キリスト教世界とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > キリスト教世界の意味・解説 

キリスト教世界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 14:39 UTC 版)

地球球体説」の記事における「キリスト教世界」の解説

セビリャのイシドルス セビリャ大司教イシドルス(560年-636年)はよく読まれ百科事典『語源』大地は丸いと教えている。これについて、彼が地球球体説言及したのだと考え著述家もいるが;、これや他の著作により、彼は大地円盤車輪の形をしていると考えていたことは明らかである。対蹠点で人が生きるのは可能だと彼は認めず、これを伝説にすぎない考え対蹠人の存在を示す証拠何もない述べている。 ベーダ・ヴェネラビリス 修道士ベーダ・ヴェネラビリス(672年頃-735年)は、コンプトゥス扱った影響力の高い論文時間計算』で、大地は丸いと述べ日照時間違いを「大地が丸いことによるであって聖典や一文学記された『世界宝珠』などというものによるのではない。実際大地世界中心に置かれ球状のものなのである」(『時間計算』(羅: De temporum ratione、32)と説明したカロリング朝全ての司祭コンプトゥスを学ぶよう要求したために『時間計算』の写本が非常に多く作成され、また非常に多く現存しているが、このことが、ほとんど全員ではないにしても多く司祭地球球体説触れたことを示している。エインシャムのエルフリクスがベーダ著作古英語訳し、「大地丸さ太陽軌道が、日照時間がどこでも等しいことを妨げている」と述べている。 ベーダ明らかに大地が丸いと考えており、「私たち大地地球と呼ぶのは、丸い形が平地山地多様さに表されているかのようにというわけではなく、万物がその外形含まれるならば大地外周が完全な球形を示すからである。[...]それが本当に宇宙中心に坐する球体であるならば; それは広い宇宙の中で、盾のように円形なのではなくボールのように球形をしており、中心から等距離広がった完全な球形をしているのであると書いている。 アナニア・シラカツィ 7世紀アルメニア学者アナニア・シラカツィは世界を「球形卵黄(地球)が白い層(大気)に取り囲まれ堅い殻(天界)で包まれた卵」というように説明している。 盛期中世 中世盛期には、キリスト教ヨーロッパにおける天文学的知識は、中世イスラーム天文学による研究伝播で齎された古代著述家直接的流入の上発展した。この研究初期受取人としてオーリヤックのジェルベール、後の教皇シルウェステル2世がいる。 ビンゲンのヒルデガルト(1098年-1179年)は『神の業の書』で大地が丸いことに何度言及している。 アラン・ド・リール(英語版)(c. 1116/1117年 – 1202/1203年)は詩『アンティクラウディアヌス』(羅:Anticlaudianus)で自由七科擬人化して登場させているが、その中で幾何学地球周長を計らせている。 サクロボスコのヨハネス (1195年頃-1256年頃)はプトレマイオス基づいて天球論』と呼ばれる著名な天文学書を著しその中で地球は丸い考えている。 中世後期 14世紀初期イタリアで書かれダンテ神曲では大地球状描かれ南半球見られる星が異なることや、太陽の位置変化、そして地上時間帯違いといったことの意味について論じられている。また、オータンホノリウス(1120年頃)の『エルシダリウム』は下級聖職者教育重要な手引書であって中英語古フランス語中高ドイツ語古ロシア語中期オランダ語古ノルド語アイスランド語スペイン語いくつかのイタリア語方言訳されたが、地球球体説明らかに言及している。同様にレーゲンスブルクのベルトルドゥス(13世紀中頃)が地球球体説説教的な絵画用いたという事実は、彼が自分説教聞く会衆に対して球体説を前提知識とみなせたことを示している。説教口語たるドイツ語行われており、教養人向けたものではなかった。 ポルトガル人によるアフリカ・アジアの探検や、コロンブスアメリカ州到達1492年)、そして最終的にフェルディナンド・マゼラン世界周航(1519年21年)により地球球体説実際的な証明得られた。

※この「キリスト教世界」の解説は、「地球球体説」の解説の一部です。
「キリスト教世界」を含む「地球球体説」の記事については、「地球球体説」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「キリスト教世界」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「キリスト教世界」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「キリスト教世界」の関連用語

キリスト教世界のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



キリスト教世界のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの地球球体説 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS