コピーソフトの歴史とは? わかりやすく解説

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コピーソフトの歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 03:20 UTC 版)

Warez」の記事における「コピーソフトの歴史」の解説

この問題歴史長く日本では1970年代後半から1980年代8ビットパソコン時代(特に8ビット御三家全盛期)より、ソフトウェア不正なコピーを行うケース見られた。背景としては、1985年末まで著作権法では「プログラムの著作物」を明示的に保護対象にしていなかったことや、当時8ビットパソコン家庭用ゲーム機比べ所持する年齢層が高いこともあり、「マニア」と呼ばれる技術分野関心度の高いユーザー占め比率高かったことや、パソコンそれ自身開発環境併せ持つことからリバースエンジニアリング比較的容易であったことなどが考えられるまた、当時ソフトウェア媒体レンタルする「レンタルソフト屋」なる商売存在していた。こういった店舗では、コピーツールのような脱法コピーソフトウェア同一店頭販売するような状況であり、総じて著作権尊重する意識低かったまた、取締り行なう業界団体も、当時はまだ存在していなかった。一例をあげると、現在では東証二部上場果たしているソフマップ(現在ビックカメラの子会社)は、もとを正せ高田馬場営業していた『レンタルソフト屋』であり、当時同名店舗であったプロテクトに関しては、この当時ソフトウェア媒体書き込み特別な装置を必要としないフロッピーディスクカセットテープといったものに依存しており、カセットテープ供給されていたソフトでは、基本的に音楽再生用(家電)のカセットデッキでのダビング行なうことで、簡単に複製が可能であったフロッピーディスクのソフトでは、一部特殊なフォーマット施しておき、そこが再現されているかどうかチェックしていた。しかし当初は、このプロテクト措置ソフトウェア上で工夫すれば簡単に再現できるようなものが多く更にはこれを実現するための「コピーツール(バックアップツール)」と呼ばれるソフトが出回るようになった。それにつれ、ソフトウェアの側では段々とパソコン本体だけでは再現できないフォーマット用いるようになり、コピーツールの側も再現するための拡張ハード用意するなど、さながらいたちごっこ様相を呈するうになる当時著作権法では技術的保護手段回避禁止されていなかったので、最終的にコピーツール側は、ディスク書き換えプロテクトチェックするコードを外すためのパッチ集(「パラメータファイル」と呼ばれる)を使用してコピーするファイラー落ち着いた対してプロテクト掛ける側は、プログラムコード暗号化や、プロテクト外れていなくても一見正常動作しているように見せる「後チェック」、特殊な装置ドングル)を本体に付けさせるハードプロテクト、説明書付属品にある情報入力しないとインストールなどで先に進めなくするマニュアルプロテクトなどで対抗したが、どれも効果薄く、ソフトが発売され一ヶ月以内にはパッチ出回っているという状態であった。 この当時ライセンスという考え方はまだ浸透していなかった。ソフトウェアコピーは、人の集まる学校サークルなどで行われ、またコピー商売とした「コピー屋」も存在した個人でのコピーは、電磁的記録破損対す備えの「バックアップ用途」(著作権法47条の3の「プログラムの著作物複製物所有者による複製等」、著作権法第30条の「私的使用のための複製」)、サークル家庭内その他これに準ずる限られた範囲内に該当する場合に限る。)では「共同購入」(著作権法第30条の「私的使用のための複製」)という大義名分存在したが、それを商売にすることは明らかな著作権侵害で、実際に警察摘発されコピー屋も存在する。ソフトの貸し出し商売にする「レンタル屋」についても、著作権侵害追及の手入った。しかしコピーツール自体取り締まられず、摘発してもあまり効果はなかった。またアマチュア作ったコピーツールを、積極的に公開する雑誌存在したロイヤルティーこそないものの、市場規模小さパソコン分野においては、コピーツールの存在がソフトの設定価格にも響くことになった。主に小遣い少な学生コピーソフト入手して周囲ばらまき、それが結果的にソフトウェア売上本数伸び妨げ供給価格下がらない(または高くなる)、という悪循環生じていた。 またこの当時では、ゲームソフトを厳密か公平に評価するメディア少なかったために、新作ソフトの出来がいいかどうかは「購入するまで判らない」、という事情もあった。また、8ビット末期新作ソフトがフロッピー3〜5定価が5,000円〜15,000円(大抵は1万円弱で、大作では簡単に1万円超えた程度であったに対して新品2D5.25インチフロッピーディスクが、ノーブランド呼ばれる粗悪品であれば10100円程度入手できた。 8ビット時代のこれらの苦い経験が、16/32ビット時代になってからの著作権法改正社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会 (ACCS) の設立、有力ソフトハウスコンシューマ機への移行パソコンでの(開発費少なアダルトゲーム増加などに繋がっていった。また、新機種で発売されるメディアCD-ROM化にも影響与えた

※この「コピーソフトの歴史」の解説は、「Warez」の解説の一部です。
「コピーソフトの歴史」を含む「Warez」の記事については、「Warez」の概要を参照ください。

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