ダークエネルギー
ダーク‐エネルギー
《dark energyから》⇒暗黒エネルギー
ダークエネルギー
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ダークエネルギー(ダークエナジー[1]、暗黒エネルギー、英: dark energy)とは、現代宇宙論および天文学において、宇宙全体に浸透し、宇宙の膨張を加速していると考えられる仮説上のエネルギーである。2013年までに発表されたプランクの観測結果からは、宇宙の質量とエネルギーに占める割合は、原子等の通常の物質が4.9%、暗黒物質(ダークマター)が26.8%、ダークエネルギーが68.3%と算定されている[2]。
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- ^ 初めて"dark energy"という語が現れた論文は、当時ターナーの学生だったDragan HutererによりArXiv.org e-print archiveに投稿された"Prospects for Probing the Dark Energy via Supernova Distance Measurements"という論文である。翌1999年、Physical Review Dにて正式にこの論文は発表された (Huterer and Turner, Phys. Rev. D 60, 081301 (1999))。しかし、このときは一般的な語としてこの言葉は使用されていた。宇宙学者のSaul Perlmutterは、ターナーがイリノイ大学のMartin Whiteと共著でPhysical Review Lettersの論文において、初めて新語として引用符にくくり明示的にこの言葉を使用したと指摘している[1]
- ^ Ostriker, J. P.; Steinhardt, Paul J. (19 Oct 1995). “The observational case for a low-density Universe with a non-zero cosmological constant”. Nature 377 (6550): 600–602. Bibcode: 1995Natur.377..600O. doi:10.1038/377600a0 .
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- ^ 島田セレーナ (2011年10月5日). “ノーベル物理学賞、宇宙の膨張加速を突き止めた3教授に”. International Business Times 2016年7月31日閲覧。
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- ^ Percival, Will J.; Reid, Beth A.; Eisenstein, Daniel J.; Bahcall, Neta A.; Budavari, Tamas; Frieman, Joshua A.; Fukugita, Masataka; Gunn, James E. et al. (2010). “Baryon acoustic oscillations in the Sloan Digital Sky Survey Data Release 7 galaxy sample”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 401 (4): 2148–2168. arXiv:0907.1660. doi:10.1111/j.1365-2966.2009.15812.x .
- ^ 「宇宙、あと1400億年は「安泰」 すばる望遠鏡で調査」『朝日新聞デジタル』、2018年9月27日。2019年1月13日閲覧。
- ^ Hikage, Chiaki; Oguri, Masamune; Hamana, Takashi; More, Surhud; Mandelbaum, Rachel; Takada, Masahiro; Köhlinger, Fabian; Miyatake, Hironao et al. (2018-09-24). “Cosmology from cosmic shear power spectra with Subaru Hyper Suprime-Cam first-year data”. arXiv:1809.09148 [astro-ph] .
ダークエネルギー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 08:10 UTC 版)
1990年代に宇宙の質量密度の詳細な測定が行なわれると、宇宙のエネルギー密度全体に占める質量の割合は臨界密度の約30%であることが明らかになった。宇宙背景放射の観測が示すように我々の宇宙は平坦なので、残り70%のエネルギー密度が説明されないまま残されていることになる。現在、この謎はもう1つ別の謎と結び付いているように見える。それは、Ia型超新星の複数の独立した観測から、宇宙膨張が厳密なハッブルの法則に従っているのではなく、非線形な加速をしていることが示されているという点である。この加速を説明するためには、宇宙の大部分が大きな負の圧力を持つ成分からなっていることが一般相対論から要請される。このダークエネルギーがエネルギー密度の残り70%を担っていると現在考えられている。ダークエネルギーの正体はビッグバン理論の大きな謎の1つとして残されている。考えられる候補としてはスカラーの宇宙定数やクインテッセンスなどがある。この正体を理解するための観測が現在続けられている。
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ダークエネルギー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 06:17 UTC 版)
「Bビーダマン爆外伝」の記事における「ダークエネルギー」の解説
ダークビーダの力の源となるエネルギー。これによってビーダマンやビーダロンを洗脳・変異させて配下にしたり、物体を操ったりメカの動力源にすることが可能。ダークビーダはビーダマンやビーダロンから吸い取ったビーダエネルギーをダークエネルギーに変換する技術を持っており、これを主にメカの動力源に転用していた。また、ダークエネルギーの影響を受けたビーダマンやビーダロンは強い愛と正義の心を込めたビーダマを当てることで元に戻せる。
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ダークエネルギー
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詳細は「ダークエネルギー」を参照 宇宙の曲率(en:Shape of the Universe)が平坦であるとすると、宇宙のエネルギー密度には25%のダークマターと4%のバリオンに加えて71%の別の成分が存在しなければならない。この成分をダークエネルギーと呼ぶ。ダークエネルギーの存在がビッグバン元素合成や宇宙マイクロ波背景放射の観測結果と矛盾しないためには、ダークエネルギーはバリオンやダークマターとは異なり、ハロー状に集積しない必要がある。ダークエネルギーの存在については強い観測的証拠がある。すなわち、宇宙の全質量は既に分かっており、また宇宙の曲率は平坦であることが測定から判明しているが、天体として集合している分の質量を精密に測定した結果、その質量は宇宙を平坦にするには少なすぎることが分かっている。ダークエネルギーの存在は1999年になって、現在の宇宙が(速さは異なるものの)インフレーション期と同様の加速膨張をしていることが観測的に示されたことでさらに強まった。 しかし、ダークエネルギーの性質については、そのエネルギー密度や集積しないという性質以外には何も分かっていない。量子場理論からは宇宙定数がダークエネルギーとよく似た振る舞いをすることが予言されているが、その大きさは実際のダークエネルギーより約120桁も大きい。スティーブン・ワインバーグや多くのひも理論研究者は、この事実を人間原理の証拠として取り上げてきた。彼らは、宇宙定数がこのように小さいのは、宇宙定数が大きな宇宙には生命(や宇宙を観測する物理学者)が存在できないからである、としている。しかし多くの人々はこの説明はダークエネルギーの説明としては不足であることを指摘している。ダークエネルギーに関する別の説明としては、クインテッセンスや大きなスケールでの重力相互作用の修正などがある。これらのモデルが記述するダークエネルギーの宇宙論的効果はダークエネルギーの状態方程式で与えられ、理論ごとに異なる状態方程式に従う。ダークエネルギーの正体は宇宙論における最も困難な問題の一つである。 ダークエネルギーについての理解が進めば、宇宙の終焉がどうなるかという問題にも答が得られる可能性がある。宇宙の歴史において、ダークエネルギーによる現在の加速膨張は、超銀河団よりも大きな構造が作られることを妨げていると考えられる。この加速膨張が将来も続くかどうかは分かっていない。ダークエネルギーが時間的に増加して加速膨張の度合が大きくなればやがてビッグリップを迎えるかもしれないし、あるいは時間とともに減少すれば最終的に宇宙は収縮に転じるかもしれない。
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ダークエネルギー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 16:45 UTC 版)
ダークエネルギーとは、惑星エーテルにフェイゾン隕石衝突時の強力なフェイゾンエネルギーによって誕生した平行世界・ダークエーテルに蔓延する、フェイゾンに酷似した性質を持つエネルギーである。色彩は黒紫色であり、主に気体(猛毒性の瘴気)や液体(ダークウォーター)として存在するが、時間の経過に伴い高硬度に凝固・結晶化する性質も持つ。 通常世界(ライトエーテル)の存在に対しては極めて強い猛毒性・腐食性を持ち、ダークエネルギーに耐性を持たない生物(ライトクリーチャー)は大気に接触しただけでも多大なダメージを受けてしまい、付着・凝固することで対象を固めてしまう麻痺能力を有している。ライトエーテル側の惑星エネルギー・ライトエネルギーを弱点とするが、ダークエネルギーもライトエネルギーを帯びた保護フィールド「セーフゾーン」の発生を妨害してしまう。 ダークエーテルの大気(瘴気)は基本的にフェイゾンの大気(瘴気)であるため、根本的にイングはフェイゾンに対して耐性を有している。そのため、イング族とダークエネルギーは、惑星エーテルに飛来したフェイゾンが何らかの変異を生じて誕生したものと推測されるが、詳しい発祥は不明である。
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