上杉家(越後守護)と長尾家→上杉家
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「風林火山 (NHK大河ドラマ)」の記事における「上杉家(越後守護)と長尾家→上杉家」の解説
上杉政虎(うえすぎ まさとら) (長尾景虎→上杉政虎→上杉謙信 ) 演:Gackt(現 GACKT) 義と権威を重んずる義将。当初の名は長尾景虎(ながお かげとら)。後の上杉謙信。仏門に深く帰依しており、欲に駆られる者達が跋扈する世の風潮を嘆き、毘沙門天の化身と称す。通称は弾正少弼、一時期、宗心と号した。物語中盤から登場し、越後統一後、利に敏い武田晴信を「気に食わぬ」として晴信の宿敵として立ちはだかり、川中島で激突する。兄・晴景との会話で「父(長尾為景)に疎まれていた」ことに触れられている。また勘助とは何度か相見え、互いに浅からぬ因縁を持つ間柄となる展開が描かれた。神懸り的な強さや高いカリスマ性を備えた人物として描かれ、士気高揚のため配下の将や兵士達が居並ぶ中で幾度か彼らを鼓舞する場面があり、中にはその姿に心酔する者もいた。武田軍との初対決となった第1回川中島の戦いでは己の敵を見定めんと川を挟んで信玄と対峙。 物語終盤、政虎が庇護する関東管領・上杉憲政からの度重なる要請を受け、北条家を討つべく関東に出陣。これを機に関東管領上杉家の名跡を継ぎ、上杉政虎を名乗る。小田原城を攻めた際には自分に毘沙門天の加護があることを伊勢に対して証明すべく、単騎で城の前に出て腰を下ろし、矢玉飛び交う中で悠然と酒を煽り、籠城する氏康を驚愕させた。関東出陣を前に徐々に増長の気配を見せ始めたが、人質となった伊勢の死を覚悟した抗議で潔く過ちを認め、この伊勢の件が政虎の心境に変化を及ぼした。 川中島の決戦では一進一退の状況を打開すべく信玄を自ら討ち取らんとして武田本陣に突入、信玄に3回斬り掛かりいずれも軍配で防がれるも、7つの傷をつけたことで信玄をして「あれこそは越後の龍神なり」と言わしめた。 映像化の際、通常は僧形で描かれることの多い謙信だが第1回のイメージ映像で僧形姿を見せたのみに留まり、その後は一貫して狩衣姿に長髪を垂らした姿になっている。これに関してはGacktが「謙信の出家は川中島後であり、以前はそうではなかったはず、と主張してあの姿になった」と述べている。 上杉定実(うえすぎ さだざね) 演:鈴木瑞穂 越後守護上杉家最後の当主。長尾晴景・景虎兄弟の争いを調停し、景虎を晴景の養子にして長尾家の家督を継がせた。その後、死去するが子がなかったため、越後守護上杉家は断絶した。 長尾晴景(ながお はるかげ) 演:戸田昌宏 景虎の実兄。病弱なため、守護・上杉定実の調停により景虎を養子にし家督を譲る。 桃(もも) 演:西田尚美 景虎の同母姉。弟の景虎とは幼少時、菖蒲の葉で作った剣(菖蒲剣)で遊んだ間柄である。越後統一のため、景虎と対立した同族の上田長尾家の当主で従兄弟の長尾政景に嫁ぐことを自ら申し出る。景虎はいったんこれを退けるが、政景の無条件降伏を受けて姉を送り出した。これにより景虎は越後統一を成し遂げた。その後、政景との間に儲けた卯松(後の上杉景勝)を連れて政虎(景虎)の元を訪れた際に、彼の心境の変化を見抜いた。最終回では卯松と共に毘沙門天の像の前で祈りをささげ、政虎の無事を祈る姿が描かれた。 長尾政景(ながお まさかげ) 演:建蔵 景虎の従兄、義兄。家督を狙うも、宇佐美の策により景虎の姉・桃を妻として和睦、臣従する。景虎出奔の際には直江らともに高野山へ赴き、景虎を越後の国主に復帰させた。 宇佐美定満(うさみ さだみつ) 演:緒形拳 もとは越後守護・上杉家の家臣。琵琶島城主。景虎の父が存命中に対立した越後守護・上杉定実側に付いていたことで長尾家とは対立していた。守護代の長尾家同士の勢力争いには中立の立場をとっていたが、景虎の権威を尊重する人柄などに興味を持ち、越後国主の器と見るやこれに仕えることを決意し、景虎により軍師として迎えられる。長尾家家臣となった後は同族の長尾政景を屈服させるのに功があった。持ち前の鋭い洞察力で越後に潜入した勘助の正体を見破った他、武田と今川が同盟関係にあってもそれぞれの思惑があることを見抜いて信玄暗殺の策を巡らせるなど勘助に劣らぬ謀略家である。 川中島の決戦では勘助の策を見抜いて妻女山を下山、車懸りの陣で武田軍の本隊を窮地に追い込むが、武田軍本隊が予想以上の粘りを見せたために両軍の共倒れを危惧し、勘助と刃を交えた際には武田軍の撤退を要求した。その際、一国を滅ぼしかねないまでに戦おうとする勘助に対し、その理由を問いかけた。 直江実綱(なおえ さねつな) 演:西岡德馬 長尾家の譜代の重臣。晴景の当主として器量に危惧を抱いていたため、長尾家の内紛勃発後早くから景虎支持に回り、景虎の長尾家相続に尽力。その後は宇佐美と共に景虎の右腕として活躍する。理想論に走りすぎる景虎と比べ現実思考の持ち主。自分の娘・浪を娶らせようと景虎の元に差し向け長尾家のお家存続を計ろうとした。 川中島の決戦では勘助を馬から叩き落とした。 浪(なみ) 演:占部房子 直江実綱の娘。父より景虎の身の回りの世話をするよう言い渡され、長尾景虎の侍女となる。景虎の夜伽をするようにとの父の意向だったが、景虎は拒絶する。浪は景虎の高潔な人柄に惹かれ愛するようになるも、その後も景虎がその意に応える事はなく、彼が留守の間に密かに城を出て出家した。 柿崎景家(かきざき かげいえ) 演:金田賢一 長尾家重臣。かつては越後守護・上杉家に仕えていたが、守護代・長尾家が実権を握ると長尾家に仕える。血気盛んな性格で、伊勢の件では彼女の処刑を主張。戦場では先鋒を務めることが多く、川中島の決戦では武田信繁を討ち取った。 本庄実仍(ほんじょう さねより) 演:木村元 長尾家重臣。景虎に心酔しており、川中島の決戦に出陣する際の激励に感銘している様子が描かれている。
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