シッティング‐バレーボールとは? わかりやすく解説

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シッティング‐バレーボール【sitting volleyball】

読み方:しってぃんぐばれーぼーる

床に座ったま行六人バレーボール一般コートよりも狭くネットの高さも低く設定されている。原則として臀部(でんぶ)(肩から臀部までの部位を指す)の一部を常に床に接した状態でプレーする1956年オランダで、戦争体が不自由になった人々により考案された。パラリンピックの正式種目シッティングバレー

シッティング‐バレーボールの画像
撮影Sport the library [CC BY-SA 3.0] https://goo.gl/A7SfMc

シッティングバレーボール

シッティングバレーボールは、床に臀部一部が常に接触したま行6人制バレーボール
ボール公認バレーボール球を使用するが、コート広さ一般のバレーボールコートよりも狭い。また、座位行えるようにネットの高さも低く設定されている。
動き少ない「シットボール」というゲームと、「バレーボール」を組み合わせて作られ競技アテネパラリンピックからは、女子の部が正式種目加わった

シッティングバレーボール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/10 11:08 UTC 版)

シッティングバレーボールの試合。2012年ロンドンパラリンピックにて。

シッティングバレーボール(英語:sitting volleyball)は、座った姿勢で行うバレーボール健常者も脚に障害を持った人もともに楽しむことができ、夏季パラリンピック競技種目に採用されている。

歴史

1956年オランダでドイツを起源とするジッツバル(ドイツ語で「シッティングボール」の意)とバレーボールを組み合わせたシッティングバレーボールが考案された。

国際大会は1967年から行われるようになり、1979年には国際身体障害者スポーツ機構(ISOD)による初の公式の国際トーナメントがオランダのハールレムで開催され、さらに1980年アーネムパラリンピックで男子の部がパラリンピックの正式種目になった[1]。1993年からは女子の選手権大会も実施されている。パラリンピックにおいても2004年のアテネパラリンピックから女子の部が正式種目となった。

ルール

インドア6人制バレーボールのルールと共通点が多いが、座位の競技という理由で相違点が少なからず存在する。

共通点

  • コート内の競技者は6名。
  • 1セット25点先取のラリーポイント制で5セットマッチ。
  • リベロ制の採用。
  • テクニカルタイムアウトの採用[2]

相違点

  • コート
10m(エンドラインから反対側のエンドラインまで)×6m(サイドラインから反対側のサイドラインまで)。ネット(センターライン)から2mエンドライン側にアタックラインが敷設されている。
  • ネットの高さ
男子は1.15m、女子1.05mに規定されている[3]。男女混合の場合は、男子の高さが適用される。
  • リフティングの禁止
臀部[4]の一部を常に床面に接していなければならない。アタックやブロックする際にも適用される。ただし、レセプションやディグ時には短時間のリフティングは許可されている[5]
  • サーブブロックの許可
相手サーブのブロックが許可されている。ただしリフティングしてのブロックはできない。

日本国内では1992年6月に競技がスタートした[6]。日本パラバレーボール協会(2014年に日本シッティングバレーボール協会から組織変更[7])が統括団体として運営を行っており、競技人口は約1,000人[8]。地域リーグ戦や東日本・西日本大会および毎年12月に日本選手権が行われている[9]

パラリンピックなどの世界大会における日本代表のポジションは概ね8位程度である。日本女子代表チームには煌めきJAPAN(きらめきジャパン)という愛称がある[10]

クラス

パラリンピックなどの国際大会では、障害を持つ選手が、クラス分けを受けてチームを編成する[11]。選手は、四肢障害などの中・重度の障害のあるSVⅠクラスと、人工関節や軽度の機能障害のあるSVⅡクラスに分けられる。1チームは12名から構成され、障害の軽いSVⅡクラスの選手は、1チーム最大2名まで認められる。コートに入ってプレーする6名の中で、SVⅡクラスの選手は1名のみに限られる。

しかし国内では、障害の有無に関係なく楽しめるスポーツとして普及し、障害を持つ選手と健常者から構成されるチーム、健常者だけで構成されるチームが出場できる大会もある[11]

関連作品

漫画家森下薫によるシッティングバレーボールを扱った作品がある。

参考文献

  • 月刊バレーボール 2012年6月号 60 - 64ページ

脚注

  1. ^ 2000年シドニーパラリンピックまで、障害者バレーボールのカテゴリには、スタンディングバレーボールとシッティングバレーボールの2つがあった。現在ではスタンディングバレーボールはパラリンピック種目から外されているInternational Paralympic Committee. “Volleyball” (英語). 2009年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月3日閲覧。
  2. ^ インドア6人制よりも早く導入されている。
  3. ^ 175cmの女子選手が座位で掌がネット上部に出る程度の高さである。
  4. ^ シッティングバレーでは、人体の肩から臀部までの部位を総称して臀部と呼称している。
  5. ^ 「短時間」の程度はレフェリーの判断に委ねられている。
  6. ^ シッティングバレーボールの歴史”. 日本パラバレーボール協会. 2021年8月12日閲覧。
  7. ^ 協会概要”. 日本パラバレーボール協会. 2021年8月12日閲覧。
  8. ^ “シッティングバレー 世界へアタック 金本絵美選手「人生のプラスに」”. 毎日新聞. (2016年3月30日). https://mainichi.jp/articles/20160329/org/00m/050/024000c 
  9. ^ 国内大会”. 日本パラバレーボール協会. 2021年8月12日閲覧。
  10. ^ 日本シッティングバレーボール協会. “女子日本代表愛称決定!! 「煌めきJapan」”. 2012年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月12日閲覧。
  11. ^ a b かんたん!シッティングバレーボールガイド”. 日本障がい者スポーツ協会 (2018年1月). 2021年8月12日閲覧。

関連項目

外部リンク


シッティングバレーボール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 02:50 UTC 版)

バレーボール」の記事における「シッティングバレーボール」の解説

座って行うバレーボールパラリンピックの正式種目

※この「シッティングバレーボール」の解説は、「バレーボール」の解説の一部です。
「シッティングバレーボール」を含む「バレーボール」の記事については、「バレーボール」の概要を参照ください。

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