ペンギン飼育とは? わかりやすく解説

ペンギン飼育

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 08:55 UTC 版)

長崎水族館」の記事における「ペンギン飼育」の解説

昭和30年代長崎水族館では、大洋漁業(現・マルハニチロ)の捕鯨船南氷洋捕らえて持ち帰ったペンギンの提供を受けることで、数々貴重なペンギン飼育していた。初め飼育されペンギン1959年昭和34年2月3日大阪府安治川埠頭鯨肉運搬船「第三十六大洋丸」より提供されヒゲペンギン4羽(8月5日入館)で、2度目1961年昭和36年2月10日東京都晴海埠頭鯨肉運搬船「播州丸」より提供されアデリーペンギン3羽(2月11日入館)、3度目同年4月7日神奈川県横須賀港捕鯨母船錦城丸」より提供されジェンツーペンギン7羽とマカロニペンギン1羽(4月8日入館)、4度目1962年昭和37年4月24日横須賀港捕鯨母船第二日新丸」より提供されオウサマペンギン12羽(4月27日入館)、最後となる5度目1964年昭和39年3月28日捕鯨母船第二日新丸」より提供されコウテイペンギン1羽(3月29日入館であった最初に提供されヒゲペンギンは氷12kgを入れた蓋付き二重張りトタン保冷缶に1羽ずつ収容され当時珍しかった冷房付きタクシー載せて下関から長崎まで輸送された(他に氷鮮魚運搬車特急さくらによる輸送考案された)。季節真夏であった車内かなりの低温になるため、館員運転手オーバーマフラー着込んで防寒したが、それでも冷凍機凍結窓ガラス曇り、手の悴みなどに苦闘し長崎には予定大幅に遅れて到着した真夏我慢比べのようなその様子は行く先々通行人視線集めた1961年提供された各ペンギン前述保冷缶に収容されたのち、羽田空港から深夜便ムーンライト板付空港まで貨物として空輸された。1962年提供されオウサマペンギンムーンライト空輸されたが、その収容には新たに張り木箱使用された。ムーンライト出発する深夜まで空港内待機する間、ペンギン一目見ようスチュワーデス訪ねてくることもあった。 こうしてはるばる長崎水族館へとやってきたペンギンたちも、原住地病原体少な低温乾燥地帯抵抗力持たないことから、コウジカビ一種アスペルギルス・フミガーツス気嚢寄生して生じる黴性肺炎アスペルギルス症)を患い短期間死んでしまう個体多かった最初に飼育されヒゲペンギン4羽も1962年までに全て死亡している。1954年上野動物園水虫であるオーレオスライシンによる治療法確立していたが、当時このは大変高価で、一定上進行した病状には効果がなかった。それでも長期生存した個体もおり、1961年2月入館したアデリーペンギンのうち1羽が14年間、同年4月入館したマカロニペンギン12年7ヶ月生存した1962年4月入館したオウサマペンギンのうち6羽は20年上生存し、2羽は30年超え最後の1羽はあらゆるペンギン含めて世界最長飼育記録39年9ヶ月15日)を達成した1964年3月入館したコウテイペンギン28年5ヶ月飼育され同種としては世界最長飼育記録残した開館当初長崎水族館は飼育が比較容易なフンボルトペンギンの飼育経験すらないまま難易度の高い極地ペンギンの飼育を手掛けることとなったため暗中模索連続であったが、先進の上動物園下関市立水族館現・下関市立しものせき水族館)に倣いつつ次第ノウハウ獲得した上野動物園実施されている「上野方式」と呼ばれるペンギン屋外飼育法一部を採り入れ毎日朝夕屋内外を往来させる「長崎方式」を確立。この長崎方式往来習慣が現在も各地動物園・水族館で続くペンギン散歩発祥となった1965年9月2日には国内初めオウサマペンギンペギー」の繁殖成功し日本動物園水族館協会および東京動物園協会より繁殖賞・高碕賞・技術研究表彰受けた1966年8月12日1967年8月19日1969年8月16日にもそれぞれ国内2例目・3例目・5例目の繁殖成功した

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ペンギン飼育

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長崎ペンギン水族館」の記事における「ペンギン飼育」の解説

長崎ペンギン水族館では、前身長崎水族館時代からペンギン飼育を継続している。旧長崎水族館捕鯨業最大手大洋漁業(現・マルハニチロ)と資本関係持っており、同社捕鯨船南氷洋から持ち帰ったペンギン優先的に受け取ることが可能であったため、ペンギン飼育にかけては全国有数であった最初に飼育されペンギン1959年8月南氷洋から運ばれてやってきた4羽のヒゲペンギンであった2015年現在ではキングペンギンミナミイワトビペンギンマカロニペンギンジェンツーペンギンヒゲペンギンマゼランペンギンフンボルトペンギンケープペンギンコガタペンギンの9種類・約180羽を飼育し、うち7種類繁殖成功している。 2020年2月マカロニペンギン繁殖のためにしものせき水族館海響館」へ搬出された。そのため、しばらくの間8種類展示となっていたが、同年12月キタイワトビペンギン6羽が入館し、再び9種類展示となった。 このほか、長崎水族館時代にはエンペラーペンギンアデリーペンギン飼育していたこともある。飼育・繁殖技術については長崎水族館時代から多くノウハウ持ち、「長崎方式」として世界にも知られている。飼育しているペンギンの約7割が繁殖したもので、繁殖賞長期飼育記録もある。また、現在は各地動物園・水族館行われているペンギンパレードは旧長崎水族館発祥となっている。

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