辰野口(長野県内優等列車)
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「国鉄165系電車」の記事における「辰野口(長野県内優等列車)」の解説
169系急行「かもしか」新急行色 飯田線のうち長野県内区間優等列車は、1961年に運転を開始した新宿 - 天竜峡間気動車準急「天竜」が最初である。同年には県都の長野市と飯田市方面を連絡する地域準急列車も「天竜」の愛称で設定され、長野 - 天竜峡間で運転を開始した。新宿直通列車は1968年に「こまがね」へ改称され、松本運転所165系付属4両編成での運転となった。 県内連絡列車は引き続き「天竜」の愛称が継承され、キハ57系・58系で運転されたが、1975年3月10日ダイヤ改正で山陽本線急行全廃余剰車や田町電車区波動輸送対応4両編成の神領電車区転入により「天竜」は電車化された。運用面では1往復のみ80系が充当された以外は「きそ」と共通運用を組む神領区付属4両編成が充当されたが、1982年11月15日ダイヤ改正で松本運転所に移管された。 「天竜」は当初の飯田線方面のみならず、小淵沢・茅野・上諏訪・松本・天竜峡・飯田・駒ケ根⇔松本・長野と時期によって複数の運転区間が存在した。 1986年11月1日ダイヤ改正で新宿直通「こまがね」は全廃となったが、長野県内急行は残され「天竜」5往復から急行「かもしか」3往復と快速「みすず」2往復に再編し、運転区間を富士見・茅野・上諏訪・天竜峡・飯田⇔長野に整理。「かもしか」は座席を新幹線から転用された転換クロスシートもしくはリクライニングシートへ交換したグレードアップ化を施工した上で塗装をクリーム10号地に緑14号の新急行色に変更した長野運転所所属4両編成へ運用移管が行われたが、「みすず」は松本運転所所属169系一般車を充当した。 長野運転所「かもしか」用編成 ← 富士見 天竜峡・長野 → 号車番号 1234 編成番号 クモハ169モハ168サハ165クハ169座席 N31 1 11 27 W12転換クロス N32 6 10 19 D23リクライニング N33 13 8 13 N34 16 5 3 N35 23 9 20 W12転換クロス JR化後の1988年3月ダイヤ改正で「かもしか」はすべて快速「みすず」に格下げされ愛称は消滅した。グレードアップ車も「みすず」に引き続き充当されたが、以後はローカル運用が主となり信越本線小諸 - 長野・篠ノ井線・中央本線・飯田線飯田以北で運用された。 1997年10月1日のしなの鉄道開業によりN31・N32・N35編成からサハ165形を抜いたクモハ169形+モハ168形+クハ169形x3本計12両が譲渡されたが、松本所から補完分同数となる車両が転入し以下の5編成配置となった。 長野総合車両所1997年N31 - N35編成一覧 ← 上諏訪・飯田 長野 → 編成番号 クモハ169モハ168サハ165クハ169備考N31 19 11 1 元松本A12編成 N32 21 10 14 元松本A13編成 N33 13 8 13 1986年から組成不変 N34 16 5 3 N35 26 9 24 元松本A14編成 太字書体:松本運転所からの転入車 松本転入車:R51簡易リクライニングシート N33・N34編成全車・N32編成サハ165形:D23リクライニングシート N31・N35編成サハ165形:D21リクライニングシート 主にN31編成が単独で、N32+N33編成は6両に組成された状態で波動輸送に、N34・N35編成はリニューアル工事で予備車が不足がちだった115系1000番台の代走に充当された。しかし1998年12月ダイヤ改正で代走運用も含め長野所属車の定期運用が終了し、以下の変更を実施。 サハ165形は編成から外され保留車となり1999年中に廃車 N33編成:しなの鉄道に譲渡 N31・N32・N35編成:三鷹電車区に転出 全運用が終了した松本運転所から3両編成x4本が転入し以下の編成番号を付与 松本A8→長野N31(車体更新セミクロスシート化改造車) 松本A10→長野N32(車体更新R51系簡易リクライニングシート装着改座車) 松本A11→長野N33(車体更新R51系簡易リクライニングシート装着改座車) 松本A7→長野N35(特別保全工事ボックスシート車) 以後は波動運用対応専従とされたが、2001年に特急「あずさ」「かいじ」へのE257系投入で183系・189系が波動用に転用されたことから、同年12月までに廃車となった。
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