ダーク・エネルギーとは? わかりやすく解説

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ダークエネルギー

別名:暗黒エネルギーダークエナジー
英語:dark energy

宇宙空間存在する推測されている、引力とは逆に物体同士退け合う「斥力」のエネルギー宇宙観測において確認されている「宇宙膨張加速度速めながら膨らんでいる」という現象説明するものとして、現代宇宙論の主要な考え方となっている。

カリフォルニア大学のソール・パールマター教授は、超新星爆発観測などを通じたダークエネルギーの研究などの功績により、2011年ノーベル物理学賞授賞している。

ダーク‐エネルギー


ダークエネルギー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/21 13:54 UTC 版)

ダークエネルギー(ダークエナジー[1]暗黒エネルギー: dark energy)とは、現代宇宙論および天文学において、宇宙全体に浸透し、宇宙の膨張を加速していると考えられる仮説上のエネルギーである。2013年までに発表されたプランクの観測結果からは、宇宙の質量とエネルギーに占める割合は、原子等の通常の物質が4.9%、暗黒物質(ダークマター)が26.8%、ダークエネルギーが68.3%と算定されている[2]


  1. ^ “全天X線監視装置搭載 X 線 CCD カメラ” (PDF). 日本マイクログラビティ応用学会誌 (日本マイクログラビティ応用学会) 28: 29-33. (2011). http://www.jasma.info/journal/wp-content/uploads/past/assets/images/jornal/28-1/28-1/2011_p029.pdf. 
  2. ^ a b Planck reveals an almost perfect Universe”. ESA (2013年3月21日). 2013年7月7日閲覧。
  3. ^ Perlmutter, Saul; Turner, Michael S.; White, Martin (Jul 1999). “Constraining Dark Energy with Type Ia Supernovae and Large-Scale Structure”. Phys. Rev. Lett. 83 (4): 670–673. arXiv:astro-ph/9901052. doi:10.1103/PhysRevLett.83.670. http://link.aps.org/doi/10.1103/PhysRevLett.83.670. 
  4. ^ 初めて"dark energy"という語が現れた論文は、当時ターナーの学生だったDragan HutererによりArXiv.org e-print archiveに投稿された"Prospects for Probing the Dark Energy via Supernova Distance Measurements"という論文である。翌1999年、Physical Review Dにて正式にこの論文は発表された (Huterer and Turner, Phys. Rev. D 60, 081301 (1999))。しかし、このときは一般的な語としてこの言葉は使用されていた。宇宙学者のSaul Perlmutterは、ターナーがイリノイ大学のMartin Whiteと共著でPhysical Review Lettersの論文において、初めて新語として引用符にくくり明示的にこの言葉を使用したと指摘している[1]
  5. ^ Ostriker, J. P.; Steinhardt, Paul J. (19 Oct 1995). “The observational case for a low-density Universe with a non-zero cosmological constant”. Nature 377 (6550): 600–602. Bibcode1995Natur.377..600O. doi:10.1038/377600a0. https://doi.org/10.1038/377600a0. 
  6. ^ a b S. Perlmutter et al. (The Supernova Cosmology Project) (1999). “Measurements of Omega and Lambda from 42 high redshift supernovae”. Astrophysical J. 517: 565–86. arXiv:astro-ph/9812133. doi:10.1086/307221. http://iopscience.iop.org/article/10.1086/307221/meta. 
  7. ^ a b Adam G. Riess et al. (Supernova Search Team) (1998). “Observational evidence from supernovae for an accelerating universe and a cosmological constant”. Astronomical J. 116: 1009–38. arXiv:astro-ph/9805201. doi:10.1086/300499. http://iopscience.iop.org/article/10.1086/300499/meta. 
  8. ^ Suzuki, N.; Rubin, D.; Lidman, C.; Aldering, G.; Amanullah, R.; Barbary, K.; Barrientos, L. F.; Botyanszki, J. et al. (2012). = 1/a = 85 “The Hubble Space Telescope Cluster Supernova Survey. V. Improving the Dark-energy Constraints above z > 1 and Building an Early-type-hosted Supernova Sample”. The Astrophysical Journal 746 (1): 85–85. arXiv:1105.3470. http://stacks.iop.org/0004-637X/746/i = 1/a = 85. 
  9. ^ The Nobel Prize in Physics 2011” (英語). Nobelprize.org. 2016年7月31日閲覧。
  10. ^ 島田セレーナ (2011年10月5日). “ノーベル物理学賞、宇宙の膨張加速を突き止めた3教授に”. International Business Times. http://jp.ibtimes.com/articles/311102 2016年7月31日閲覧。 
  11. ^ Suzuki, N.; Rubin, D.; Lidman, C.; Aldering, G.; Amanullah, R.; Barbary, K.; Barrientos, L. F.; Botyanszki, J. et al. (2012). “The Hubble Space Telescope Cluster Supernova Survey. V. Improving the Dark-energy Constraints above z > 1 and Building an Early-type-hosted Supernova Sample”. The Astrophysical Journal 746 (1): 85–85. arXiv:1105.3470. http://iopscience.iop.org/article/10.1088/0004-637X/746/1/85/meta. 
  12. ^ Percival, Will J.; Reid, Beth A.; Eisenstein, Daniel J.; Bahcall, Neta A.; Budavari, Tamas; Frieman, Joshua A.; Fukugita, Masataka; Gunn, James E. et al. (2010). “Baryon acoustic oscillations in the Sloan Digital Sky Survey Data Release 7 galaxy sample”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 401 (4): 2148–2168. arXiv:0907.1660. doi:10.1111/j.1365-2966.2009.15812.x. http://mnras.oxfordjournals.org/content/401/4/2148.abstract. 
  13. ^ 宇宙、あと1400億年は「安泰」 すばる望遠鏡で調査」『朝日新聞デジタル』、2018年9月27日。2019年1月13日閲覧。
  14. ^ Hikage, Chiaki; Oguri, Masamune; Hamana, Takashi; More, Surhud; Mandelbaum, Rachel; Takada, Masahiro; Köhlinger, Fabian; Miyatake, Hironao et al. (2018-09-24). “Cosmology from cosmic shear power spectra with Subaru Hyper Suprime-Cam first-year data”. arXiv:1809.09148 [astro-ph]. http://arxiv.org/abs/1809.09148. 



ダークエネルギー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 08:10 UTC 版)

ビッグバン」の記事における「ダークエネルギー」の解説

1990年代宇宙質量密度詳細な測定が行なわれると、宇宙エネルギー密度全体占め質量割合臨界密度の約30%であることが明らかになった。宇宙背景放射観測が示すように我々の宇宙平坦なので、残り70%のエネルギー密度説明されないまま残されていることになる。現在、この謎はもう1つ別の謎と結び付いているように見える。それは、Ia型超新星複数独立した観測から、宇宙膨張厳密なハッブルの法則に従っているのではなく、非線形加速をしていることが示されているという点である。この加速説明するためには、宇宙大部分大きな負の圧力を持つ成分からなっていることが一般相対論から要請される。このダークエネルギーがエネルギー密度残り70%を担っていると現在考えられている。ダークエネルギーの正体ビッグバン理論大きな謎の1つとして残されている。考えられる候補としてはスカラー宇宙定数クインテッセンスなどがある。この正体理解するための観測が現在続けられている。

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ダークエネルギー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 06:17 UTC 版)

Bビーダマン爆外伝」の記事における「ダークエネルギー」の解説

ダークビーダ力の源となるエネルギー。これによってビーダマンビーダロン洗脳変異させて配下にしたり、物体操ったメカ動力源にすることが可能。ダークビーダビーダマンビーダロンから吸い取ったビーダエネルギーをダークエネルギーに変換する技術持っており、これを主にメカ動力源転用していた。また、ダークエネルギーの影響受けたビーダマンビーダロンは強い愛と正義の心込めたビーダマ当てることで元に戻せる。

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ダークエネルギー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 05:43 UTC 版)

現代宇宙論」の記事における「ダークエネルギー」の解説

詳細は「ダークエネルギー」を参照 宇宙の曲率(en:Shape of the Universe)が平坦であるとすると、宇宙エネルギー密度には25%ダークマターと4%のバリオン加えて71%の別の成分存在しなければならない。この成分をダークエネルギーと呼ぶ。ダークエネルギーの存在ビッグバン元素合成宇宙マイクロ波背景放射観測結果矛盾しないためには、ダークエネルギーはバリオンダークマターとは異なりハロー状に集積しない必要がある。ダークエネルギーの存在については強い観測的証拠がある。すなわち、宇宙の全質量は既に分かっており、また宇宙の曲率平坦であることが測定から判明しているが、天体として集合している分の質量精密に測定した結果、その質量宇宙平坦にするには少なすぎることが分かっている。ダークエネルギーの存在1999年になって現在の宇宙が(速さ異なるものの)インフレーション期と同様の加速膨張をしていることが観測的に示されたことでさらに強まった。 しかし、ダークエネルギーの性質については、そのエネルギー密度集積しないという性質以外には何も分かっていない。量子場理論からは宇宙定数がダークエネルギーとよく似た振る舞いをすることが予言されているが、その大きさ実際のダークエネルギーより約120大きい。スティーブン・ワインバーグ多くひも理論研究者は、この事実人間原理証拠として取り上げてきた。彼らは、宇宙定数このように小さいのは、宇宙定数大きな宇宙には生命(や宇宙観測する物理学者)が存在できないからである、としている。しかし多く人々はこの説明はダークエネルギーの説明としては不足であることを指摘している。ダークエネルギーに関する別の説明としては、クインテッセンス大きなスケールでの重力相互作用修正などがある。これらのモデル記述するダークエネルギーの宇宙論的効果はダークエネルギーの状態方程式与えられ理論ごとに異な状態方程式に従う。ダークエネルギーの正体宇宙論における最も困難な問題一つである。 ダークエネルギーについての理解進めば宇宙の終焉がどうなるかという問題にも答が得られる可能性がある。宇宙の歴史において、ダークエネルギーによる現在の加速膨張は、超銀河団よりも大きな構造作られることを妨げていると考えられる。この加速膨張将来も続くかどうか分かっていない。ダークエネルギーが時間的に増加して加速膨張度合大きくなればやがてビッグリップ迎えるかもしれないし、あるいは時間とともに減少すれば最終的に宇宙収縮転じるかもしれない

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ダークエネルギー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 16:45 UTC 版)

フェイゾン」の記事における「ダークエネルギー」の解説

ダークエネルギーとは、惑星エーテルフェイゾン隕石衝突時の強力なフェイゾンエネルギーによって誕生した平行世界ダークエーテル蔓延するフェイゾン酷似し性質を持つエネルギーである。色彩黒紫色であり、主に気体猛毒性瘴気)や液体ダークウォーター)として存在するが、時間の経過に伴い硬度凝固結晶化する性質も持つ。 通常世界(ライトエーテル)の存在に対して極めて強い猛毒性腐食性持ち、ダークエネルギーに耐性持たない生物(ライトクリーチャー)は大気接触しただけでも多大なダメージ受けてしまい、付着凝固することで対象固めてしまう麻痺能力有している。ライトエーテル側の惑星エネルギー・ライトエネルギーを弱点とするが、ダークエネルギーもライトエネルギーを帯びた保護フィールドセーフゾーン」の発生妨害してしまう。 ダークエーテル大気瘴気)は基本的にフェイゾン大気瘴気)であるため、根本的にイングフェイゾンに対して耐性有している。そのため、イング族とダークエネルギーは、惑星エーテル飛来しフェイゾン何らかの変異生じて誕生したものと推測されるが、詳しい発祥不明である。

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