MISD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/17 06:34 UTC 版)
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MISD (Multiple Instruction stream, Single Data stream) は、並列コンピューティングアーキテクチャの一種であり、多数の機能ユニットが同じデータに対して異なる操作を同時に行う。パイプライン処理はその一例とされるが、パイプラインの各ステージでデータに操作が加えられているので、厳密にはMISDではないとも言われる。フォールトトレラントコンピュータは、障害を検出して対処するため、複数の機能ユニットが同じ操作を同時に行うが(レプリケーションの一種)、これをMISDの一種とする場合もある。MISDアーキテクチャの実例は滅多になく、MIMDやSIMDの方が一般的な並列処理には適している。特に、MIMDやSIMDはMISDに比べてスケーラビリティが良く、計算リソースを効率的に利用できる。
シストリックアレイをMISD構造の例に挙げる者もいる[1][2]。
脚注
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MISD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/23 13:55 UTC 版)
「マルチプロセッシング」の記事における「MISD」の解説
詳細は「MISD」を参照 MISDマルチプロセッシングは主に冗長性を与えるのに便利である。複数の処理ユニットが同じタスクを同じデータに対して実行し、ひとつの処理ユニットで故障が発生しても処理を続行できるのである。そのようなMISDアーキテクチャでは、障害を検出するために処理ユニット間で処理結果を比較する必要がある。それ以外の用法では利点は無く、コストパフォーマンスが悪い。MISDによって性能が向上することはない。ソフトウェアからはMISDであることを意識しないで済むように実装することもできる。 宇宙開発における探査機や深海での作業ロボット、水中探査船の制御など、極限の環境での信頼性確保などに利用される事が多い。小惑星探査で有名な『はやぶさ』では、3重に冗長化され、多数決制御による処理を行うコンピュータが搭載されていた。 またプロセッサの異常が致命的な事態を招くシステムではMISDは必須となっている。例えば航空機のアビオニクスや、絶対の信頼性が原則である原子力発電などでは、法的にMISDかそれに等しい信頼性を持っている事を証明しなければならない。
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