西ローマ帝国への攻撃とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 西ローマ帝国への攻撃の意味・解説 

西ローマ帝国への攻撃(405・406年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 13:44 UTC 版)

ラダガイスス」の記事における「西ローマ帝国への攻撃(405406年)」の解説

詳細は「フィレンツェ包囲戦 (405年)」および「フィエーゾレの戦い (5世紀)」を参照 ラダガイススの軍には、戦闘員だけでなく、女性子供含めた多く非戦闘員加わっていた。コンスタンディヌーポリ総主教フォティオス1世は『図書総覧ビブリオテーケー)(英語版)』の中で、ラダガイススが約1万2000人の貴族従えていたと述べており(詳細後述)、一方でアウグスティヌスはその数を十数万人とし(『神の国第5巻・第23章)、オロシウスによれば20万人『歴史』第7巻)ゾシムス40万人と言っているが、いずれも信憑性ないようである。敗戦後1万2000人の兵士ローマ軍に加わわったことと、上記通り相当数兵士奴隷として売られたことを考慮し、この種の部隊通常の非戦闘員割合に従うと、ゴート軍は総人口10万人に対し2万人以上であったはずである。 『神の国』の同章ではエピルスゴート族リーダーであるアラリック西ゴート族軍隊とともにイリュリクムビザンツ帝国から買収せんとしていたスティリコ接近待っていたとされるがこの計画ラダガイスス攻撃により崩れ去ったという。 ラダガイスス405年行軍開始しフン族圧力から逃れてバルカン経由せずにイタリア侵攻したことからおそらくカルパティア山脈より西のパンノニア平原のどこかから出発し発見され貨幣分布から、東ノリクムと上パンノニア英語版)の間の地域横断し、軍の前進から逃れた多く難民先導されアルプス横断した思われるゴート人アクイレイア経由イタリア入りポー川流域到達するとほとんど抵抗受けず、おそらく半年以上にわたって北へ移動し補給することができた。ラダガイススはついにフィレンツェまで進出しローマ軍到着したときには包囲され今にも降伏しようとしていた。 この頃、フラウィア・ソルウァ(Flavia Solva)は焼け落ち、ほとんど廃墟化し、アグントゥム(Aguntum)は火災壊滅的な被害受けたアルプス山脈越えて進軍してきたラダガイススの軍に先立ち不特定多数難民逃亡した同時代の人々は、アリウス派キリスト教徒ラダガイススの軍に入り更にその軍は拡大した述べている。このような状況推移受けてローマ人の間には反キリスト感情広がったオロシウス記述には「ローマ帝国要塞脅かしたとき、異教徒は皆、疑念抱いた豊富な力と神々支えによって強力な敵が来たのだ。すべてが嘆き満たされ直ち犠牲刷新厳粛な実行語られ不届き者市中憤慨しキリストの名は至る所で侮られた。」とある。 ラダガイススの軍は、西ローマ帝国が軍を動員している間、少なくとも6ヶ月北イタリア支配していたが、最終的にフィレンツェ辿り着き包囲行ったラダガイスス深刻な脅威直面し当時西ローマ帝国事実上支配者であった一部ヴァンダル出身ローマ将軍スティリコは、大軍調達迫られ406年4月皇帝ホノリウス勅令により、志願兵募集が行われ、30連隊ヌメリ)、総勢15,000人が現在のリグーリア州からティキヌム現在のパヴィア)に集結しゴート族サルス指揮するアラン族補助部隊、さらに同盟国であるウルディン率いフン族によって編成された。ラダガイスス長きわたって自由に行動できたのは、スティリコ軍隊編成するのに時間かかったためと思われるが、この軍の到着状況一変したゴート軍は包囲解いてフィエーゾレ周辺山地後退せざるを得なくなり、そこで今度封鎖されてしまった。また、オリンピオドルスの記述によればスティリコゴート族首長たちを説得して味方変えさせたということである(後年ではさらに見解改めている)。フィエーゾレにおける戦闘の経過については諸説ある(歴史学者ピーター・ヘザーは、ラダガイスス逃亡図ったのは、軍内の反乱よるものだろうと推測している一方でオロシウス飢えにより戦わずして軍が壊滅したとしている)が、ラダガイスス結局逃げようとしたところを捕らえられ405年406年8月23日処刑され息子たち一部同時期に処刑されている。アラリック1世は、条約によりイリュリクム赴任したため、この一連の動向全体通じて動き見せなかった。

※この「西ローマ帝国への攻撃(405・406年)」の解説は、「ラダガイスス」の解説の一部です。
「西ローマ帝国への攻撃(405・406年)」を含む「ラダガイスス」の記事については、「ラダガイスス」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「西ローマ帝国への攻撃」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「西ローマ帝国への攻撃」の関連用語

1
ラダガイスス 百科事典
6% |||||

西ローマ帝国への攻撃のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



西ローマ帝国への攻撃のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのラダガイスス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS