イン‐ぱく【イン博】
読み方:いんぱく
《「インパク」と書くことが多い》⇒インターネット博覧会
インパク(いんぱく)
2000年12月31日から2001年12月31日にかけて、インターネット上で開催される博覧会である。インターネット博覧会を縮めて「インパク」と略する。1999年11月決定の経済新生対策に基づいて行われる。
インパクは、IT推進の目的から、政府が企画した。最近では森首相がテレビCMに出演してインパクの広報宣伝を行っている。内閣総理大臣官房の新千年記記念行事推進室が中心となって実施する。
インパクでは、参加団体が「インパク」にホームページを出展する。博覧会に参加するのは、政府、自治体、民間企業、NPO、学校法人、国際機関など合計203団体である。これらのホームページは、インパク本体のページに、リンクが張られている。
読者は、リンクをたどってそれぞれのページに進み、イベントに参加することができる。これらのページは1年後の12月31日に閉鎖される。この際には総アクセス数などを参考に、優秀サイトの表彰が行われる。
インパクは、実際のところは知名度が低いのが現状である。内容も、公共団体主催のページでは史実解説などの「お勉強」的なものが多くなっている。インパクの成功いかんは、101ある民間ページの面白さにかかっていると言えそうである。
(2001.01.01更新)
インパク
【英】Internet Fair 2001 Japan
インパクとは、総務省大臣官房管理室・新千年紀記念行事推進室の主催で、2000年12月31日から2001年12月31日の1年間にわたって開催されたインターネット上のイベントの通称である。正式には「インターネット博覧会」という名称で、「楽網楽座」の副題がつけられいる。
インパクは「インターネット上で博覧会を開催する」というコンセプトに基づき、国がポータルサイトとなる「メインゲート」(http://www.inpaku.go.jp)を設け、インパクに参加する地方自治体や企業、団体が設置・運営するWebサイトをパビリオンに見立ててリンクするという仕組みを取った。
開催期間中には、インパク上のイベントに連動して、各地で実際のイベントが開催された。
インパク終了後は、メインゲートをはじめ各パビリオンのWebサイトの多くが削除されたため、ごく一部のコンテンツを除いて、当時のコンテンツを見ることはできなくなっている。
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インターネット博覧会
(インパク から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/14 22:51 UTC 版)
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インターネット博覧会(インターネットはくらんかい、通称インパク、英語: Internet Fair 2001 Japan)とは、経済企画庁長官(企画当時)堺屋太一の発案の元、日本国政府のミレニアム記念事業の一環、また経済振興策として2000年12月31日から2001年12月31日まで1年間行われた、博覧会を模したインターネット上の行事である。愛称(キャッチコピー)は楽網楽座(らくもうらくざ)。現実のイベントも各地で連動して開催された。
概要
1999年、小渕恵三内閣の経済新生対策として企画された2001年「新千年紀記念行事」の一環として諸外国から遅れをとった日本国内のインターネットの環境整備を目的に、日本万国博覧会・沖縄国際海洋博覧会の誘致・開催に関わり当時経済企画庁長官を務めた堺屋太一が新千年紀記念行事担当大事としてインターネット上での博覧会形式のイベントを発案・推進する事に始まる[1]。
「史上初」「世界初」のインターネット博覧会を標榜したが、博覧会形式でのインターネット上のイベントとしては1995年に国土庁が主催した「地方都市インターネットエキスポ」と1996年の「インターネット1996ワールドエキスポジション」が存在している。また準備期間中の有識者会議ではは万国博覧会やオリンピックに並ぶ国際的行事として数年に一度の国際的行事とする事も見込まれていた[1]。 「パビリオン」に位置付けたウェブサイトは企業・団体による「特定テーマ枠」と個人による「自由参加枠」を合わせて507件を設置、地方自治体からは東京を除く46道府県と16都市が参加し期間中に延べ約6千万人がアクセスした[1]。
関わった主な人物
主催は、総務省大臣官房管理室・新千年紀記念行事推進室。担当大臣は堺屋太一から会期中に経済財政政策担当大臣竹中平蔵に引き継がれた。民間からの支援団体としてインターネット文化振興協会が設立され、理事長にトヨタ自動車会長(当時)の奥田碩が就任している。日本国政府の用意したメインゲートの協同編集長には荒俣宏、糸井重里、八谷和彦、浜野保樹、石井竜也、栗山英樹、清水ちなみ、田口ランディ、5代目中村勘九郎、松井孝典が当たり、日本語、英語、中国語、朝鮮語でコンテンツが提供された。
結末
最終的なパビリオンは507、トップページへのアクセスは年間で5億3300万回を達成し、日本政府は当初の「インターネットの普及を図り、コンテンツの充実を促す」という目的に関してはある程度の成果を得たとしている[2]。
しかしながら、万博で成功を収めてきた堺屋の当初コンセプトは巨大な経済効果を強く謳ったものである割には、110億円もの税金が投入されながらそれに見合った効果がさっぱり得られなかったとの批判は大きかった。
メインゲート(http://www.inpaku.go.jp/)は会期終了後わずか1カ月で削除され、自治体、企業参加のパビリオンもインパクの終了と同時に各企業のサイトから早々と削除された。個人の参加によるサイトなど今でも閲覧することのできるものは数少なく、後世に残るコンテンツ作りという面でも当初のコンセプトは全く達成されていない。またパビリオン出展のためには国の審査が必要であったためパビリオン出展は法人が多く、個人出展などが少なかった。本博覧会を行ってどれだけの効果を得たのかを定量的、客観的に示した資料はあまりにも乏しい。
「インパクによりITが広く認知されADSLやFTTHなどのブロードバンドの普及に弾みがついた」という発言もあるが[注 1]、その一方で、むしろインパクの関連サイトの「重さ」に対して否定的に用いられる場面すら見られた。これは、当時のインターネット回線は主要都市以外ブロードバンド回線の整備が追いついておらず、ナローバンドでしか接続できない地域も多く、ナローバンド接続ではフラッシュや画像などがふんだんに使われたインパク関連サイトを「楽しむ」には能力不足であったためである。
「みんなで学ぼうIT講座」(http://www.itkoza.go.jp/)は政府の用意したものの中でも珍しく、2008年まで存在したコンテンツである。このコンテンツは当初「総理と学ぼう!やさしいIT講座」と題してIT革命を旗印に掲げインパクのCMにも自ら出演した内閣総理大臣(当時)森喜朗をキャラクターに起用したものだったが、2001年4月26日に森内閣が総辞職したことに合わせ一部内容を変更した。
脚注
注釈
- ^ 内閣特別顧問の堺屋太一は「(インパクの開催により)インターネットカフェのブームが起こり、ブロードバンド技術の進化がもたらされ、ADSLの普及に繋がった。インパクは予想以上の成果を納めた」と発言している(2001年12月19日、『ASCII24』『INTERNET Watch』など)[1]。
出典
- ^ a b c インターネット博覧会を再考する―博覧会とインパク、ネット文化とインパク― - 岡田正樹(大阪観光大学館工学研究所年報「観光研究論集」第17号))」
- ^ 磯和春美 (2002年2月1日). “IT Business フロントライン(68):インパクの“失敗”を総括する そして消え去ったインターネット博覧会”. ITmedia エンタープライズ. 2015年3月24日閲覧。
関連項目
- 電通
- インターネット1996ワールドエキスポジション - インターネット博覧会と同様の行事。
- 桃井はるこ - 非公式テーマソング(黙認イメージソングと自称)の「インパク音頭」を制作・歌唱し、自身の公式サイトで発表した(インパク黙認イメージソング『インパク音頭』)。
- ザ☆ネットスター! - 2008年10月の放送で特集された。
- 日本万国博覧会
- オンパク - 別府八湯温泉泊覧会。インパク関連の現実イベントとして開催されたのが最初。
- 大原麗子 - テレビCMに登場
外部リンク
- 当時のメインゲート(インターネット・アーカイブ)
- インパク(アスキー デジタル用語辞典)
- ほぼ日刊イトイ新聞 - インパクを遊ぼうぜ
- 永久保存版・インパクを笑え! - ウェイバックマシン(2004年12月24日アーカイブ分)
- インパクの“失敗”を総括する(@IT)
- インパク訪問日記 - archive.today(2013年4月27日アーカイブ分)
- インパクの跡地を巡ってみよう(Excite Bit)
- インターネット博覧会を再考する(PDF)
「インパク」の例文・使い方・用例・文例
- 彼が壁にインパクトドリルで穴を開けます
- 宇宙を調査するためとはいえ、インパクターの使用には賛成しかねる。
- 「インパクトローン」は「タイドローン」の反対の意味を持つ和製英語である。
- その論文はかなりインパクトがある。
- その映画は人々にインパクトを与えました。
- 人の出会いなんて、なんだかんだ、最初のインパクトで50%以上は決まってしまっている。
- エメット理論が物理学に与えたインパクトについては広く議論されているが、この論文では扱わない。
- エメット理論が生物学に与えたインパクトに関しては扱わない。
- あのコマーシャルってインパクト強いね。特に、音楽が耳に残るよ。
- 「情報スーパーハイウェイ」の真のインパクトは、情報インフラの構築により経済が従来のハードやモノづくり中心の実体経済から知識、情報、ソフトを主体とした経済に移行し、そこから生まれる新しい産業や経済活動にある。
- 印刷のスラッグを運ぶのにバーを用いるインパクトプリンタ
- 回転チェーンの連結によりタイプ・スラグを運ぶインパクト・プリンタ
- 各文字がワイヤーまたは針で製作される点のパターンによって表されるインパクト・プリンタ
- ノンインパクトプリンターという印字装置
- ディープインパクトがジャパンカップで優勝
- ディープインパクトが11月26日の東京競馬場での第26回ジャパンカップで優勝した。
- レースの前半,ディープインパクトは最後尾にいた。
- ディープインパクトが他の馬に追いついた後,すべての馬を抜き去りレースに勝利するとき,ファンの声援はますます大きくなった。
- 10月,ディープインパクトはフランスの凱(がい)旋(せん)門(もん)賞(しょう)に出走し,3着になった。
- 不運なことに,その後,ディープインパクトは薬物検査にひっかかったため失格となった。
- インパクのページへのリンク