砂原良徳とは? わかりやすく解説

砂原良徳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/24 19:42 UTC 版)

砂原 良徳
出生名 砂原良徳
別名 まりん、良徳砂原(よしとく すなはら)、まりんジェット吉
生誕 (1969-09-13) 1969年9月13日(55歳)
出身地 日本北海道札幌市
学歴 北海高等学校卒業
ジャンル テクノ
職業 音楽プロデューサー
マスタリング・エンジニア
担当楽器 キーボード
プログラミング
活動期間 1991年 -
共同作業者 TESTSET(2022年 - )
METAFIVE(2014年 - )
電気グルーヴ
1991年 - 1999年
公式サイト http://ysst.info/
YMO
クラフトワーク
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砂原良徳 / Yoshinori Sunahara
YouTube
チャンネル
活動期間 2021年5月7日 -
ジャンル 音楽
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砂原 良徳(すなはら よしのり、1969年9月13日 - )は、日本テクノミュージシャンマスタリング・エンジニア1991年から1999年まで電気グルーヴのメンバーとして活動。「日本プロ音楽録音賞」ベストパフォーマー賞受賞者[1]。2022年よりTESTSETのメンバーとしても活動中[2]。愛称は「まりん[3]

略歴

北海道札幌市豊平区出身[4]。小学4年の時、地元のロボット展示会で耳にしたYMOの『中国女』が、自らの音楽的な出発点だという[4]。中学生でシンセサイザーを始め、YMOやクラフトワークなどの、テクノポップニューウェーブの影響を強く受ける。

1991年、平沢進のコンサートツアー「ヴァーチュアル・ラビット・ツアー」でのサポートメンバーを経て平沢から解凍後のP-MODELへ加入の打診を受ける。だが、かねてから交流のあった石野卓球1991年春に渡したデモテープをきっかけにCMJK脱退後の電気グルーヴへ同年夏にメンバーとして加入[5]。8年間の活動後、フランスで開催された音楽ビジネスの国際見本市「MIDEM」でのライヴを最後に1999年4月2日付で正式に脱退。

本格的な本人名義によるソロ活動は1995年から。ソロデビュー作『CROSSOVER』ではアナログシンセの使用を制限し、サンプリング主体によるモンド・ラウンジ路線の作品を発表し大きな話題を集めた。その傾向は電気グルーヴ本体の活動にも影響を与えている。 バンド脱退後に発表したアルバム『LOVEBEAT』ではよりシンプルなエレクトロニック・サウンドへと進化。日本国内のみならずドイツのBungalowレーベルから全アルバムがリリースされている。その一方、SUPERCARACOなど他アーティストのプロデュースでも活躍中。リミキサーとしてはYMO、テイ・トウワ(TOWA TEI)リップスライムFantastic Plastic Machine福富幸宏高橋幸宏ピチカートファイヴGREAT3コーネリアステレックス森若香織李博士矢野顕子ColdcutDE DE MOUSEフルカワミキサカナクション土岐麻子東京事変椎名林檎など多数の作品を手掛ける。

小山田圭吾とは1990年代後半より親交が深い。リミックス以外で表立った共演はなかったが、2010年に小山田のアルバム『FANTASMA』のリマスターを担当した。

2014年から、高橋幸宏、小山田圭吾、テイ・トウワ、ゴンドウトモヒコLEO今井らと共にMETAFIVEのメンバーとしても活動している。

2021年、8月20日相対性理論のギタリストの永井聖一と、GREAT3のドラマーにして高橋幸宏とLEO今井とも縁が深い白根賢一をサポートメンバーに迎え、『METAFIVE(砂原、LEO今井)』でフジロックフェスティバル'21のホワイトステージに出演[6]

同年の8月22日にはフジロック'21のセトリ最後の出演者として『砂原良徳』名義でレッドマーキーステージにて公演[7]

2022年2月より、フジロック'21特別編成版のMETAFIVEを『TESTSET(砂原良徳×LEO今井×白根賢一×永井聖一)』と命名し、メンバーの一員として活動を開始[2]

同年12月6日、『LOVEBEAT 2021 Optimized Re-Master』の360 Reality Audio版の中から「LOVEBEAT」が「日本プロ音楽録音賞」ベストパフォーマー賞を受賞[1]

エピソード

クイズ番組カルトQ』のYMO特集で優勝している。序盤は苦戦するも、点数がランクアップする問題に差しかかると正解を連発。他の回答者をごぼう抜きにし、最終問題の段階で既に優勝を確定させる点数を獲得した。

作品

ソロ活動

シングル

シングル(アナログ)

2ndアルバム『TAKE OFF AND LANDING』の予告編という扱いだが、実際は同作冒頭に登場する『新宿都庁跡の地下に建てられた架空の空港』のノベルティとして製作された港内案内レコードという設定で、音楽作品というよりもSF作品と呼べる内容。豪華なブックレットとステッカー(実在の航空会社のロゴ)のついたピクチャー盤。全体のデザインも含め、常盤響とのコラボレーション作という趣が強い。砂原自身「こういうものが欲しかった」という物欲を満たすために製作したと発言し、半ばコスト度外視で、極少数のみリリースされた貴重な一枚。B面にはアルバム「CROSSOVER」のダイジェスト・カットアップを収録。

  • JOURNEY BEYOND THE STARS - 1998年
  • CRIPPER'S DISCOTIQUE BREAK - 1999年

ドイツの音楽レーベルBungalow(バンガロウ)からのリリース。サンプリングの権利関係で、現在は『hypnotize』というタイトルでカヴァー扱いとなった。

  • LOVE BEAT - 1999年

ドイツBungalowからのリリース。2001年リリースのアルバム『LOVEBEAT』収録の表題曲とは同名異曲で、日本盤には未収録。電気グルーヴ脱退後初のリリースとなりファンの話題をあつめたが、実際には電気グルーヴ在籍時にとあるファッションショーのために書き下ろされた曲が後になってリリースされたものである。

ドイツBungalowからのリリース。12インチシングル盤。ドイツにおいてはアルバム『LOVEBEAT』(日本盤は2001年、ドイツ盤は2002年リリース)に先行する形で発売された。A面にはアルバム『LOVEBEAT』表題曲の長尺版「Lovebeat (Not Space) - Deep And Long」を、B面には同アルバムより「In And Out」・「Balance」をそれぞれ収録している。

アルバム

# 発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
1st 1995年9月1日 CROSSOVER KSC2-130
2nd 1998年5月21日 TAKE OFF AND LANDING KSC2-205
3rd 1998年11月11日 THE SOUND OF 70's KSC2-243
4th 2001年5月23日 LOVEBEAT KSC2-387
BEST 2007年3月21日 WORKS '95-'05 KSCL-1121~2
サウンド・トラック 2009年7月29日 No Boys, No Cry Original Sound Track
Produced by Yoshinori Sunahara
KSCL-1420 映画『ノーボーイズ,ノークライ』のサウンドトラック
5th 2011年4月6日 liminal KSCL-1666~7【初回生産限定盤】
KSCL-1668
リマスター 2021年9月15日 LOVEBEAT 2021 Optimized Re-Master MHCL-30686~7【初回限定生産盤】
MHCL-30688【通常盤】
MHJL-190~1【完全生産限定盤/アナログ盤】
配信
自身によるミキシング・リマスタリング。形態ごとに収録内容が異なる

ユニット

ステレオタイプ(佐藤大とのユニット)によるもの

MIDNIGHT BOWLERS(常盤響とのユニット)によるもの

FROM TIME TO TIME (田中純とのユニット)によるもの

  • BEAT BOX 1995年
  • FROM TOP TO TOE 1995年

ゲームミュージック

劇伴

サウンドトラック担当。
テレビドラマの劇伴を担当。同番組のDVDBlu-rayボックスには、オリジナルサウンドトラックCDを同梱。また、砂原は第6話にカメオ出演している。
  • 2014年 YKK presents FASTENING DAYS 1-4
サウンドトラック担当。
  • 2025年 NHKスペシャル オウム真理教 狂気の“11月戦争”
音楽担当。

機材遍歴

  • AKAI X-7000
  • AKAI s-1000
  • AKAI s-3200
  • AKAI s-6000
  • ARMEN 1200 Sound
  • ARP Odyssey
  • ARP 2600
  • CASIO CZ-5000
  • CASIO RZ-1
  • Casio VZ-1
  • Clavia nord lead
  • Clavia nord lead 3
  • Dave Smith Instruments Prophet-08
  • E-MU Vintage Keys
  • KAWAI XD-5
  • KORG DDM-110
  • KORG VC-10
  • KORG MS-20
  • KORG MS-10
  • KORG M1r
  • KORG DVP-1
  • KORG DSM-1
  • KORG MS2000
  • KORG TR-Rack
  • KORG TRITON-Rack
  • KORG r3
  • KORG Minilogue
  • KORG Minilogue XD
  • Moog Micro Moog
  • Moog Mini Moog
  • Nektar PANORAMA P4
  • Nektar PANORAMA T4
  • QUASIMIDI QUASAR
  • Roland Juno-106
  • Roland MC-50
  • Roland S-330
  • Roland Jupiter-8
  • Roland MC-202
  • Roland SH-2
  • Roland VP-330
  • Roland TB-303
  • Roland TR-606
  • Roland TR-909
  • Roland TR-808
  • Roland JV-1080
  • Roland XV-3080
  • SEQUENTIAL CIRCUITS Prophet-600
  • SEQUENTIAL CIRCUITS Prophet-5
  • YAMAHA Reface CS
  • YAMAHA 02R
  • YAMAHA 01v/96
  • Opcode Vision
  • Apple Logic
  • Steinberg Cubase
  • Presonus studio one

関連項目

出典

  1. ^ a b 砂原良徳、「日本プロ音楽録音賞」でベストパフォーマー賞を受賞 立体的な音場に没入できる新しい音楽体験を提示 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス”. SPICE(スパイス)|エンタメ特化型情報メディア スパイス. 2023年1月8日閲覧。
  2. ^ a b TESTSET(砂原良徳×LEO今井×白根賢一×永井聖一)|イベント詳細|ビルボードライブ東京|Billboard Live(ビルボードライブ)”. Billboard-LIVE | ビルボードライブ. 2023年1月8日閲覧。
  3. ^ 編集部, TV Bros (2021年10月28日). “『KERAさん逃げて30周年』から読み解く、まりんこと砂原良徳 最新作『LOVEBEAT 2021 Optimized Re-Master』”. 【TV Bros. WEB】. 2023年1月8日閲覧。
  4. ^ a b 読売新聞 2011年4月22日夕刊12面「砂原良徳を変えたイエロー・マジック・オーケストラ」
  5. ^ KB SPECIAL キーボード スペシャル 1993年6月号
  6. ^ FUJIROCKERS.ORG. “METAFIVE(砂原良徳×LEO今井)”. FUJIROCK EXPRESS '21 | フジロック会場から最新レポートをお届け. 2021年10月4日閲覧。
  7. ^ FUJIROCKERS.ORG. “砂原良徳”. FUJIROCK EXPRESS '21 | フジロック会場から最新レポートをお届け. 2021年10月11日閲覧。

外部リンク


砂原良徳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 06:38 UTC 版)

電気グルーヴ」の記事における「砂原良徳」の解説

CMJK後継プログラマーとして参加愛称は「まりん」。電気グルーヴのオールナイトニッポン内でも一貫してまりんと呼ばれていたが、砂原オールナイトニッポン二部時代パーソナリティとしてほとんど姿を現さなかった。作風テクノ化すると、キーボーディストとしての露出多くなった。

※この「砂原良徳」の解説は、「電気グルーヴ」の解説の一部です。
「砂原良徳」を含む「電気グルーヴ」の記事については、「電気グルーヴ」の概要を参照ください。

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