規格向上工事前後
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「阪急320形電車」の記事における「規格向上工事前後」の解説
1952年3月15日の宝塚線の大型車両運転開始に際し、神戸線から810系及び600形が入線した。320形は中間に51形の制御車である81 - 86を組み込んだ3両編成×6本を組成、今津線に転出した。ドアステップの取り付けにより車幅が約2.69mに拡大されている。 編成は以下の通り。 320-81-321 322-82-323 324-83-325 326-84-327 328-85-329 330-86-331 その後1954年と1955年には51形の610系への機器流用に際して制御車化された380形全車を81~86の代わりに中間に組み込んだ。しばらくは今津線の主力として運用されていたが、1956年2月に発生した庄内事件以降は、小型車の4両あるいは5両編成での運行が常態化したことから、両運転台で小回りがきき従来機器の互換性がなかった380・500形の両形式とも、両形式が610系製造に伴う床下機器交換で51形ベースの本形式と同等の性能になった。加えて、併結及び共通運用が可能となったことから、全車宝塚線に復帰した。この当時の宝塚線の旧型車は、前述の610系の製造や1956年から1958年にかけて登場した1200系の製造に際して形式間の床下機器交換を頻繁に行ったが、もとが51形ベースの本形式は機器交換の対象外となり、他形式がスペックを大きく変える中で唯一登場時とほぼ同じ性能を維持していた。 1950年代後半から1960年代初頭にかけては本形式と380形、500形の混結で4両あるいは5両編成を組んだほか、本形式のみの4・5両編成や本形式の中間に付随車化された1形や300形を組み込んだ4・5両編成など、バラエティに富んだ編成で宝塚線及び箕面線で運用された。しかし、宝塚線への1100系や2100系の増備、神戸線への2000系増備によるに920系の宝塚線転入に伴い1961年に7両が西宮車庫に転出、再び今津線での運行を開始したほか、伊丹線や甲陽線といった神戸線の支線区での運用を開始、1963年には全車宝塚線から転出して、これらの支線区が主な運行路線となった。 本形式は、1960年代後半に予定された神宝線架線電圧の直流1,500Vへの昇圧に際しては昇圧改造の対象外となり、1964年以降昇圧即応車として大量に増備された3000・3100系に置き換えられることとなった。
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規格向上工事前後
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「阪急500形電車 (2代)」の記事における「規格向上工事前後」の解説
戦後3~4両編成での運行が増加するにつれて、本形式のみの2,4両編成のほか、性能が同じ300形300~309や380形と連結した3両編成、550形との4両編成、1950年から1952年にかけて付随車化及び完全半鋼化改造が実施された1形を中間に組み込んだ3両編成を組成した編成が現れるようになった。また、1951年には550形の最終増備車である565が登場し、564と2両編成を組むことになったことから、530は再び連結相手を失うこととなった。今度は再度偶数向きに方向転換を行って撤去していたパンタグラフと制御器を装備、貫通路を閉鎖して528の梅田側に連結されて530-528-529で3両編成を組むこととなった。 1952年の規格向上工事の際には、ドア部分に従来の引き出し式のステップに替えて固定式のステップを取り付けたことから、車体幅が約2.69mに拡大されている。この前後に1形を組み込んでいた編成は、1形を51形や300形の中間車として供出するために編成から外したことから、530-528-529の3両編成を除いて再び全車2両編成を基本に、前述の組み合わせで運行されていた。 1953年から1956年にかけて、51形の610系への鋼体化改造が行われたが、その際、51形が履いていたブリル27MCB2台車の荷重負担能力の関係で、本形式がそれまで履いていたH-5などの住友製鋳鋼台車を610系に譲り、代わりに51形から捻出されたブリル27MCB2を履くことになり、併せて電装品も51形と振り替えて、モーターはGE-263を4基、制御器はPC-5を装備することとなった。ただ、51形のうちブリル27MCB2を履いていたのは51~74の24両だったことから、不足分については電動貨車のものを流用している。振替工事は1952年8月に行われた530-528-529の3連を皮切りに順次実施、スペックダウンはしたものの、51形と同じ電装品を用いていた320形や300形310~319と機器統一が行われて連結可能となったことから、82kw級モーター4基を搭載して1形2両を中間に組み込んだ300形300~309以外の小型車を同一グループとして運用することができるようになり、運用効率の向上に寄与した。この過程で一部の編成は51形の中間に組み込まれていた1形を組み込み、再び3両編成を組むこととなった。また、その後しばらくして奇数車のパンタグラフが撤去され、奇数車の単独走行は不可能となった。
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