局のモデルと同じである[10]。同年11月18日の一般発売に先駆けて、10月18日より東急百貨店各店で先行発売された[10]

2017年11月24日にはNo.18として仙台市交通局が発売[11]。これを記念して、翌2018年1月27日・28日にイオン仙台店で「ミニカー発売記念イベント」が開催され[12]、仙台市交通局の公式サイトでも告知された[12]

ラインナップ
通常販売品

本体価格は1944円(2020年現在)。

限定販売品
  • 東京バス(高速車、貸切仕様)[13]
    • 事業者限定版。2017年発売、本体価格3,200円[13][14]
    • 事業者公式キャラクター「バスゴリ」付塗装。パッケージの材質・デザインは通常版とほぼ同じ[14]
    • トレーン公式サイトに掲載なし。

その他の製品

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 会社概要 株式会社トレーン、2020年12月16日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at 会社沿革 株式会社トレーン、2020年12月16日閲覧。
  3. ^ TRANE Co.,Ltd. 株式会社トレーン 英語サイト、2020年12月16日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i RM MODELS』1999年10月号、ネコ・パブリッシング
  5. ^ 株式会社トレーン. “電車とバスのおもちゃ屋さん”. Yahoo!ショッピング. 2022年9月10日閲覧。
  6. ^ [株式会社トレーン. “電車とバスのおもちゃ屋さん:フェイスフルバス修理部品”. Yahoo!ショッピング. 2020年12月16日閲覧。
  7. ^ 2009年9月19日放送分 放送内容 | 都営浅草駅 トレーン Nゲージを作る会社が手がけた癒し系グッズ”. ぶらり途中下車の旅. 日本テレビ放送網. 2020年12月16日閲覧。
  8. ^ ニュース - 希望小売価格改定のお知らせ 株式会社トレーン、2023年2月6日、2023年8月6日閲覧。
  9. ^ 【新製品】フェイスフルバスNo.08 北海道中央バス”. 株式会社トレーン (2018年9月17日). 2020年12月16日閲覧。
  10. ^ a b c d 新製品 フェイスフルバスNo.14 東急バス”. 株式会社トレーン (2012年10月18日). 2020年12月16日閲覧。
  11. ^ a b 【新製品】 フェイスフルバスNo.18 仙台市交通局”. 株式会社トレーン (2017年11月24日). 2020年12月16日閲覧。
  12. ^ a b 仙台市営バスのミニカーが発売されます!”. 仙台市交通局. 2020年12月16日閲覧。
  13. ^ a b 東京バスのミニチュアが買えます!”. 東京バス株式会社(公式)Twitter. Twitter (2018年6月21日). 2020年12月16日閲覧。
  14. ^ a b フェイスフルバス限定「東京バス」”. リトルレガート (2017年5月8日). 2020年12月16日閲覧。
  15. ^ a b 【新製品】HELIXパワースピンボール”. 株式会社トレーン. 2020年12月16日閲覧。

関連項目

外部リンク


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