降水と気候
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 15:17 UTC 版)
セントジョンズ川は温暖湿潤気候帯にある。夏は気温が74°F (23 ℃) から92°F (33 ℃) の間にあり、冬は50°F (10 ℃) から72°F (22 ℃) にある。ただし、冬季に気温が氷点以下になることは10回程度ある。川の水温は気温に影響される。水温の平均は5°F (10 ℃) 0から95°F (35 ℃) であり、夏には高い。パラトカからジャクソンビルの間で川幅が広がると、航行には風が重要な要素となり、白波と凪いだ水面が普通に見られる。 晩夏から初秋にかけて雨が多い。フロリダ州の大西洋岸では、熱帯暴風雨やノーイースターの強風がよく起こる。セントジョンズ川は10マイル (16 km) から30マイル (48 km) 内陸にあるので、インディアンリバー郡から北のデュバル郡までを襲った嵐は雨を降らせ、セントジョンズ川に流れる。2008年の熱帯暴風雨「フェイ」は5日間で16インチ (410 mm) の雨を降らせ、その大半がメルボルン近くに降った。セミノール郡のジェニーバに近いセントジョンズ川は、4日間で水位が7フィート (2.1 m) 上昇し、記録破りとなった。サンフォードの近くの川は36時間で3フィート (90 cm) 上昇した。フェイは土砂降りだけでなく、川の平たい斜面があったために、中流域で厳しい洪水となった。しかし、通常のセントジョンズ川流域には年間50ないし54インチ (1,300 - 1,400 mm) の降水量であり、その半分が夏に降る。蒸発散の率は降水量に比例し、年間27ないし57インチ (690 - 1,450 mm) であり、その大半も夏に起こる。
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降水と気候
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/18 16:08 UTC 版)
降水は気温と並ぶ気候の主要な要素である。降水量や降水分布は地域や季節によって非常に大きな偏りがある。 全般的には、大陸の中央部よりも沿岸部や水蒸気の供給源である海洋上の方が降水量は多い傾向にある。また赤道付近が最も降水量が多く、緯度が高くなるほど気温が低く大気中の水蒸気量が少なくなるため降水量も少なくなる傾向にある。 ただ、大気大循環が地球規模で、季節風や地方風などが数千kmの規模で降水分布に影響を与えている。熱帯収束帯が支配的である赤道付近では年間を通して降水量が多く熱帯雨林が見られる。亜熱帯高圧帯が支配的である低緯度地域の特に内陸部や大陸西岸で降水量が少なく、植生がないまたは乏しい砂漠やステップなどの地域が多い。季節により亜熱帯高圧帯の支配下に入る地域では雨季と乾季が現れ、プレーリー、灌木林、サバナ(長草草原)などの低木林や季節性草原が広がる地域が多い。夏季に亜熱帯高圧帯の支配下に入る中緯度の大陸西岸は夏季乾燥・冬季湿潤で硬葉樹林が分布する。対して夏季に亜熱帯高圧帯の支配下に入る中緯度の大陸東岸は夏季に海洋性季節風が入り込むため年間を通して湿潤となる。 地形、特に高い山岳地帯は降水分布に大きな影響を与える。1,000~2,000mを超えるような山脈や高地があるとその風上側では地形性の上昇気流により降水量が増え(地形性降雨)、風下側では乾燥風が吹き下ろして降水量が減る(雨蔭)。インド北東部、ハワイ・カウアイ島Waialeale山、カメルーン・カメルーン高地など世界の顕著な多雨地帯は年間通してあるいは雨季に山脈の風上となる地域に多い。日本でも最多雨地である大台ケ原や屋久島をはじめ、多雨地域である九州・四国・紀伊半島南東山麓や北陸北西山麓は多雨期に風上となる。 低緯度や中緯度地域では積乱雲による降り方の変化が激しい驟雨性の降水(対流性降雨)が多くみられ、スコールや夕立などとして知られている。また低緯度や中緯度地域の島嶼や沿岸地域では、熱帯低気圧により強風を伴ったまとまった大雨がもたらされ、総雨量数百mm・平年数カ月分に達することがある。 高緯度地域では亜寒帯低圧帯が支配的となり、大陸西岸の方が降水量が多くなる。また比熱容量の大きい水域や暖流の効果で雪雲が発達し風下側の沿岸に大雪をもたらす湖水効果雪がみられ、語源となった北米五大湖南東沿岸、スカンジナビア半島、日本の日本海側など西岸で顕著である。 両極を中心とした高緯度地域や中低緯度の高山の一部では、気温が低いため降水が雪などの固体降水に限られ、夏季に地表付近のみ凍土が融けるツンドラ、年間を通して氷点下にある地域では万年雪や氷河がみられる。氷河地域では降水量は少ないものの、地吹雪により地表付近の雪が巻き上げられて移動する。
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