グローバル経済史とは? わかりやすく解説

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グローバル経済史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 15:57 UTC 版)

ケネス・ポメランツ」の記事における「グローバル経済史」の解説

グローバル経済史の研究においては通常の人々の生活歴史と、地球規模貿易史融合させることを意図したこの方法論もとづいてポメランツは歴史学者スティーヴン・トピックとの共著で『グローバル経済誕生』(2006年)を発表した世界貿易について、ポメランツとトピック次の3点強調する市場マーケット)は自然に発生するものではなく歴史上のある時点永続するような形で出現した市場多く人々に有害であっても消し去ったり、意図的に作り出せるものではない。 文化流れ受容したいと望む人々によって作られる文化受け入れ人々と、拒否する人々の間には大きな差異生まれる。文化橋渡しする人々利益手にするが、自分たちの文化世界で通用しない知った人々は不満を抱き暴力的に市場作り出そうとする。植民地主義門戸開放政策はこれに属する。 特定の文化対すこだわりによって制度信仰掲載されている地域がある。こうした地域グローバルな世界前段階にあるのではなく、それ自体重要な単位であり、現代経済において地域文化伝統役割大きくなっている。 ポメランツとトピックは、経済史について次のような指摘をしている。 近代ヨーロッパ経済発展にとって、アフリカでの奴隷貿易決定的な役割果たしたアフリカにおける奴隷財産ありつつも人として権利付与されていたが、ヨーロッパ奴隷純粋な動産として扱った。この暴力容認されることでアフリカアメリカ、ヨーロッパ三角貿易大きな利益となった世界初近代的な工場は、ヨーロッパ植民地である西インド諸島砂糖工場だった。プランテーション栽培したサトウキビ砂糖にするために粉砕煮沸蒸留などの精製過程厳密に管理され専従工程担当する奴隷によって作られた。 産業革命象徴でもあるイギリス綿製品は、アメリカ大陸植民地によって成立した綿花栽培大量はじめとして土地への負担大きいため、プランテーションから綿花輸入しなければ綿製品大量生産不可能だった需要と供給は、市場の力ではなく人々価値観規定する文化によって決定される。しばしば現代人論理的であり昔の人々は非論理的思われがちだが、現代人奇怪な行動とっている。 世界経済モラルとは関係がない。歴史的に多く利益生んできたのは、人間生存にとって有益な食料必需品よりも奴隷貿易海賊行為麻薬などだった。 多数派機関価値がある認めた社会的政治的経済的な成功収めた人間が「成功者」として評価されているが、上述のように世界経済モラル無関係であり、成功者美徳努力賢明さとは関係がない。 グローバル経済前提として、標準化非人格化が必要だった商品としての時間交換手としての貨幣全て計測可能だとする思想私的所有権株式会社商標登録などの概念共有されてはじめて可能となった。 これらの指摘通して、ポメランツやトピック格差暴力解決するための展望必要性訴えている。

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グローバル経済史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 10:23 UTC 版)

経済史」の記事における「グローバル経済史」の解説

フェルナン・ブローデルの『地中海』や従属理論受けてイマニュエル・ウォーラーステイン世界資本主義論世界システム論構築その後グローバル経済史研究格段に進展した日本の研究者としては、世界システム論日本紹介した川北稔山下範久海洋史観唱える川勝平太らがいる。世界資本主義論ウォーラーステイン以前河野健二岩田弘によって考案されていた。

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