舞姫_(森鴎外)とは? わかりやすく解説

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舞姫 (森鷗外)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/05 07:37 UTC 版)

舞姫』(まいひめ)は、森鷗外短編小説1890年明治23年)1月号の『国民之友』に発表。ドイツに留学した青年男性の手記の形をとり、生い立ちからドイツでの経験までを綴る。高雅な文体と浪漫的な内容で、鷗外初期の代表作とされる。


注釈

  1. ^ 豊太郎が散歩した「獣苑」はベルリンの都市公園ティーアガルテン(Tiergarten)を指す。クロステル巷(Klosterstraße)の古寺については諸説あるが、マリエン教会(Marienkirche)とする説もある。後述の六草によればガルニゾン教会。
  2. ^ 当時のパラノイアの定義と、現代の定義は異なるとされている
  3. ^ 初出(『国民之友』)等では「ブリヨオトジン」(: Blödsinn, 痴呆)。
  4. ^ 天方のモデルを山縣有朋とする説が有力。山県訪欧時の随行医官は鷗外の生涯の友人賀古鶴所(かこつるど)であった。賀古鶴所は日本における近世耳鼻咽喉科の創始者。歌人でもあり、『ヰタ・セクスアリス』の古賀のモデルとしても知られる。
  5. ^ かつては日本に限らず、主要港で発行される新聞には、寄港する船舶の乗客名簿が記載されていることが多かった。復刻版『ジャパン・ウィークリー・メイル』 を参照。「横浜港に出入港する船とその乗客のリストからは、来日した外国人の動向のみならず、海外に渡航した日本人に関する非常に貴重な情報も得られます。」
  6. ^ 作品中にエリスをユダヤ人とする記述はないが、それを示唆するサインがあるとする論考があった。荻原雄一編著『舞姫 エリス、ユダヤ人論』至文堂、2001年5月。ISBN 4-7843-0207-7 。ユダヤ人説はNHKの番組でも紹介された。今野勉『鷗外の恋人 百二十年後の真実』日本放送出版協会、2010年11月。ISBN 978-4-14-081442-0 
  7. ^ ベルリンの教会公文書館等の調査で確認したとする。六草いちか:『鷗外の恋 舞姫エリスの真実』2011-03-08 講談社 ISBN 978-4-06-216758-1
  8. ^ 六草は、エリーゼとみられる女性の写真(41歳-52歳頃)も発見した。六草『それからのエリス いま明らかになる鷗外「舞姫」の面影 』2011-09-04 講談社 ISBN 978-4-06-218595-0“森鴎外の「舞姫」モデルの写真か 独在住の六草さんが発見”. 47NEWS. 共同通信. (2013年8月29日). https://web.archive.org/web/20141104044857/http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013082901001270.html 
  9. ^ 山崎は『舞姫 現代語訳』(ちくま文庫、2006年)の解説でユダヤ人説に肯定的であった。
  10. ^ 131.エリスという名前 、またはHoozawa-Arkenau, Noriyo. 2017. Aufhebung der Diglossie in Japan. Hamburg. p.400-403。同作品を鷗外はドイツ語レクラム文庫から重訳したが、その主人公の名前がエリス(Ellis)である。これはケルト語系の名前である。

出典

  1. ^ 『舞姫』:新字旧仮名 - 青空文庫
  2. ^ a b 『鷗外』89号,pp.54-60, 2011-07-31、森鷗外記念会
  3. ^ a b 高島俊男:「森鷗外のドイツの恋人」、お言葉ですが・・・ 別巻5 漢字の慣用音って何だろう?、pp.128-164、2012-07-05、連合出版
  4. ^ 植木 2000今野 2010川本裕司 (2010-11--5). “「舞姫は15歳」説に新証拠 刺繍用型金にイニシャル”. 朝日新聞. http://book.asahi.com/clip/TKY201011110203.html 2013年1月22日閲覧。 
  5. ^ 海老沢類 (2011年3月10日). “鷗外「舞姫」エリス特定? 教会の出生記録に名前、“別れ”後の職業も合致 独在住ライターが確認”. MSN産経ニュース. http://sankei.jp.msn.com/life/news/110310/bks11031005000001-n1.htm 2011年3月10日閲覧。 
  6. ^ “鴎外「舞姫」モデルの晩年明らかに=ベルリン在住のライターが調査”. 時事通信ニュース. (2012年11月6日). http://www.jiji.com/jc/zc?k=201211/2012110600062&g=soc=2012-11-06 
  7. ^ 大日本帝国憲法と森鷗外蓮沼啓介、日本大学法科大学院「法務研究」 第14号 2017. 1
  8. ^ http://booklog.kinokuniya.co.jp/kato/archives/2012/07/post_305.html
  9. ^ a b c d e 文豪森鷗外とTEEKANNEとをつなぐものとは?ベアーテ・ヴォンデ(ベルリン森鷗外記念館副館長)、ティーカネン
  10. ^ 埼玉ゆかりの偉人 埼玉県公式サイト
  11. ^ 広瀬毅彦「北尾次郎周辺から見た『舞姫』成立過程」『北尾次郎ルネサンスプロジェクト研究報告書』第1巻、2016年、132-105頁、CRID 1010000782264597763 
  12. ^ 石橋「舞姫」(『国民之友』1890年2月、72号)[1]。「其主人公が薄志弱行にして精気なく誠心なく随ツて感情の健全ならざるは予が本篇の為めに惜む所なり。」
  13. ^ 石橋忍月及び森鷗外の全集に所収。研究書として、嘉部 1980などがある。
  14. ^ 東映アニメ、新生「画ニメ」のDVDソフトを8月発売 -第1弾はFFの天野喜孝ら10作品。静止画主体のアニメ、AV watch、2006年5月30日。



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