ジュテーム
「ジュテーム」とは・「ジュテーム」の意味
「ジュテーム」とは、私はあなたを愛している・あなたのことが大好きだという意味があるフランス語表現である。基本的に深い愛を伝える際に用いる表現で、英語の「アイラブユー(I love you)」、イタリア語の「ティアーモ(ti amo)」と同義語だ。「ジュテーム」のつづりは「je t'aime」である。私はという意味の「je」、あなたをという意味がある「te」、愛しているという意味の「aimer」から成っている言葉だ。正式なフランス語の発音は、「テ」と「ム」の間を伸ばさずに「ジュテム」である。
「ジュテーム」といわれたときの返し方は、愛を告白されたときの気持ちによって異なる。私も愛していますという意味で返答したいときは、「ジュ・テーム・オッシ」で、シンプルに感謝を伝えたい場合は「メルシー」だ。単純に私も同様であると伝えたい場合は「モワ・オッシ」と返すと良い。ただし、「ジュテーム」は深い愛を告白するときに使うので、伝えられた側も重い受け止め方をしなくてはいけない。そのため、軽い挨拶程度の返答はできるだけ避けたい言葉である。
「ジュテーム」という言葉は、愛する恋人という意味がある「ジュテーム モナムール」という熟語で使うことも多い。「モナムール」とは恋人・愛しい人という意味がある。
「ジュテーム モナムール」の類義語には、愛する女性という意味の「ジュテーム マドモアゼル」がある。ちなみに、マドモアゼルは未婚女性のことを表現した言葉なので、既婚者に対して使ってはいけない。
「ジュテーム」は、恋愛をテーマにした楽曲の歌詞やタイトルに採用されることも多いフレーズだ。日本でも、ロックバンド・スピッツのアルバム『ハヤブサ』に収録されている楽曲や、1993年にリリースした坪倉唯子のヒット曲のタイトルとして知られている。当タイトルの作曲家は、日本を代表するミュージシャン・音楽プロデューサーの織田哲郎だ。
その他には、宝塚歌劇のデビュー作品のタイトルや、映画やドラマのタイトルにも使われている言葉だ。日本テレビが2008年に制作した深夜ドラマのタイトルは、『ジュテーム〜わたしはけもの』であった。日本では何語か分からず使っているケースも見られる。
「ジュテーム」の熟語・言い回し
「ジュテーム」の熟語・言い回しは、ジュテームモワノンプリュがある。ジュテームモワノンプリュとは
ジュテームモワノンプリュとは、フランスのヒット曲である。フランス語表記すると「Je t'aime... moi non plus」だ。作詞・作曲は、フランスの音楽家・映画監督のセルジュ・ゲンスブールで、1969年にリリースされた。1976年には、セルジュ・ゲンスブール監督で映画化している。
楽曲はスローテンポで、ラウンジ的な旋律が印象的である。男女の肉体をリアルに表現した歌詞は、非常に官能的かつ前衛的だ。当楽曲は、世界各国でヒットし、過激な歌詞と共に注目を集めた。しかし、歌詞に対する評価は二分し、一部の国では放送禁止されるほど物議をかもした問題作でもあったのだ。楽曲を手掛けたセルジュ・ゲンスブールの知名度は高まったが、それは彼に対するモラルの無さや露悪趣向に対する悪名として広がったともいえる。
ジュテームモワノンプリュ完成の背景には、1967年当時に不倫関係にあった女優のブリジット・バルドーの存在がある。当楽曲は、ブリジッド・バルドーとのデュエットであり、彼女にささげた愛の楽曲でもあったのだ。しかし、当時のブリジット・バルドーは夫の存在を理由に、公にリリースすることを拒否した。しかし、セルジュ・ゲンスブールは彼女の意思に背きリリースしてしまったため、2人の関係は終焉を迎えたのだ。
ジュテームモワノンプリュは、1970年当時の日本でも放送禁止となっていた。以降、1988年まで公で放送されることはなかった。
ジュテーム
ジュ・テーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/04 09:29 UTC 版)
ジュ・テーム (Je t'aime) は、フランス語で「私は君を愛している」の意味。
音楽
アルバム
- ジュ・テーム (石川ひとみのアルバム) - 石川ひとみのアルバム。
- ジュ・テーム (木之内みどりのアルバム) - 木之内みどりのアルバム。上記シングル曲を収録。
- ジュ・テーム - ジョニ・ジェイムスのアルバム。
- ジュテーム (坪倉唯子のアルバム) - 坪倉唯子のアルバム。
曲
- ジュ・テーム (木之内みどりの曲) - 木之内みどりの曲。
- ジュ・テーム - 亜蘭知子の曲。アルバム『stay in my eyes』に収録。
- ジュ・テーム - 岡村孝子の曲。アルバム『Eau Du Ciel (天の水)』に収録。
- ジュ・テーム - Virgin Mary(ワタナベヒロシとキモトクミコ)の曲。
- ジュ・テーム - 山村アキラの曲。
- ジュ・テーム (Je t'aime) - 松田聖子の曲。アルバム『Silhouette』に収録。
- ジュテーム (坪倉唯子の曲) - 坪倉唯子の曲。
- ジュテーム - 華乃美幸の曲。
- ジュテーム? - スピッツの曲。アルバム『ハヤブサ』に収録。
その他
- ジュ・テーム… - セルジュ・ゲンスブール監督のフランス映画『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』の公開当初の邦題。
- ジュテーム (宝塚歌劇) - 宝塚歌劇のレビュー作品。
- ジュテーム〜わたしはけもの - 日本のテレビドラマ。
- Je t'aime - 押井守監督の短編アニメ映画。
関連項目
ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ
(ジュ・テーム から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/31 15:17 UTC 版)
「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」 | ||||||||
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セルジュ・ゲンスブールとジェーン・バーキン の シングル | ||||||||
初出アルバム『ジェーン&セルジュ』 | ||||||||
B面 | Jane B. | |||||||
リリース | ||||||||
規格 | 7インチ・シングル | |||||||
録音 | 1968年 | |||||||
ジャンル | ポップ、シャンソン | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | フォンタナ・レコード | |||||||
作詞・作曲 | セルジュ・ゲンスブール | |||||||
プロデュース | ジャック・ベイバーストック | |||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」(Je t'aime... moi non plus)は、セルジュ・ゲンスブールが作詞・作曲した1969年リリースのフランスのヒット曲、またゲンスブールの監督による1976年のフランスの恋愛映画(原題:Je t'aime moi non plus)[4]。
概要
曲はスローテンポのラウンジ的な伴奏に、性交中の男女が自らの肉体の状態を描写する歌詞が合わせられ、さらに女性側の喘ぎ声まで挿入されるという極めてエロティックかつ過激な内容で、発表当時大いに話題を呼んでヒットしながら同時に激しい物議を醸し、一部の国では放送禁止曲にまでなった、曰く付きの作品である[4]。ゲンスブールの露悪趣向や既成モラルへの反抗が大いに発揮されたこの曲で、彼の「悪名」は更に高まった。
1967年当時、ゲンスブールは女優のブリジット・バルドーと不倫の関係にあり、バルドーのために「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」を書いた。この曲はゲンスブールとバルドーによるデュエットで、バルドーによるあえぎ声の演技とともに録音された(バックの伴奏はロンドンであらかじめバンドにより録音され、フランスでゲンスブールとバルドーがボーカルを乗せる録音を行った)。しかし、バルドーは当時の夫であるギュンター・ザックスの怒りを恐れ、この曲のリリースを拒否し、それがきっかけでゲンスブールとバルドーの関係は終わった。
1969年、ゲンスブールとジェーン・バーキンのデュエットでシングル「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」がリリースされた。バルドーとのデュエットが未公開だったため、この曲が世に出たのはこれが最初である。また、映画女優として活動していたバーキンにとって、「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」は歌手としてのデビュー曲になった。この録音もやはりバーキンによるあえぎ声の演技を含んでいる。過激な性描写によって一部の人から反感を買いながらも「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」は、イギリス、オーストリア、ノルウェー、スイスなどにおいてチャート1位を獲得しヨーロッパ全土でヒットした。バーキンとの録音はアルバム『ジェーン&セルジュ』(1969年)にも収録されたが、再発盤では同曲は外され、やはりゲンスブールとバーキンとのデュエットによる「スローガンの歌」(映画『スローガン』主題歌)に差し替えられた。
1986年、バルドーが1967年に録音されたまま未発表だった「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のリリースに同意した。このとき「売り上げは動物保護団体に寄付する」という条件がつけられた。
日本では1970年当時は要注意歌謡曲指定制度において放送禁止となるAランク指定を受け[5]、その後はバーキンとマーガレット・スー歌唱のバージョンが旋律は使用可能なBランク指定を1988年に制度が失効するまで受け続けた[6][7]。
カバー
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- 春野寿美礼 - 2009年のアルバム『男と女 Un homme et une femme』[8]および2015年の『“まれ”のケーキ「ジュテーム・モワ・ノン・プリュ」』で、男女パート両方を一人で歌う形でカバー[9]。
影響
2015年の日本のテレビドラマ『まれ』(NHK連続テレビ小説)では、本楽曲が第12週「官能カスタードクリーム」の重要なモチーフとして取り上げられた。パティシエのヒロイン・津村希が、菓子作りの師匠が本楽曲をイメージし「大人の官能」をテーマとして制作した同名のオリジナルケーキを再現して作るよう命じられ、悪戦苦闘するエピソードが1週間にわたって展開された[10]。また春野寿美礼カバー版が挿入歌としても登場した。
映画
ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ | |
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Je t'aime moi non plus | |
監督 | セルジュ・ゲンスブール |
脚本 | セルジュ・ゲンスブール |
製作 | ジャック=エリック・ストラウス クロード・ベリ |
出演者 | ジェーン・バーキン ジョー・ダレッサンドロ ユーグ・ケステル ジミー・デイヴィス ジェラール・ドパルデュー ミシェル・ブラン ルネ・コルデホフ |
音楽 | セルジュ・ゲンスブール |
撮影 | ウィリー・クラン ヤン・ル・マッソン |
編集 | ケヌー・ペルティエ |
製作会社 | プレジデント・フィルム レン・プロダクションズ |
配給 | ![]() ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 90分 |
製作国 | ![]() |
言語 | フランス語 |
1976年にゲンスブール監督、バーキン主演で『Je t'aime moi non plus』のタイトルで映画化された。
1983年の日本初公開時のタイトルは『ジュ・テーム…』[4]、1995年のリバイバル上映時およびビデオのタイトルは『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』[11]。また、日本においては、2021年にゲンズブール監督没後30周年を記念して4K完全無修正版がリバイバル公開された[12][13]。
一人の男をはさんだ二人の女ではなく、一人の男をはさんだ女と男の三角関係を描く、ホモの男を愛した女の話という変わったラブストーリーで[4]、1976年製作当時は日本では内容がショッキング過ぎるという理由で輸入されず[4]、日本での公開は約8年後の1983年暮れだった[4]。日本でも性風俗が多様化したと見なされ、ようやく公開された[4]。"白馬の男"として少し顔を出すジェラール・ドパルデューが日本公開当時はフランスのトップスターになっていた[4]。
ストーリー
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この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。
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ポーランド人のクラスキーは、イタリア人のパドヴァンとゴミ回収を仕事としながら固い絆で結ばれていた。ある日2人はカフェバーに立ち寄るが、そこで出会ったボーイッシュな女性、ジョニーとクラスキーが意気投合、しかし、クラスキーはゲイであった。それでもジョニーとクラスキーは逢瀬を重ねる。
キャスト
- ジョニー: ジェーン・バーキン
- クラスキー: ジョー・ダレッサンドロ
- パドヴァン: ユーグ・ケステル
- ボリス: ルネ・コルデホフ
- 農夫: ジェラール・ドパルデュー
- 労働者: ミシェル・ブラン
出典
- ^ 45cat - Jane Birkin And Serge Gainsbourg - Je T'Aime… Moi Non Plus / Jane B - Fontana - UK - TF 1042
- ^ 45cat - Jane Birkin And Serge Gainsbourg - Je T'Aime...Moi Non Plus / Jane B (From A Prelude By Chopin) - Fontana - USA - F-1665
- ^ 45cat - Jane Birkin Et Serge Gainsbourg - Je T'Aime... Moi Non Plus / Jane B. - Fontana - France - 260.196 MF
- ^ a b c d e f g h 「ジュ・テーム ゲンスブール演出、バーキン主演のユニークな恋愛映画!」『映画情報』1984年1月号、国際情報社、49頁。
- ^ 吉野健三『歌謡曲 流行らせのメカニズム』晩聲社 (ヤゲンブラ選書) 、1978年、115-119頁。
- ^ 『歌謡曲 流行らせのメカニズム』245頁。同書113頁に1978年9月5日時点のものと記載。
- ^ 森達也『放送禁止歌』光文社知恵の森文庫、2003年 71頁 ISBN 9784334782252
- ^ “男と女 Un homme et une femme”. ソニーミュージックエンタテインメント. 2015年8月11日閲覧。
- ^ ““まれ”のケーキ 「ジュテーム・モワ・ノン・プリュ」”. ソニーミュージックエンタテインメント. 2015年8月11日閲覧。
- ^ 木俣冬 (2015年6月16日). “朝っぱらからどこに向かっているのか、制作側の挑戦か「まれ」67話”. エキサイト. 2015年6月20日閲覧。
- ^ “ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ”. allcinema. 2019年6月25日閲覧。
- ^ “ボーイッシュなヒロインが同性愛者の男と恋に落ちる「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」ジェーン・バーキン場面写真”. (2021年5月8日) 2021年5月9日閲覧。
- ^ “映画『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』公式サイト”. 2021年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月9日閲覧。
外部リンク
- ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ - allcinema
- ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ - KINENOTE
- Je T'aime, Moi Non Plus - オールムービー
- Je t'aime moi non plus - IMDb
- Je t'aime moi non plus - AlloCiné
先代 クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル 「バッド・ムーン・ライジング」 |
全英シングルチャート 1位 1969年10月11日(1週) |
次代 ボビー・ジェントリー 「恋よ、さようなら」 |
ジュテーム(鳳凰、声:百々麻子)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/04/10 06:34 UTC 版)
「B'T X」の記事における「ジュテーム(鳳凰、声:百々麻子)」の解説
ドナーは鳳。メス。気位が高いが鳳には忠実。その声帯や翼から音波を発生させて攻撃を行う。得意技はB'Tの聴覚にだけ凄まじい刺激を与えて電子頭脳を破壊する『デッドリー・キャロル』。
※この「ジュテーム(鳳凰、声:百々麻子)」の解説は、「B'T X」の解説の一部です。
「ジュテーム(鳳凰、声:百々麻子)」を含む「B'T X」の記事については、「B'T X」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
映画作品 |
銀心中 文殊の知恵 ジュ・テーム・・・ ゾンビ伝説 グランド・キャニオンの対決 |
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