譲渡に際しての改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 06:19 UTC 版)
「東急3700系電車」の記事における「譲渡に際しての改造」の解説
1975年(昭和50年)に第一次導入分としてデハ3700形3701 - 3708およびクハ3750形3751 - 3754の計12両が譲渡され、モ3880形3881 - 3888およびク2880形2881 - 2884として導入された。 モ3880形 (Mc)モ3880形 (Mc)ク2880形 (Tc)車番モ3881(デハ3701) モ3882(デハ3702) ク2881(クハ3751) モ3883(デハ3703) モ3884(デハ3704) ク2882(クハ3752) モ3885(デハ3705) モ3886(デハ3706) ク2883(クハ3753) モ3887(デハ3707) モ3888(デハ3708) ク2884(クハ3754) 導入に際しては、車体塗装のスカーレット1色塗装化・自動列車停止装置 (ATS) の名鉄仕様化のほか、先頭車として運用されるモ3880形奇数車およびク2880形について従来取付式であった後部標識灯を名鉄仕様の通過標識灯兼用の角形埋込式に改造し、前面に差込式の行先表示板受けおよび種別板受けを新設、モ3880形の前面貫通幌は撤去された。 また、前述の通り本系列は3両固定編成として運用されることから、編成中間に組成されるモ3880形偶数車については前照灯を撤去し、車内では主幹制御器(マスター・コントローラー)など運転台機器の一部が撤去され、また、ATSの整備対象からも除外されて事実上中間電動車となった。 その他、床下搭載の主要機器配置が本系列と名鉄AL車では左右反転していることから、主制御装置側(電気側)・空気制動装置側(空気側)の位置関係を統一する目的で、制御電動車モ3880形を新岐阜向きの先頭車として編成が組成され、名鉄に在籍する他形式における編成形態(制御電動車が豊橋向き、制御車が新岐阜向き)とは逆転したものとなった。 このように改造範囲は名鉄における運転取扱上必要最低限の部分に留められ、東急時代に天地寸法の小さい窓を持つ客用扉に交換された車両はそのまま存置されたほか、ヒンジが車端側にあり、開閉方向が名鉄標準とは逆になっている乗務員扉も手が加えられていない。また、前述の通り名鉄AL車とは電気連結栓の仕様が異なるほか、主制御装置は日立製作所MMC-H-10G、運転台主幹制御器はMC1と東急在籍当時の仕様のまま変化はなく、東洋電機製造ES系電動カム軸式制御装置を標準仕様とした名鉄AL車とは異なる。 1980年(昭和55年)には第二次導入分としてデハ3700形3709 - 3715およびクハ3750形3755の計8両が譲渡された。改造内容は第一次導入分と変化はないが、このグループは制御車がクハ3755(名鉄ク2885)1両のみであったことから、車種調整のためデハ3713を方向転換のうえ電装解除・制御車化改造を施工してク2886として導入し、なおも不足する制御車1両については東急3600系の制御車であるクハ3670形3671を併せて譲り受け、ク2887として導入、本系列は第一次導入分と併せて3両編成7本の陣容となった。 モ3880形 (Mc)モ3880形 (Mc)ク2880形 (Tc)車番モ3889(デハ3709) モ3890(デハ3710) ク2885(クハ3755) モ3891(デハ3711) モ3892(デハ3712) ク2886(デハ3713) モ3893(デハ3715) モ3894(デハ3714) ク2887(クハ3671) デハ3713を改造したク2886は、クハ3750形を種車とするク2881 - ク2885とは異なり前面が貫通構造であることが特徴である。またク2887の種車となった東急クハ3671は、戦災国電復旧車である3600系のうち1960年(昭和35年)以降に車体を台枠から新製して載せ替えたグループに属し、窓の上下に補強帯(ウィンドウシル・ヘッダー)のない鋼製屋根の全金属製車体と屋根上中央部に埋め込まれた埋込形の前照灯を特徴とした。
※この「譲渡に際しての改造」の解説は、「東急3700系電車」の解説の一部です。
「譲渡に際しての改造」を含む「東急3700系電車」の記事については、「東急3700系電車」の概要を参照ください。
譲渡に際しての改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/29 06:58 UTC 版)
「上信電鉄100形電車」の記事における「譲渡に際しての改造」の解説
西武451系にはオリジナルの制御付随車であるクハ1471形が存在したが、上信電鉄が当初購入した3編成6両はいずれも制御電動車クモハ451形であった。そこで上信電鉄においては1M1TのMTユニットで運用すべく西武所沢車両工場および自社工場において以下の改造が行われた。 西武時代に奇数番号であった車両を制御電動車のクモハ100形、偶数番号であった車両の電装を解除して制御付随車クハ100形とした。 クモハ100形は近代化工事完了後のスピードアップに対応するための出力増強を図るため、台車と主電動機を同時期に廃車になった西武501系の発生品であるTR25形空気ばね台車と出力128kWのMT30にそれぞれ換装した。 クハ100形は台車を西武の廃車発生品のTR11に変更した上で、電動発電機(MG)と空気圧縮機(CP)を移設して編成のMTユニット化を行った。 客室内に車掌スイッチを新設した。 ただし後述の事故の代替車として入線した105編成は当初よりクモハ+クハのMT編成で、クモハの台車は釣り合い梁式TR14A・主電動機はMT15系のオリジナルのままである。塗装は200形1次車の登場時と同じくクリーム地に窓周りや雨どい、車体裾にマルーンの帯を配し、そこに1000形に倣い運転台付近で斜めに下すアレンジを加えた物を採用した。
※この「譲渡に際しての改造」の解説は、「上信電鉄100形電車」の解説の一部です。
「譲渡に際しての改造」を含む「上信電鉄100形電車」の記事については、「上信電鉄100形電車」の概要を参照ください。
- 譲渡に際しての改造のページへのリンク