制御機能用記号とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 制御機能用記号の意味・解説 

制御機能用記号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/17 14:18 UTC 版)

制御機能用記号
Control Pictures
範囲 U+2400..U+243F
(64 個の符号位置)
基本多言語面
用字 Common
主な言語・文字体系
割当済 42 個の符号位置
未使用 22 個の保留
Unicodeのバージョン履歴
1.0.0 40 (+40)
3.0 42 (+2)
公式ページ
コード表 ∣ ウェブページ
テンプレートを表示

制御機能用記号(せいぎょきのうようきごう、英語: Control Pictures)は、Unicodeの82個目のブロック

解説

CUIなどのコンソール画面で、本来不可視の制御文字を可視化するための記号が収録されている。

Unicode公式文書では制御文字を可視化した記号として制御文字の一般的な略称を斜めに配置したグリフが用いられているが、これらは単なる例であり、その他さまざまな記号が用いられることがある[1]

Unicodeのバージョン1.0においては「制御機能文字用の記号(Pictures for Control Codes)」というブロック名で制定されていた[2]

収録文字

コード 文字 文字名(英語) 用例・説明
制御機能文字のグラフィック画像
U+2400 SYMBOL FOR NULL ヌル文字(U+0000)
U+2401 SYMBOL FOR START OF HEADING ヘッディング開始(U+0001)
U+2402 SYMBOL FOR START OF TEXT テキスト開始(U+0002)
U+2403 SYMBOL FOR END OF TEXT テキスト終結(U+0003)
U+2404 SYMBOL FOR END OF TRANSMISSION 伝送終了(U+0004)
U+2405 SYMBOL FOR ENQUIRY 問い合わせ文字(U+0005)
U+2406 SYMBOL FOR ACKNOWLEDGE 肯定応答文字(U+0006)
U+2407 SYMBOL FOR BELL ベル文字(U+0007)
U+2408 SYMBOL FOR BACKSPACE 後退(U+0008)
U+2409 SYMBOL FOR HORIZONTAL TABULATION 水平タブ(U+0009)
U+240A SYMBOL FOR LINE FEED 改行(U+000A)
U+240B SYMBOL FOR VERTICAL TABULATION 垂直タブ(U+000B)
U+240C SYMBOL FOR FORM FEED 書式送り(U+000C)
U+240D SYMBOL FOR CARRIAGE RETURN 復帰(U+000D)
U+240E SYMBOL FOR SHIFT OUT シフトアウト(U+000E)
U+240F SYMBOL FOR SHIFT IN シフトイン(U+000F)
U+2410 SYMBOL FOR DATA LINK ESCAPE 伝送制御拡張(U+0010)
U+2411 SYMBOL FOR DEVICE CONTROL ONE 装置制御1(U+0011)
U+2412 SYMBOL FOR DEVICE CONTROL TWO 装置制御2(U+0012)
U+2413 SYMBOL FOR DEVICE CONTROL THREE 装置制御3(U+0013)
U+2414 SYMBOL FOR DEVICE CONTROL FOUR 装置制御4(U+0014)
U+2415 SYMBOL FOR NEGATIVE ACKNOWLEDGE 否定応答(U+0015)
U+2416 SYMBOL FOR SYNCHRONOUS IDLE 同期文字(U+0016)
U+2417 SYMBOL FOR END OF TRANSMISSION BLOCK 伝送ブロック終結(U+0017)
U+2418 SYMBOL FOR CANCEL キャンセル文字(U+0018)
U+2419 SYMBOL FOR END OF MEDIUM 媒体終結(U+0019)
U+241A SYMBOL FOR SUBSTITUTE 置換文字(U+001A)
U+241B SYMBOL FOR ESCAPE エスケープ文字(U+001B)
U+241C SYMBOL FOR FILE SEPARATOR ファイル分離文字(U+001C)
U+241D SYMBOL FOR GROUP SEPARATOR グループ分離文字

(U+001D)

U+241E SYMBOL FOR RECORD SEPARATOR レコード分離文字(U+001E)
U+241F SYMBOL FOR UNIT SEPARATOR ユニット分離文字(U+001F)
U+2420 SYMBOL FOR SPACE スペース(U+0020)
U+2421 SYMBOL FOR DELETE 削除文字(U+007F)
スペース用の特定の記号
U+2422 BLANK SYMBOL スペース(U+0020)をあらわすグラフィック文字[1]
U+2423 OPEN BOX スペース(U+0020)をあらわすグラフィック文字[1]
制御機能文字のグラフィック画像
U+2424 SYMBOL FOR NEWLINE 改行コードを表す。
キーボード用記号
U+2425 SYMBOL FOR DELETE FORM TWO ISO 9995-7に由来する[1]

元に戻せる削除を表すキーボード記号[1]

制御機能文字用の特定の記号
U+2426 SYMBOL FOR SUBSTITUTE FORM TWO ISO 2047に由来する[1]

置換文字(U+001A)を表す。

削除を表すレガシー計算機用の記号
U+2427 SYMBOL FOR DELETE SQUARE CHECKER BOARD FORM Apple II文字セットにおける削除記号。U+002B +の大きさの領域を埋める[3]
U+2428 SYMBOL FOR DELETE RECTANGULAR CHECKER BOARD FORM TRS-80 文字セットにおける削除記号。U+0048 Hの大きさの領域を埋める[3]
U+2429 SYMBOL FOR DELETE MEDIUM SHADE FORM Amstrad CPC文字セットにおける削除記号。U+2592 ▒とは別にエンコードされる。文字全体の大きさの領域を埋める[3]

小分類

このブロックの小分類は「制御機能文字のグラフィック画像」(Graphic pictures for control codes)、「スペース用の特定の記号」(Specific symbols for space)、「キーボード用記号」(Keyboard symbol)、「制御機能文字用の特定の記号」(Specific symbol for control code)、「削除を表すレガシー計算機用の記号」(Legacy computer symbols for delete)の5つとなっている[1]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。また、収録文字が1文字しかない小分類については小分類名が単数形で表現されているが、本記事では単数形か複数形かによる小分類名の表記ゆれについては別の小分類として扱わず、同一の小分類として扱うこととする。

制御機能文字のグラフィック画像(Graphic pictures for control codes

この小分類には基本ラテン文字ブロックに含まれる制御文字をCUI上で目に見えるグリフとして表示するための記号が収録されている。

スペース用の特定の記号(Specific symbols for space

この小分類には様々な端末においてスペース文字を表すための記号が収録されている。

キーボード用記号(Keyboard symbol

この小分類にはキーボードに印字される記号が収録されている。

制御機能文字用の特定の記号(Specific symbol for control code

この小分類には様々な端末において制御文字を表すための記号が収録されている。

削除を表すレガシー計算機用の記号(Legacy computer symbols for delete

この小分類には古い計算機端末で削除文字を表すためのチェッカーボード柄の記号が収録されている。

文字コード

制御機能用記号(Control Pictures)[1]
Official Unicode Consortium code chart (PDF)
  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
U+240x
U+241x
U+242x
U+243x
注釈
1.^バージョン16.0時点


履歴

以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。

バージョン コードポイント[a] 文字数 L2 ID ドキュメント
1.0 U+2400..2424,2427..2429 40
3.0 U+2425..2426 2
16.0 U+2427..2429 3 L2/21-235 Rebecca Bettencourt; Doug Ewell (26 January 2022), Proposal to add further characters from legacy computers and teletext [see also version without attachments, sources spreadsheet, mappings Zip file] (revised) (英語)
  1. ^ 提案されたコードポイントと文字の名前は、最終決定と異なる場合がある。

出典

  1. ^ a b c d e f g "The Unicode Standard, Version 15.1 - U2400.pdf" (PDF). The Unicode Standard (英語). 2024年11月17日閲覧
  2. ^ 3.8: Block-by-Block Charts”. The Unicode Standard. Unicode Consortium. 2024年11月17日閲覧。
  3. ^ a b c Rebecca Bettencourt; Doug Ewell (2022年1月26日). “Proposal to add further characters from legacy computers and teletext [see also version without attachments, sources spreadsheet, mappings Zip file (revised)]” (英語). Unicode. 2024年11月17日閲覧。

関連項目


制御機能用記号

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 03:45 UTC 版)

名詞

制御機能用記号(せいぎょきのうようきごう)

  1. Unicodeユニコード)における"Control Pictures"の訳で、画面印刷表れない制御コード呼称

関連語



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「制御機能用記号」の関連用語

制御機能用記号のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



制御機能用記号のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの制御機能用記号 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの制御機能用記号 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS