自動車保有(普及)台数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 03:18 UTC 版)
第二次世界大戦による大量破壊の翌年の1946年における自動車登録台数は約5千万台で、1955年に1億台を超え、1967年には2億台、1979年には4億台、1986年には5億台となり、24年後の2010年には10億台を超えた。 この間に各国で人・物資輸送の主体が鉄道から自動車へと転換し、総人口の増加、自動車普及率の向上とも相まって自動車登録台数が飛躍的に増加していった。 登録台数・自動車保有率の推移年度登録台数世界人口1台あたりの人口備考1945 0.5億台 23.5億人 47 人口はWorld population in 1945による。 1955 1億台 27.7億人 27.7 1960 30億人 24.4 1967 2億台 34.2億人 17.1 1966年の人口値 1979 4億台 44.5億人 11.1 1980年の人口値 1986 5億台 48.6億人 9.7 1985年の人口値 2002 8億台 62.4億人 7.7 2010 10億台 69億人 6.9 2030 20億台 83億人 4.2 17億台とする予測もある。その場合4.9人に1台。 1台あたりの人口の数値は1960年と2002年のもの以外は登録台数の有効桁数を一桁で計算しているので、大まかな数値である。 20世紀末からは中国の経済成長に伴い、中国での自動車生産も始まり21世紀初頭には米国に次ぐ自動車保有国となった。2010年の中国の自動車登録台数は前年比27.5%増と大幅な伸びを示しているが、中国における人口あたりの普及率は未だに低く、さらなる増加が見込まれている。中国に並ぶ人口大国のインドでも経済成長が著しく大きく登録者台数を伸ばしているが自動車保有台数は中国の約3分の1である。中国についで増加台数の多い国はブラジルで2010年には250万台増加した。 2012年末における世界の乗用車、トラック・バスを含む四輪車保有台数は約11億台で、6.3人に1台の保有率となっている。11億台の内訳は乗用車が7億7332万台、トラック・バスが3億4123万台で、乗用車の普及率は9.1人に1台となっている。自動車の普及の著しい北アメリカ、西ヨーロッパ、日本、豪州では乗用車の普及率は約2人に1台であるが、米国に次ぐ自動車保有国である中国では人口あたりの乗用車保有率は約26人あたり1台である。 参考までに二輪車(自転車を除く)の保有台数(2011年または2012年)は全世界で約2億台から4億台と推定されており、中国に約1億台(1台あたり13人、以下同)、インドネシアに約7598万台(3人/台)、タイ1924万台(4人/台)、台湾1514万台(1.5人/台)、日本1199万台(11人/台)、マレーシア1059万台(3人/台)、イタリア858万台(7人/台)となっている。 自動車の地域別保有台数を以下の表で示す。 なおICCTの2013年の報告書では自動車をLight-duty(軽量車両)とHeavy-duty(重量車両)に2分して集計している。米国の環境庁(EPA)によるLight-dutyの分類は車重8500ポンド(約3.8トン)以下の自動車であり、ほぼ日本で普通免許で運転できる自動車に相当する。Heavy-dutyはバスや大型トラックといった業務用の車両と見なせる。前述した日本自動車工業会による乗用車とトラック・バスとの分類とは異なることに留意。 国・地域別の自動車保有台数 2010年実績と2030年予測 (単位:百万台)2010年保有台数2030年予測対10年度増減率軽量車重量車合計シェア軽量重量合計シェア軽量重量カナダ 19 3 22 2% 30 4 34 2% 59% 23% 米国 231 12 243 24% 280 15 295 17% 21% 27% メキシコ 22 3 25 2% 39 5 43 3% 75% 60% 中南米 20 8 28 3% 37 14 51 3% 83% 74% ブラジル 28 2 30 3% 50 3 53 3% 80% 33% EU27カ国 239 35 274 27% 313 41 354 21% 31% 17% EU外欧州 28 6 34 3% 60 8 69 4% 116% 40% ロシア 34 6 40 4% 80 7 87 5% 136% 17% 中国 59 17 76 7% 189 32 221 13% 221% 87% 日本 58 17 75 7% 57 16 73 4% -1% -6% 韓国 15 5 20 2% 29 11 40 2% 95% 116% インド 15 5 20 2% 105 19 124 7% 600% 276% アジアその他 40 18 58 6% 89 34 123 7% 122% 89% 中近東(エジプトを含む) 26 7 33 3% 68 17 85 5% 161% 142% アフリカ 21 10 31 3% 33 15 48 3% 56% 49% オーストラリア 12 3 15 1% 19 3 23 1% 61% 16% 合計 867 157 1024 100% 1,479 243 1,722 100% 71% 55% 2010年の集計では米国とEU27カ国が2大自動車保有地域である。EU27カ国の大半は独・仏・英・伊・西(=スペイン)の5カ国であり、新車登録の75%はこの5カ国によるものである。EU27カ国には世界の27%の2.7億台、米国には同24%の2.4億台があった。これに続くのが国土面積や人口で比較にならないが中国と日本である。それぞれ76百万台、75百万台で約7%のシェアであった。次は日本より人口が1割強多く最大の国土を持つロシアで保有台数は約4千万台であった。 2030年にかけては、EU27カ国および米国では2-3割の増加でそれぞれ3.5億台、3.0億台、中国は約3倍の2.2億台、インドは約6倍の1.2億台となると推定されている。ついでロシア87百万台、2010年比微減となると予想される日本の73百万台、1.8倍の53百万台となるブラジルなどが続く。経済成長の著しい韓国では2030年には普及率が日本など自動車先進国と並び倍増の4千万台となると予想されている。
※この「自動車保有(普及)台数」の解説は、「自動車」の解説の一部です。
「自動車保有(普及)台数」を含む「自動車」の記事については、「自動車」の概要を参照ください。
- 自動車保有台数のページへのリンク