自動車会社の成功と国家技術力競争とは? わかりやすく解説

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自動車会社の成功と国家技術力競争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 08:56 UTC 版)

自動車競技」の記事における「自動車会社の成功と国家技術力競争」の解説

現在、国際自動車連盟 (Fédération Internationale de I'Automobile, FIA) の前身となる国際自動車公認クラブ協会 (Association Internationale des Automobile Clubs Reconnus, AIACR) が設立されたのは1904年であるが、毎年恒例会議の中で特に議題になっていたのが自動車会社自動車レースへの関心の高さであったそれまでレース興行的成功と、フランスドイツイギリスイタリアアメリカなどの自動車会社成功はすなわち自動車会社技術力象徴として扱われたため、自動車技術発展同時に自社宣伝効果にも莫大な意義があるということは明白だったからである。そのためAIACR自動車選手権必要性認め1923年に「ヨーロッパグランプリ」という名目前年イタリア完成したばかりのサーキットであるアウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ初開催した。このヨーロッパグランプリ1930年までの間にフランスリオンベルギースパ・フランコルシャンスペインサン・セバスティアンなどで開催された。これらのグランプリ1931年に「Championship = 選手権」としてまとめられヨーロッパ・ドライバーズ選手権として年間通して争われるようになったグランプリ選手権通じて国際的な注目得たい自動車会社の各マシンナショナルカラー塗られ自動車使った工業先進国技術力の高さを表した。この傾向は特に1930年代入ってからナチス・ドイツメルセデス現在のメルセデス・ベンツ)、アウディアウトウニオン)が自国技術力他国見せつける国威発揚の場として使われた。ヨーロッパにおける自動車の速度記録1928年イギリスマルコム・キャンベル記録した281.44 km/h最後となっていたが、ナチス・ドイツでは1934年メルセデス・ベンツ・W25駆るルドルフ・カラツィオラが317.460 km/h記録また、アウトウニオンフェルディナント・ポルシェ起用してアウトウニオン・Pワーゲン開発1937年にはベルント・ローゼマイヤーアウトウニオン・Pワーゲン駆って401.9 km/h記録した。しかし、ヨーロッパ中心とした世界情勢暗雲垂れ込め第二次世界大戦勃発しヨーロッパにおけるグランプリ1939年から終戦まで開催されることはなかった。南米では1940年から1942年まで開催され1940年サンパウログランプリ冠してブラジルインテルラゴス・サーキット開催された。1941年にはブラジルでリオデジャネイログランプリとアルゼンチンでブエノスアイレスグランプリが開催され1942年にはブエノスアイレス加えサンタフェグランプリが開催された。その後大戦世界的な激化により終戦まで全てのグランプリ中止された。

※この「自動車会社の成功と国家技術力競争」の解説は、「自動車競技」の解説の一部です。
「自動車会社の成功と国家技術力競争」を含む「自動車競技」の記事については、「自動車競技」の概要を参照ください。

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