日本の海上輸送の状況とは? わかりやすく解説

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日本の海上輸送の状況

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 22:12 UTC 版)

竹一船団」の記事における「日本の海上輸送の状況」の解説

1944年昭和19年初頭まで、連合軍潜水艦多数日本の艦船沈めていた。連合軍潜水艦作戦には、「ウルトラ情報」(en)と呼ばれる通信解析暗号解読などのシギント貢献大きかった日本海軍護送船団位置航路情報日常的に電波発信していたため、これを傍受した連合国側海軍指揮官は、攻撃目標存在潜水艦教えることができた。連合軍潜水艦部隊は、有利な迎撃地点自由に選ぶことができたのである日本海軍対潜艦戦術の遅れも、日本船の大きな損害一因であった戦前から太平洋戦争前半日本海軍は、潜水艦からの通商保護重視しておらず、1943年昭和18年)に至るまでは護送船団編成もあまり行っていなかった。船団編成されなかったのは、編成待ち航行速度調整による稼行低下嫌ったためでもあった。1943年昭和18年後半になって通商保護担当する海上護衛総司令部創設され護送船団編成護衛戦術研究本格化した。 1944年昭和19年2月激し輸送船被害見て日本海軍護送船団運用方針変更することにした。2月潜水艦及び航空機による輸送被害は、日本の保有商船の1割を超える甚大なものになっていた。その中にはマリアナ諸島カロリン諸島行き軍隊輸送船相当数含まれていた。海上護衛総司令部採用したのは「大船方式」で、従来輸送船5隻程度護送船団を、10隻から20隻を集めた日本船団としては大規模な編制へと切り替えることになった大船方式利点は、より多く護衛艦船団につけることができ、また船団数(航行頻度)を減らすことで被発見率を下げられることにあった。翌3月には日本船の被害減少し日本海軍では新方式効果があったと判断していた。しかし、戦後アメリカ海軍関係者説明によると、潜水艦一部通商破壊任務から外され空母機動部隊支援回されていたためであった。なお、日本側の海上護衛総司令部でも、通信解析結果から、作戦中のアメリカ軍潜水艦配置換え生じたことも一因であろうとは推定していた。 1944年昭和19年4月には、主に松輸送用として特設護衛船団司令部臨時護衛船団司令部とも)の編成行われた。この特設護衛船団司令部は、船団指揮官務める高級海軍士官用意しておくための制度で、司令官だけの司令部常設にしておき、船団編成時に適当な参謀護衛艦艇を他部隊から集めて組み合わせよと言う構想であった。しかし、実際に船団運用対潜戦術に精通した人材はまったくいなかった。また、建制実戦兵力参謀持たないために、普段から協同作戦慣れておくことはできず、有機的な戦力発揮難し弱点抱えていた。 竹一船団では、2個の重要師団を運ぶために大型輸送船9隻が集められ、特に強力な護衛部隊も付けられた。船団指揮官選ばれ梶岡定道少将は、ウェーク島の戦いなどに参加した経験豊かな提督であった大海指第363号に基づいて用意され護衛部隊は、特設護衛船団司令部ひとつとして新編成の第6護衛船団司令部と、旗艦となる石炭燃料旧式急設網艦白鷹」のほか、駆逐艦3隻程度海防艦駆潜艇などの各種艦艇構成された。支那方面艦隊も小艦艇宇治安宅、第101掃海艇)を派遣した護衛艦艇は経由地マニラ前後大幅に入れ替えられることになっており、これは大海指第363号ではマニラ以北海上護衛総司令部担当区域以南連合艦隊担当区域分担されたためであった

※この「日本の海上輸送の状況」の解説は、「竹一船団」の解説の一部です。
「日本の海上輸送の状況」を含む「竹一船団」の記事については、「竹一船団」の概要を参照ください。

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