カズイスチカとは? わかりやすく解説

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カズイスチカ

作者森鴎外

収載図書鴎外全集 第8巻 小説・戯曲 8
出版社岩波書店
刊行年月1987.7

収載図書灰燼 かのように森鴎外全集 3
出版社筑摩書房
刊行年月1995.8
シリーズ名ちくま文庫

収載図書森鴎外
出版社筑摩書房
刊行年月2000.10
シリーズ名明治文学

収載図書短編名作選―1885-1924小説の曙
出版社笠間書院
刊行年月2003.4

収載図書雁・カズイスチカ
出版社教育出版
刊行年月2003.10
シリーズ名読んでおきたい日本名作

収載図書山椒大夫高瀬舟 77改版
出版社新潮社
刊行年月2006.6
シリーズ名新潮文庫


カズイスチカ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/17 05:22 UTC 版)

カズイスチカ』は、森鷗外の短編小説。1911年(明治44年)2月『三田文学』上で発表された。

あらすじ

医学士である花房は、かつて千住で開業医をしていた父親を手伝ったことがあった。つまらない老人にすぎないと思っていた父に、経験に培われた眼と、瑣末な日常のことにも全身全霊を打ち込む有道者の姿勢があることに気がついた彼は一転して父を尊敬するようになった。父の代診として診察した「落架風」(=顎関節脱臼)、「一枚板」(=破傷風)、「生理的腫瘍」の話が、季節の移り変わりとともに「カズイスチカ」(:casuistica :casuistics 医学用語で「個々の症例の記録および研究(の報告)」)として[1]回顧される。

概論

1911年(明治44年)1月15日脱稿[2]。『三田文学』での発表から2年後の1913年(大正2年)に『分身』に収められて出版された。比較文学者の芳賀徹はこの作品が新井白石の『折たく柴の記』に対する感銘から生まれたと推測している[3]ほか、佐伯彰一も『日本人の自伝』中の新井白石の章で「『折たく柴の記』における、おどろくべく鮮明な父親像は、たとえば鷗外の短編「カズイスチカ」の老医、視点人物たる花房医学士の父の「翁」の扱い、描き方とほとんど重なり合うものである」[4]とした上で両者を比較し、共通のテーマを見出している。

脚注

  1. ^ (英語) casuistics, (2023-01-16), https://en.wiktionary.org/wiki/casuistics#English 2024年11月17日閲覧。 
  2. ^ 竹盛天雄 編『森鷗外必携』學燈社、1990年2月、199頁。ISBN 4-312-00528-1 
  3. ^ 島田謹二ほか 編『比較文学読本』研究社、1973年、194頁。全国書誌番号: 75012886 
  4. ^ 佐伯彰一『日本人の自伝』講談社〈講談社学術文庫〉、1991年8月、153頁。 ISBN 4-06-158984-9 

関連項目

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