せいぎょ‐そうち〔‐サウチ〕【制御装置】
コントローラ
【英】controller
コントローラとは、システムの操作をするためのデバイスあるいは操作まわりを司るモジュールのことである。
システムの全体を、利用者の立場で使いやすく制御する役割を持つのがコントローラである。ゲームなどのエンターテイメント分野では、スティックやスイッチ、ボタンなどを組み合わせて作られた、ゲームのための専用入力デバイスが用いられている。また、ソフトウエアのモジュールとしては、MVC(モデル・ビュー・コントローラ)のように、システムのアプリケーションロジックの制御部分を司るモジュールも、コントローラと呼ばれている。コントローラモジュールは、もっぱらロジックに関連する機能を担当し、表示やデータモデルに関わるものを扱わない。
ゲーム用のコントローラは、娯楽ソフトの操作のために使いやすく考えられている。通常のビジネスソフト用に作られているキーボードとマウスによるアプリケーション操作は、娯楽用のインタラクティブな操作には必ずしも向いていない。ゲーム用のコントローラを使えば、快適に娯楽ソフトを楽しむことができる。また、MVCモデルにおけるコントローラを用いると、アプリケーションロジックを担当するモジュール部分を、表示部分や、データモデルと分離することが可能となり、システムを論理的にかつきれいに構成することができる。モジュール化されることで、変更にも柔軟に対応できるなど、ソフトウエアとしての品質も向上する。
家電製品や娯楽機器におけるコントローラは、ケーブルで接続されている装置を指す。赤外線を用いるなどして、遠隔操作を行うタイプの操作装置は、特にリモコンと呼ばれる。なお、特定のインタフェースやプロトコルの制御を専門に取り扱うデバイスをコントローラと呼ぶことがある。この場合、例えばUSBコントローラとは、USBのプロトコル制御を専門に担当するインテリジェントな半導体チップ等を指す。また、生産工場などで、プログラミング可能な制御装置をプログラマブルコントローラと呼ぶことがある。
制御装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/22 14:56 UTC 版)
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制御装置(せいぎょそうち、Control Unit)とは、一般に何らかのシステム全体あるいは一部を制御する装置を指す。
- デジタル制御工学における制御装置。遠隔制御装置
- 発電施設、送電施設などの制御装置。
- 輸送機器における速度や姿勢の制御装置。
手動制御(運転手、運転士、操縦士による任意操作)と自動制御(ATO、自動運転車、オートパイロット)とがある。 - サーボ系(追従制御)による制御装置。サーボ機構。
- コンピュータのプロセッサの制御装置。以下ではこれについて解説する。
制御装置(せいぎょそうち、英: control unit)とは、プロセッサの一部で、プロセッサの演算装置やレジスタの動作や、記憶装置の読み書き、入出力などを制御する装置である。
この装置の出力は他の装置の活動を制御する。制御装置は有限オートマトンでモデル化される。理論的にはシーケンス制御がおこなうことと同じだが、一般にはシーケンス制御の語はプロセッサの制御を指しては使われていない。
初期のコンピュータでは、「ランダム論理」によるワイヤードロジックによる制御がおこなわれていた。マイクロプログラム方式が発明され、以後よく使われた。初期に採用したものではSystem/360(互換性のためのエミュレーションと、下位機種のハードウェアの単純化の目的だった)が有名である。マイクロプロセッサでは歴史が繰り返され、だいたい16ビット化以降(たとえばインテルでは8086で採用されている)で、マイクロプログラムが使われるようになった。一方、RISCはワイヤードロジックによる高速化で猛威を振るい、負けじとCISCもワイヤードロジックを取り入れた(486)。RISCにも複雑な命令を備えるものが現れてきている。
古くは、プロセッサの構成要素として、「制御装置と演算装置」のように分類していたが、高機能化や高性能化のために、実行ユニットという考え方がされるようになっている。
バスマスタリングのように、各サブシステムがそれに付属するコントローラを持っており、そのコントローラが監督者として動作する、というようなこともおこなわれている。
制御装置の方式
いずれの方式も電子的制御信号を発生し、プロセッサの各部分を制御する。簡単な制御と複雑な制御で分担するような設計などもありうる。
- マイクロプログラム方式 コントロールストアに格納されたマイクロプログラムを使って制御する。マイクロシーケンサがマイクロ命令を読み取り実行する。命令は、プロセッサ内の各部の制御に割り当てられている。それらはたとえばレジスタ、演算装置、命令レジスタ、バス、さらにチップ外部との入出力である。
- ワイヤードロジック ハードウェアによる制御装置。論理回路で直接的に制御信号を発生する。現代の複雑なプロセッサをこちらで実装することは、集積回路の大規模化と設計技術の向上によって可能となった。
関連項目
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「制御装置」の例文・使い方・用例・文例
- 自動制御装置に変換する
- 自動車や飛行機についているパネルでダイアルや制御装置を含んでいる
- 機関車の運転席でエンジニアが立って制御装置を操作する台
- 流体の流れ、圧力、温度などを調節したり制御する様々な制御装置あるいはデバイス
- 器具や制御装置をリセットするための装置
- 小さな機械の動きを、一つのはるかに大きな力を必要とするものに変換する制御装置
- 主幹制御器という,電車の制御装置
- アンチスキッドシステムという,自動車の制御装置
- 電動機の制御装置
- 演算装置と制御装置が合わさった装置
- ゲートウェイという,LANを他のLANや広域通信網と接続するための制御装置
- 機械に取り付ける,安全制御装置
- 演算制御装置内に多数の演算ユニットを並列的に配置し,多数の演算ステップを同時に平行して行う方式
- 列車集中制御装置という装置
- 列車運転総合制御装置という,線区全体の列車運行や駅業務を制御する装置
- 自動制御装置に用いる超小型の高感度スイッチ
- デッドマン装置という,自動的にブレーキがかかる安全制御装置
- 中央処理装置という,演算装置と制御装置を合わせた計算機の装置
- 制御の目的で計測装置または,計測制御装置を装備すること
- 機械装置における制御装置
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