宗教的中絶反対派との中絶合法化維持の是非論争とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 宗教的中絶反対派との中絶合法化維持の是非論争の意味・解説 

宗教的中絶反対派(プロライフ)との中絶合法化維持の是非論争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 16:37 UTC 版)

母体保護法」の記事における「宗教的中絶反対派プロライフ)との中絶合法化維持の是非論争」の解説

1949年昭和24年)の法改正により、経済的な理由による中絶の道が開かれた1952年昭和27年)には中絶希望する際に、地区優生保護審査会認定自体不要となったこのような中絶容易化する改正がされたことで、経済的な理由による中絶でさえも日本女性墮胎罪罪に問われることは無くなり改正法施行翌年から日本国出生数合計特殊出生率激減した背景には急激に妊娠した日本人女性中絶心理的抵抗感薄れたことにある。その後高度成長により、経済団体日本経営者団体連盟日経連)などからは将来優れた労働力の確保という観点から中絶産児制限)の抑制主張されるようになったまた、プロライフ主張する宗教団体からは、生長の家カトリック教会優生保護法改廃期成同盟組織して中絶反対訴えた2022年時点てもカトリック多数派占め中南米では中絶違法な国が占める。中南米中絶合法化されたのは、アルゼンチンウルグアイキューバガイアナ次いでコロンビアが5か国目。メキシコでは、一部自治体妊娠12週までの中絶容認されている。カトリック教徒多数派コロンビアでは2022年2月21日では24週目までの中絶と、24週目以降レイプによる妊娠母体に危険があるとき、胎児致死性病気持っている場合などの特定の状況のみ許可した宗教的中絶反対論一方で羊水診断技術の発展により、障害を持つ胎児早期発見されるようになり、1960年代後半から羊水診断日本では実施されるようになった日本医師会生長の家などの宗教的中絶反対論には反対しつつ、障害を持つ胎児中絶合法化するように提言したこうした思惑違え様々な改正案動きがあった。これに対して全国青い芝の会などの障害者団体優生学理由前面出した中絶正当化に対して逆に中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合中ピ連)やリブ新宿センターなど女性団体からは、経済的な理由による中絶禁止反対した。1970年代から1980年代にかけて、プロライフ・プロチョイス間で激し議論なされた1972年5月26日政府第3次佐藤改造内閣提案優生保護法一部改正案が提出された。改正案産児制限反対経済団体プロライフ宗教団体など意向反映したもので、以下の3つの内容であった母体経済的理由による中絶禁止し、「母体精神又は身体の健康を著しく害するおそれ」がある場合に限る。 「重度精神又は身体の障害原因となる疾病又は欠陥有しているおそれが著しいと認められる胎児中絶合法化する。 高齢出産避けるため、優生保護相談所の業務初回分娩時期指導追加する障害者団体からは主に2が、女性団体からは主に1と3が反対理由となった法案一度廃案になったが、1973年に再提出され継続審議となった1974年政府障害者反発譲歩し、2の条項削除した修正案提出し衆議院通過させたが、参議院では審議未了廃案となった朝日新聞によると、「胎児条項反対する障害者団体と、経済条項削除反対する女性団体対立する構図ができたが、双方を持つ障害を持つ女性団体双方立場理解して発言し始めたことにより、女性団体優生保護法がはらむ問題に気づいた。」とし、1980年代になると、女性団体堕胎罪優生保護法廃止加え、「産む/産まないは女が決めるは胎児選別中絶女性の権利には含まれない」と主張するようになった宗教団体などによる、経済的理由による中絶禁止運動その後続いたプロライフ支持するカトリック教徒マザー・テレサ1981年1982年二度来日で、中絶反対訴えている。一方で日本母性保護医協会日本家族計画連盟などが中絶禁止するべきでは無いと主張し地方議会でも中絶合法化維持求め優生保護法改正反対請願相次いで採択された。その結果1981年鈴木善幸内閣)から再度改正案提出検討されたが、1983年5月第1次中曽根内閣)には、自民党政務調査会優生保護法小委員会時期尚早との結論出し国会提出断念された。

※この「宗教的中絶反対派(プロライフ)との中絶合法化維持の是非論争」の解説は、「母体保護法」の解説の一部です。
「宗教的中絶反対派(プロライフ)との中絶合法化維持の是非論争」を含む「母体保護法」の記事については、「母体保護法」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「宗教的中絶反対派との中絶合法化維持の是非論争」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

宗教的中絶反対派との中絶合法化維持の是非論争のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



宗教的中絶反対派との中絶合法化維持の是非論争のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの母体保護法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS