エンゲージ・シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 15:29 UTC 版)
「モーターヘッド (ファイブスター物語)」の記事における「エンゲージ・シリーズ」の解説
コーラス王家のモーターヘッドのシリーズ。特にコーラス23世が開発したものを惑星ジュノーからとって「ジュノーン」と呼ぶ。 シリーズ各騎の名称設定は設定集が出されるごとにたびたび変更されており、『ナイト・フラグス』以降、騎体名を単に「ジュノーン」と呼ぶ場合はSR.3ではなく、SR.3レプリカを指すとされたのを初め、『F.S.S. DESIGNS2』以降は「エンゲージ・オクターバー」が単に「エンゲージ」となり、「エンゲージ・オクターバーMk.2」が「エンゲージSR.2」に、「ジュノーン(ジュノール)o.d.k.」が「エンゲージSR4」となっている。なお「SR」は「シリーズ」と読む。 エンゲージSR.1(エンゲージ・オクターバーSR.1) コーラス21世がMH・マイト、マール・クルップに依頼した、コーラス王朝の旗機MH。クルップ博士の死後はバッシュの設計などで知られるルミラン・クロスビンが製作を継続した。同型騎が多いため、単に「エンゲージ」と呼ぶ場合はこの本騎を指す。星団一美しいMHとされる(なお、「星団一美しい」といわれるMHはこの他に「AUGE」と「ジ・エンプレス・フレーム」が存在している)。 このMHは非常にコンパクトに出来ており、その後のコーラスやクロスビンのMHへと多く仕様が引き継がれる。脚部のランダム・ストレートはコンパクトな騎体から発生する過剰なエネルギーと熱を強制的に排除するもので、このMHのパワーを象徴している。特徴的なのは肩の装甲で、刃の付けられた上腕部の稼働範囲を確保するため、肩装甲は2枚貝の様に前後に分かれるようになっている。肩の後ろにはK.O.G.やバングなどに見られるスタビライザーが装備されており、それだけ出力系とコントロールがデリケートである証拠ともいえる。 本騎はコーラス王家の縁戚メロディ家の剣聖ハリコン・ネーデルノイドが使用したことから、「ハリコンの神騎」とも呼ばれる。王女アルル・フォルティシモ・メロディ4世は、メロディ家が取り潰しになる際に本騎と共に行方不明となっている。この為、アルルは「国宝級のMHを持ち出した」との理由でコーラスから指名手配されている。これは後に、アルルがハスハの傭兵となったことで、コーラスが魔導大戦へ参戦する際の口実とされた。 肩にはナイトマスターの紋章があるが、これはハリコンが使っていた時につけていたものを残しているだけである。 エンゲージSR.2(エンゲージ・オクターバーMk.2) 王家のMHエンゲージSR.1がメロディ家に行ったために、コーラス22世が発注したエンゲージ仕様のMH。友人であったモラード・カーバイト、ルミラン・クロスビン両者の協力を得てSR.1をアレンジしたもので、エンゲージシリーズではもっとも汎用性に優れている。使用されているエンジンはバッシュと同じもので、王の好みに合わせて各部がエンゲージより堅牢に作られているのが特徴である。 現在はマイスナー家の所有で、王子イェンテの婚約者マロリー・ハイアラキに、セイレイ・コーラス王女の支援として軍資金を付けて貸し出している。魔導大戦で登場する予定。物語で「エンゲージ(・オクターバー)Mk.2」と呼ぶ場合この騎体である。 第2世代エンゲージ・シリーズ(ジュノーン) 「ジュノーン」と呼ばれる騎体は誕生から時系列を追って、主に3種類の改良を加えられており、それぞれ呼び名が違う。各騎体の特徴と時代背景を、項目ごとに解説する。 エンゲージSR.3初期型(アーリィ・ジュノーン) コーラス23世が王国に残っていたSR.1の設計図を基に、30年もの歳月をかけて造り上げたエンゲージの2番騎で、コーラス王朝の象徴となるMH。特徴的な肩装甲など、オリジナルの意匠を受け継いでいる。各部パーツの詰め合わせが上品にすりあわされており、得もいわれぬ美しさを誇った。マイトではないコーラス23世が組上げるのには限界があったようで、チューニングの不調で基本的なエンジン出力が足りず、各部に影響を及ぼしていた。そんな状況で、コーラス23世は対ハグーダ戦にて未完成ながら試運転のためラウンドブースターを装備して出撃。マグロウなどMH数騎を撃破するといった実戦データを収集していたが、ギエロ・スガスコーニチが駆るブーレイと遭遇。退避しようとするもパワー不足により行動不能になり墜落。コーラス23世は負傷し、王を助けようと行動したウリクルは死亡した。その後、本騎はディッパ・ドロップスのカルバリー・Cにより回収されている。 エンゲージSR.3後期型(レート・ジュノーン・クローソー) ジュノーンに興味を持ったレディオス・ソープにより提供された、L.E.D.ミラージュのエンジン「スーパー・イレーザー1051」を搭載し、修復・改良された姿。これにより、エンジン位置が胸部から脚部へと変更されている。胸部のサイドがえぐられたのは、この部分にあったエンジンがジェネレーターとデバイスのみとなったためである。L.E.D.ミラージュのエンジンを搭載したことで凶悪なまでの出力を得る事が出来たが、ジュノーンを文字通りコントロールできるファティマは、クローソーただ一人となってしまった。 修復されたジュノーンは、アトキにおけるハグーダとの決戦に出撃するが、ヘッドライナーであるコーラス23世の戦傷が癒えていない事、戦うためのファティマを乗せていない事もあり、士気高揚のために本陣に陣取るだけの予定であった。だが、ブーレイの一員としてコーラスと対峙していたラルゴ・ケンタウリのサイレンがテレポートで強襲、ジュノーンは頭部を損傷し、コーラス23世は死亡。擱坐して行動不能となる。しかし、「コーラスやウリクルに報いたい」というジュノーン自身の願いを受け入れたクローソーの力で再起動し、サイレンを撃破して再び沈黙した。この際、頭部の装甲が破壊されたためMHの「素顔」を見せている。MHの素顔が見えたのは、今のところ最初で最後となっている。この戦闘の直後、クローソーは自ら眠りについた。 エンゲージSR.4(ジュノーン最後期型、ジュノーン(ジュノール)o.d.k.) コーラス23世を失い損傷したジュノーンは、レディオス・ソープの手によってSR.4に改修された上で、クローソーと共に封印された。後にアマテラスの星団統一の侵攻を避け、黒騎士グラード・シドミアンにより密林に隠される。さらにその後、コーラス26世らにより発見された際に改造が施されて、巨大な頭部を持ち2体のファティマが搭乗可能なMHとなった。星団歴4100年にはコーラス26世が駆り、対AKD戦でK.O.G.ATと一騎討ちの末、相討ちになる。 旧称に付いていた「o.d.k.」はオクトーバー・デストロイド・キッドの略。複数の資料で「ジュノールo.d.k.」と表記されるが、なぜこのように呼ばれるのかは不明。ただし作者は『F.S.S. DESIGNS2』で「ジュノーンではなく、全く違う名前が付けられているが、おいおい物語でもその名前が出てくることであろう」と記している。 エンゲージSR.3レプリカ(ジェイド・テンプル、セイレイ・ジュノーン) コーラス23世の娘セイレイが、父の設計を基にダイアモンド・ニュートラルに製作を依頼した騎体。SR.3の出力系の問題が改良されているだけで、SR.3とは完全同型騎。同時にパイドルスピアの設計もダイアモンド・ニュートラルに渡っていたのが幸いし、SR.3レプリカはパイドルスピアを装備している。 コーラスの騎機として、国賊アルル・フォルティシモ・メロディの逮捕を口実に魔導大戦に参戦。ハスハでAUGEと交戦中のアルルを捕捉し戦闘に割り入るも、AUGEに乗るグリーン・ネイバーの星団法を駆使した弁論にキレたセイレイがアルルと小学生レベルの口喧嘩を始めたため、AP騎士団A-トールESSQの突入を許し、アルルを取り逃している。
※この「エンゲージ・シリーズ」の解説は、「モーターヘッド (ファイブスター物語)」の解説の一部です。
「エンゲージ・シリーズ」を含む「モーターヘッド (ファイブスター物語)」の記事については、「モーターヘッド (ファイブスター物語)」の概要を参照ください。
- エンゲージ・シリーズのページへのリンク